あの「ハヤカワSFマガジン」が電子書籍未対応、ってのが３周回ってSF的

予約購読して購入した訳ですけどさ。何しろこの企画。SFマガジン始まって以来の大増刷が社内会議で決まったという。

SFマガジン 2023年 06 月号 [雑誌]

特集　藤子・Ｆ・不二雄のＳＦ短編
日本コミック界において数々のマスターピース作品を生み出してきた藤子・F・不二雄氏。そのなかでも「ＳＦ・異色短編」「少年ＳＦ短編」と呼ばれる、短編作品群にスポットを当てた特集。約110作の作品総解説に加えて本誌に掲載された名作の再録、識者による対談、実写ドラマ情報などを掲載。

●特別再録
・「ヒョンヒョロ」藤子・Ｆ・不二雄

●作品総解説　
少年ＳＦ短編＆ＳＦ・異色短編
逢坂冬馬／縣丈弘／柞刈湯葉／礒部剛喜／円堂都司昭／大樹連司／小川一水／北原尚彦／日下三蔵／鯨井久志／坂永雄一／水鏡子／鈴木力／立原透耶／タニグチリウイチ／酉島伝法／西田藍／V林田／福井健太／冬木糸一／本気鈴／前島賢／三宅香帆／吉田隆一／渡邊利道／渡辺英樹

●特別対談
・ＳＦ短編はここがすごい!!　佐藤大×辻村深月

●記事
・ＳＦ短編全作品リスト
・実写ドラマ版プロデューサー　川崎直子インタビュー
・名作の数々とのコンタクト。「藤子・F・不二雄のＳＦ短編原画展」開催中！

追悼グレッグ・ベア　監修：山岸 真
・「タンジェント」酒井昭伸訳
・特集

個々の作品解説は読みごたえがあったし、対談は楽しめたし、ドラマの作成に至る裏話も良かったですけどさ。
これを買う時、kindleで購入しようとしたのですよ当初は。

しかし、そもそも「無い」のね、電子書籍が。

ハヤカワミステリマガジンも、「モリアーティ教授特集」で欲しいのだが以下略でkindleがない。電子書籍ない。

ミステリマガジン 2023年 05 月号 [雑誌]

特集
モリアーティ教授　ホームズ永遠の【宿敵／ライバル】

インタヴュー
『憂国のモリアーティ』著者 三好輝氏インタヴュー

短篇競作
化学者の親指
北原尚彦
犯罪界の帝王の悪の推理は、名探偵の正義の推理に比肩する……

恐怖の谷異聞
カタリーナ・Ｉ・フーカー
母置孝則／訳
モリアーティによる〝犯罪教育〟。教え子がとった予想外の行動とは？

再臨館
井上雅彦
その館に少女は何かを感じた。「おうちのあるじは、どこかしら」……

コミック
モリアーティ教授の不愉快な一日
黒谷知也

資料と研究
大佐でも伯爵でもない──「教授」だからこそ　日暮雅通
モリアーティ、その悪の力　ＪＳＨＣ月例会
〈ホームズ×クトゥルー〉第二作＆第三作刊行決定　編集部
ミステリ・ディスク道を往く　第29回　特別篇　【アニメ「名探偵ホームズ」の時代】糸田屯

なんで？

いや、いろんな理由は思いつくんだけどさ、書籍が紙じゃなく、ポータブルなディスプレイにぴっと表示されてそれだけで何百の本が読めるって、もう21エモンのころからの定番じゃないすか。まさに「SFの世界」じゃないですか。

そのSF世界を、福島正実編集長の時代から先導し続けた「早川書房」の「SFマガジン」が、西暦2023年においても未対応、って面白過ぎる……というか

「核戦争が起きて文明が退化してしまった世界」
とか
「双方が光線などの飛び道具を無効化する技術を持っているため、宇宙船内で斧や刀剣で闘う世界」

みたいなのを連想して「これもまたSFか……」と思っちゃったのココロよ。

ま、とにかく天下のハヤカワ、未来と空想のハヤカワが、SFマガジンもミステリマガジンも電子書籍がない。
「すこし・ふしぎ（SF）」…あるいは「書店の・不都合」（SF）かも、しれんなぁ。