漫画と映画と格闘技といえば、タイトルの作品はヤングサンデーでクライマックスを迎えている。最初の頃読んでいなかったが、ストーリーの骨子を追う限り、実にシンプルな形、ひねりのない形の佳作だと思うよ。
これは格闘技ものというより「生活・しがらみに浸っていた理想から程遠い中年おやじが、シンプルな「夢(目標)」に向かって協力者と共に挑戦していく」という部分が大きいんで、たまたまそれが格闘技に属する(娘の敵討ちのためボクサーとタイマンを張る)ものだったいうものだよね。
で、この夢というか目標は、子供っぽければ子供っぽいほど、逆に共感を呼ぶんだ。
浦沢直樹「NASA!」では宇宙旅行だったし。
というシンプルなつくりで以って、王道を行く作品だと思っている。
ただし、「中年おやじでもやりようによってはボクサーに勝てる・・」というコンセプトは、やっぱり格闘技界のリアリズムを少し取り込んでいるような。
まさかここで「そんな風に考えていた時期がおれにもありました・・・」とかいうまいな。