X上に、2025年7月7日(June 7, 2025) にUPされたイラスト付きのポストがあった。
今では見られないようだが…
イラスト上の記述の「内容」をここなりに「要約」しておこう。
【現在は削除された、投稿内容の要約】
第二次世界大戦中、
或る部隊を指揮していた指揮官が
部下に「歩哨の行うべきルール」を確認する
そのルールは「まず相手が何者か確認して、答えが無かったら撃つ・または捕獲せよ」だったが、
「その確認の時間が危険なので、ぜんぶ『撃つ』で統一せよ」
なぜなら自分は上官として、「部下全員の命を守り、帰国させたいからだ」
…ということであった。実際、そのおかげで部隊から戦死者を一人も出さずに済んだ、という。
※重要部分の正確な台詞引用
もうな、撃て
戦場で捕獲なんぞ生温いことしとったらお前らが死ぬ
(略)
お前ら全員死ぬな、必ず皆で生きて日本に帰るぞ
※ 現在は消滅している、2025年7月7日のX投稿より
※ところで、漫画の「引用」で、漫画家兼まんが評論家だった夏目房之介の画期的業績について
ja.wikipedia.org
漫画業界では、絵の引用は著作権者の許諾がいるという風潮が強いが、夏目は絵の引用は著作権法上、著作者の許諾は必要ないと主張した。夏目も当初は業界の慣例に従い許諾を得ていたが、1997年の『マンガと「戦争」』で無許諾の引用に踏み切った
その通りであろう。そうでなければ、著作者が(論理や権利でなく)感情的に気に入らない評論、感想に対して
クレームをつけていく可能性が生まれるのだから。
ここから「一般論」として、軍事組織が持つ一般的な性質を語る。
つまり上に要約させていただいた、現在は消えているポストのエピソードって、「大砲とスタンプ」の『黒死病連隊』の逸話なんよ、一般的な原則を共通させると。
m-dojo.hatenadiary.com

また、これが事実として違うのならシンプルだが、確かに「最適解」かもしれないのだ。
<歩哨=わが隊の部下、の安全を最大限に高めるなら、怪しいやつを捕獲しようというリスクのある命令・規則は現地で握りつぶし、「すぐ撃て」と方針を変えて命じた方がいい>というのは。
だが、その軍の近くにはやはり民間人がいる。さまざまな事情で、近くを通らざるを得ない人もいる。
その人たちが撃たれる危険性は高まるのだ。
※確か別投稿の記憶でいえば、幸運なことに、元の話で撃たれた民間人もいなかったという。これも或る意味「抑止力」の持つ意味であろう。
親友の部隊が危機。自分の部隊を、部下を引き連れ救援に突っ込ませるか?山本七平「一下級将校の見た帝国陸軍」
山本七平は、逆の選択をしたことを回想している。
無二の親友の部隊が、危機に陥って、その親友は部下を伝令に送った。
「山本の部隊を呼んで来い、あいつなら、俺たちを絶対に見殺しにはしない」
山本は、思わず出動命令を発しようとしたが、それを見守る部下たちの「目」を見た時・・・・・・・
終戦後、部下は山本に「おかげさまで、生きて帰れますけん」と感謝の言葉を述べたが、それが逆に「あの時、あの部隊を見殺しにしましたね」にも聞こえたらしい。
山本七平 一下級将校の見た帝国陸軍 「帝国陸軍」とは一体何だったのか。 山本七平 一下級将校の見た帝国陸軍
この、すべてが規則ずくめで超保守的な一大機構を、ルソン島で砲兵隊本部の少尉として苛酷な体験をした著者が、戦争最末期の戦闘、敗走、そして捕虜生活を語り、徹底的に分析し、追及する。現代の日本的組織の歪み、日本人の特異な思考法を透視する山本流日本論の端緒を成す一冊。
目次より 〝大に事(つか)える主義〟/すべて欠、欠、欠……。/だれも知らぬ対米戦闘法/地獄の輸送船生活/石の雨と鼻の雨と/現地を知らぬ帝国陸軍/私物命令・気魄という名の演技/参謀のシナリオと演技の跡/組織と自殺/敗戦の瞬間、戦争責任から出家遁世した閣下たち/言葉と秩序と暴力/統帥権・戦費・実力者/組織の名誉と信義/あとがき
息子が、戦後も遅くになってからも酔っぱらって「俺は親友を見殺しにした」と叫ぶ山本七平の姿を目撃したことがあるという。
・・・・・・・・解答(断罪)も出しようが無い。ただひたすら、こういう立場にならないで済んできたことに安堵するのみである。
「トロッコ問題」はこの問いだが、
ただ「だからトロッコ問題は無回答が正解だ」
「そういう問題を出すやつこそ悪だ」というのもねえ…



