例によって紙プロ最新84号より
坂田亘
−−もし声が掛かれば、上井さんの大会に出る可能性もあるんですか?
「ない(キッパリ)」滑川康仁
「僕は前田さんのことを、この業界の親だと思っていますが、いま僕はDEEPと契約をしているんで、いま、お世話になっている人を裏切ったらそれは前田イズムに反すると思うんで」
・・・・みな、尤もではあります。
裸一貫になった男が再び決起する時、かつての部下や友人たちが号令一下、今の地位や職場を弊履のごとく投げ打ってその旗の下に集う・・・・・・というのはロマンティックだが、たぶんに、「男のおとぎばなし」であるね。
おそらく「遅刻遅刻とトーストをくわえ、走って登校してたら曲がり角でぶつかった男の子が運命の人だった・」・・・・・・というくらい、現実にはありえない話なのであろう。
工藤かずや・浦沢直樹「パイナップルARMY」や、「ふん!」の一言で軍高官の地位を投げ打ち、法的には叛乱軍のヤン不正規隊に赴いたアレックス・キャゼルヌなんてのがフィクションの世界にはありました。
ここは脳内変換して「前田は弟子の将来を思い、あえて
参戦を熱望する彼らに、HEROに移籍することを禁じた」
ということにしよう。
http://park5.wakwak.com/~wrc-kusa/nedoko1.htm
・・・ ・・・ようこその、ォッ、お運びでございまして、有難く御礼を申し上げます。
平成の頃には大変にこの格闘技興行と言うものが、盛んでございました。アーどうも中にはな、お素人方でもヤ●ザはだしだなんて言う、その時分にお上手な方がございます。
かと思うとまた大変にお下手な方もございます。もっともその訳で、ェーッ、一月も経たないうちにたまアリを押さえちまったりなんかしてな。ぇこれではその上手いもの出来っこございませんそれでも何でも、エーッこれを人様に見せようてン。エーッまさかにPRIDEの者を掴まえて、闘わせるて訳には参りませんから、自分とこの、K-1のもんかなんか集めましてな。ェーッ、その以前には酷いのがございました。
「おいおい、田村が帰って来たらこっちィよこして下さいよ。アー、ロシアからな、新しい『ヒョードルに匹敵する逸材』てのを五十人ばかり出してな、リングの前ずうっと置いておきなさいよ。いつ何時お客様が見(め)えても大丈夫な様に。
オランダ人は来てますか。オランダ人は沢山呼んどいてなさいよ。いえ宇野薫の方にはキックボクサーを当てる、藤田和之の方にはまたボクサー入れて出す。あたしがまたうんと語ると汗をかきますから、殴られたりなんかしますから護衛も用意しておいて下さい。それから誰か、ブラジルに使いにやっとくれ……
なぜこの話を引用しているのか、落語についてご存知の人は
判るのだろうが、そもそもここの読者でご存知の人がいるのか?