アテネ五輪の続き
オリンピックが「世界最大の祭り」である以上、そこでけったいなパフォーマンスや奇行にいそしむ人というのは絶対にこれからも出てくるでしょう。
たしか別の種目でも、フィールドに乱入した男がいたんじゃないかな?
さて、この種のお調子者の記憶をたどると・・・
忍者
これまで見た中で印象に残っているのは、桑田真澄がスポーツ用品会社の営業員(のちのプロレスラー・中牧)から「裏金や接待漬けだった」と告発されたのを受けて、1990年に広島球場に出現した忍者くんでござるよニンニン。
http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/50y/nen/991014.html
5・12
巨人戦(広島)でアレンが一回、木田優夫から左翼席へ4号ソロを放ち、10日の試合から4打席連続本塁打。史上11人目。六回表、広島市民球場のバックネットに忍者スタイルの男がよじ登り、垂れ幕や発煙筒をグラウンドに投げ入れ、威力業務妨害の疑いで広島中央署員に現行犯逮捕される。
140 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2000/11/21(火) 01:14
覚えてるぞ。
忍者のカッコしたおっさんがネットによじ登って、
「巨人軍は永久に不ケツです!」
という垂れ幕をさげてた。当時、小学生のガキでGファンだった俺には単なるダジャレかと思ってた(笑)。
いま、その意味を深くかみしめる2000年11月・・・。
気がつけばいっぱしのアンチ巨人。
月光仮面
十年ほど前だろうか、なにか汚職や疑獄事件があると、検察庁の前や自民党本部などの前に、「月光仮面」のコスプレをして不敗追及のプラカードを掲げる男がいた。
けっこうワイドショーとかで取り上げられたりもしてたが、レポーターが「どうやってここにいらっしゃったんですか?」と尋ねたら「あ、○○線に乗って駅からきました」と素で答えてたのが笑った。
バンナ入場付き添い男
2001年大晦日の「猪木ボンバイエ」。
その年もカードが二転三転した末に、安田忠夫がジェロム・レ・バンナにまさかの劇的勝利。
離婚したため、今別居している娘を肩車するという感動シーン(ということになっているが、なんともクサい田舎芝居だった。実は全然娘もうれしそうじゃなかったし(笑)、その後TBSはこの種の『コテコテ人情ドラマ』を格闘技中継にてんこ盛りにしていく)はいまだ記憶している人も多いだろう。
それはいいんだが、なぜかその入場時、不思議な若者が入場用ゴンドラに乗り込み手を振り上げていた。最初、テレビをみていた俺は「ん?セコンドかトレーナー?にしては貧弱だが・・・」と思ったのだが、その直後から、彼は「いなかったこと」にされた。
その後の消息も正体もまったく不明。
今頃、東京湾の底ではシャコが骨のほうを分解しかけているんだろうなあ・・・。
パンクラス乱入男
なんの試合だか覚えてないけど、試合後に素人がマットに上がりこんだ刹那!!
元骨法指導員・広戸レフェリーが電光石火の膝蹴り一閃!!!
「ランキング11位には広戸の名が記されている」と呼ばれる実力の片リンを見せ付けた。
これを見て、若き近藤有己はとび膝蹴りに開眼したという(嘘)
東京ドームの新日興行
WWEなんかでは、ビッグイベントに好きなレスラーの格好をするのは定番なようだけど、日本にいち早くそれをやってる集団がいた。異様に目立ってたらしく、猪木引退興行などではよく画面に映っていたもんだ。
俺の昔の知り合いが、それを始めたらしい。
クロードX
この手の人物の中で一番好きな人。
ニューズウィーク(切り抜きのため何年かは不明だが、文中を見る限り1995年?)
今年5月、フランスのエリゼ宮で華やかに行われた戦勝50周年式典。 そこで撮影された一枚の写真に、報道写真家たちはずっと頭を悩ましてきた。 ミッテラン大統領(当時)と、次期大統領に決まったばかりのジャック・ シラクとの間に立っている人物が、誰だかわからなかったのだ。 先週、その招待がついに判明した。フランスの週刊誌によれば、男の 名前はクロード・X。場外馬券売り場の元職員で、現在は年金暮らし。 生きがいは、招待されてもいない公式行事に忍び込んで列席者のふりを することだとか。 爆弾テロの対策だけでも、警備関係者は十分いそがしいのに。
この人は、95年のデンマーク王子結婚式にも”出席”したとか(笑)。
実に面白い。老後の生きがい作りとはこうあるべきだ(?)
ま、これが成功するのはモーニングが似合う、人品いやしからざる方だからなわけで、誰でもできるというものではないだろうがね。しかし、大統領と次期大統領の間に入る(写真もバチバチ撮られてる!)なんて、中曽根もグレイシーも真っ青のポジショニングの上手さだ。
この人の情報をネットで探したのだが、こんなに面白いことをやってるのに情報が少ない
だれか情報があれば求む。
ある古代ギリシャ?人
新潮文庫の「アシモフの雑学コレクション」(星新一訳)に、一行だけ載っていた話。
固有名詞を忘れたんだけどこんな話
「ある若者が、ポリスの神殿に放火した。つかまった若者が理由を尋問されると、動機は『自分の名前を後世の歴史に残したかったから』だった。怒った政府は、若者を死刑に処すると同時に、この男の名前をいっさいの記録に残すことを禁止した。しかし、彼の名前○○(忘れた)は、今に伝わっている・・・」
これはさすがにマズいって。
ちなみに田中芳樹は、彼をモデルに銀英伝で皇帝暗殺未遂犯ハインリッヒ・フォン・キュンメル男爵を造形したそうである(嘘)。
追記 2015年
華麗すぎる乱入! 欧州中央銀行の会見中に美女が机に飛び乗り金色の紙吹雪を浴びせる - Togetterまとめ http://togetter.com/li/809271 @togetter_jpさんから
結論。
この種の愉快犯、お調子ものはいつの世でもいるもんだが、それが民衆の暗黙の喝采や道化としての注目を求めるならば、そこにおのずから節度が必要になる。そこを取り違えて、要は「シャレにならない」ことはするなってことだわなあ。
平凡な結論ですが。