INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

kamipro別冊からー高田のふんどしなんて、そもそもいらねえよ

まず、今発売されているkamiproスペシャルがつまらないなあ、という話から始めたい。
表紙はノゲイラがふんどし姿で太鼓をたたいている、というアレで、グラビアは弟ホジェリオも加わった特写、巻頭記事ふたつはアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラのインタビュー、その次はノゲイラ高田延彦の対談だ。
しかしテーマは両方とも「ふんどし」なのである(苦笑)。
はっきり言って、あほらし。



しかし、このアホらしさには構造的な問題が潜んでいるので言わせてもらお。
もともと、「男祭り」という大会名を考えたのは山口日昇氏だと言われている(当時の井田英登コラム参照)。この名称が一種の泥臭さを敢えて打ち出し、インパクトを持たせたものであることは認めるが、古いkamiproならぬ「紙プロ」読者は、これがバトラーツが行った両国大会に同誌がつけたキャッチコピーであることも知っている(笑)。


さて古い、版型の小さいころ紙プロっていうのは、プッシュしていたのが上記バトラーツや、みちのくプロレスであったという特殊事情(笑)があり、そこのトップの性格もあって(笑)、体育会系宴会芸の延長のようなネタとしてシモネタがあったり、サスケとかが尻を見せたりしていた。
それはミニコミ的なテイストのある旧「紙プロ」にはそれなりにあっていたかもしれない。
何しろ、当時はたまたま飲み屋で出会ったおじちゃんの「顔がナイスだ」というだけで、彼へのインタビュー記事ができたことがあるくらいだから(笑)。


ただしだ。そのネタが今やど真ん中メジャーのPRIDEに合っているかといえばとてもそうは思えないっつーことよ。つまり高田延彦がやってた「男ふんどし暴れ太鼓」(これが正式名称らしい)というのも、よくよく見ればちっちゃい紙プロがやってた「あえて下品なシモネタジョークの提示」の延長に過ぎないのさ。


ふんどし一丁の姿に性的な意味を含めず「まつりだ、まつりだ、男のロマン」ってことになる、北島三郎的な土着文化はかつて確かにあったし、DSEもフジもそういう意味なんですと押し通したいわけだろうが、客観的に言って今現在は日本社会だって「ふんどし」にはやや恥ずかしさが漂うわけだ。
ましてや海外はどうなる?ブラジルでは美濃輪育久がスパッツではなくプロレスラー流の短パンを着用しているだけで「やつはゲイに違いない」と言われるぐらいだ。
アメリカでは・・・この雑誌に載っているよ(笑)


DSE・USAの神田由紀乃女史はこう語っている。

じつのところアメリカではほとんどの人が”ふんどし”を見たことがないので視聴者にショックを与えるかもしれないと懸念・・・04年男祭りではアメリカではオープニングを泣く泣くカットしました。・・・05年のふんどし姿は反響を見たかったこともあり、思い切って使ってみました!・・・ですけど、やはり多くのアメリカ人は”力強い男のふんどし姿”ではなく”おむつ”と認識したようです(笑)


じゃあ、やめりゃいいじゃん(笑)
今回の表紙もそうだが、格闘技やプロレスに関する「世間」の目の中で、特に冷笑的な視点には、「大の男が上半身裸で組み合ってるなんて、まるでゲイみたいだ。見ている人間もそういう興味があるんじゃないの??」なんて揶揄が出る。
まあ馬鹿馬鹿しいし、ゲイの人への偏見を助長する気もさらさら無いし、ゲイやオカマをひとつのギャグとするというお笑い文化もある(レイザーラモンHGはその嫡子だ)。
だが、わざわざ誤解の種をまいて、それを助長することもない。




さらにはっきり言ってしまえば、そもそも高田延彦の不必要な自己顕示欲、「俺にも見せ場を作ってくれよ!」という要求に答えたDSEの内部接待みたいなもんだろ、ありゃ。


さらにハッキリ言って(三沢光晴調)、あのふんどしだか暴れ太鼓って、世間および、榊原社長が一番重視しているという「わざわざPPVを購入してくれるコアな層」から楽しまれているだろうか?それこそkamiproお得意の携帯アンケートでもとってみればいい。
少なくともワタクシどもの周辺では「いらないモナ( ´∀`)」とか「ハッスルで十分しゃべってるんだからPRIDEでは引っ込んでろ。ついでに解説も高阪剛にやらせろ」などの声が圧倒的ですよ。


仮にテレビや会場で受けてるとしよう。でも少なくとも、PRIDE無差別級トーナメントを控えたアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラにだ「ふんどしを語る」というインタビューをして何になる。堀江ガンツの卓越したインタビュー技術も無駄だ。
その後は高田とノゲイラが「ふんどしについて大いに語り合う」んだって。
世界の超一流選手と、三流四流五流六流・・・のどれかに属する高田さんが語り合ったって面白くもならん。つうか無駄だ無駄無駄無駄無駄ァ!(ジョジョ風)
ゴン格流にスパーをして技術解説でもやれば面白かったとは思うが(笑)。


とにかく、関係者は「高田のふんどし暴れ太鼓はマニアや世間に大受けにウケている」と誤解したまま突っ走っているよな気がする。ほんとにウケているなら、衆寡敵せずでこちらは沈黙するしかないのだが。



それともあれかな、
「PRIDEは実質ワシらが運営している」層には評判がいいのかもしれんな(笑)



続く
【お断り】当初のエントリ題名は「ジャイアント・シルバが「世界最高峰の場」に出られることを言い訳できるか?」でしたが、話がそこまで進まないので改題しました(笑)
いやあ一生分「ふんどし」という単語を書いたな(笑)

イタリア総選挙、大接戦で混乱

アメリカが2000年大統領選で大接戦、混乱したとき、欧州は笑っていたが(笑)、人を呪わば穴二つだ。
ただイタリアで二大連合の左右ガチンコ対決になったのはつい最近の話で、それまでは比例代表選に基づいて選ばれた政党はどこも過半数が取れず、合従連衡で首相が決まったから選挙の後に内閣が決まるまで時間がかかるのは慣れっこなんだよね。
(70-80年代の塩野七生コラムに詳しい)
また、例のイラク戦争支持側・不支持側の星取り表でみるとまた興味深いかな。


これのほかにも前述のペルー、そしてタクシンのタイ、反国王運動が活発化してきたネパールなど、海外の政変に興味深いものが多いな。

西部邁と小林よしのりが再度決裂(「論座」から)

今回、論座は「保守論壇」を特集しており、西部邁八木秀次が対談している。
編集部からの断りで「朝日新聞に関する発言には異論のある部分もありますが、そのまま掲載します」とあるのが微苦笑。

最初に八木とつくる会の話になって、八木会長が解任された云々という話題が続く。
そしてそれを受けて

八木  西部先生も小林よしのりさんと切れたそうですね。


西部  「残念なことにそうなんだよ。でも、それへの言及のほうがタブーだ(笑)」
(70P)

これだけなんだけど、八木のつくる会会長解任(その後、紆余曲折を経て復活)の話は他メディアでも聞いているが西部邁小林よしのりの(再度の)決裂に関しては、読んだ記憶が無い。
今月は雑誌に目を通す機会が無かったが、どこかで触れられているのだろうか。SAPIOはいつ発売だっけか?理由も知りたいところだ、ほとんどの政治的見解で最近は一致していて、「今月の雑談」もだいぶ回数を重ねていたはずなのだが。