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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「となり町戦争」

となり町戦争

となり町戦争



http://book.asahi.com/category/s_book.html?code=4087747409&flg=0


ある日届いた「となり町」との戦争の知らせ。僕は町役場から敵地偵察を任ぜられた。だが音も光も気配も感じられず、戦時下の実感を持てないまま。それでも戦争は着実に進んでいた―。シュールかつ繊細に、「私たち」が本当に戦争を否定できるかを問う衝撃作。
第17回小説すばる新人賞受賞作
(「BOOK」データベースより)

まだ読んではいないまま、あちこちの書評を見ただけだけど、かなり面白そう。
ただし、自分の受け取り方としては・・・これってもう一昔前の感覚だろうネエ、
「最盛期の筒井康隆の作品っぽいから、面白そうだ」というかたちの評価です。


「僕たちは、戦争というような大ごと、重要なことも結局実感もなにもなく、メディアや日常の些事を通してしか感じられないんじゃないのか?」という問題意識は、別に湾岸戦争イラク戦争で始まったわけではなく、ベトナム戦争などを通じて発生していた。

そして筒井康隆
「48億の妄想」「ベトナム観光公社」「東海道戦争」などなど、「擬似イベントもの」というジャンルを日本SFに定着させることに成功し、いまだにその系譜は漫画界などにも息づく。
この新人の作品のあらすじだけきいて、最初に思ったのは筒井の「通いの軍隊」って作品だ。(なにに収録されているかな?)



「軍だ戦争だといっても、当事者じゃないとリアリティがないよね」という問題意識は、「新世紀エヴァンゲリオン」の中にも漂っているかも。あの作品には、大災害ややや強権的な危機管理体制の割には「物資欠乏」は存在していない、という指摘をだれかしていた。


「となり町戦争」の書評や紹介はもっといいのがあったと記憶しているので、あとで探してみます。はてなの中でも、探していけば結構あるでしょうけど。
映画化されそうだな、これ・・・・。