INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ヒョードル勝ちし後に

ノゲイラ応援してたんだけど残念ですなあ。本人が「ポイントはヒョードルの上になることだ」と言ってて、それが1R間際の一回しか成功しなかったんだから仕方ないでしょう。
テイクダウンの上手いマーク・コールマンケビン・ランデルマンだと、ヒョードルレベルでの下からの切り返しに対応できず、ヒョードルの下の攻撃をさばけるであろうノゲイラはテイクダウンがそもそもできない、というのではいかんともし難いですな。


この試合と五味隆典vsジェンス・パルヴァーの試合をまとめて話すけど

http://d.hatena.ne.jp/frigidstar/20050104

。「なんでもあり」の総合格闘技は、いつの頃からか各要素の単純な集積ではなく、相殺される各要素を引いていった結果として残る要素における優劣の競い合いと云う、「引き算の進化」を遂げていった。・・・「打撃偏重」の流れは、立ちレスや寝技の技術水準を無視した地平に存在するものではなく、むしろそれらの要素の平均値が飛躍的に上昇してきたからこそ発生しているのだ。レスリングもパスガードもパウンドも強い者同士だからこそ、五味とパルヴァーは殴り合いに終始してしまうのである。

ヒョードルも、結局ノゲイラにボクシングでは負けず、投げの打ち合いでもほとんど勝てると思った時点で「じゃあ寝技に付き合わなきゃいいじゃん」とすぐに立ち上がることになった。ノゲイラにボクシング、投げで勝てるという時点ですごいんだが・・・
ヒョードルはジャブというかリードパンチ自体の威力が強いよな。あれは天性か)


五味vsパルヴァーもそうだが、その結果見られる試合があまり面白くなくなってくるんだよなあ(笑)。派手なKO勝ちだから五味の試合は今回結果オーライだけど、もしああいう試合が続いて、しかも判定にもつれこんだら「殴り合いなら普通のボクシングを見にいくさ」と成りかねないのではないか。
だから、敢えて穴も長所も大きい(いびつな)一芸格闘家同士を戦わせる谷川貞治的やり方も一理はあるんでしょう。しかし、それはややもすると完成された総合格闘家の戦いとは「ジャンルが違う」(by佐藤大輔プロデューサー)になりそうなのだが。