【決戦・朝倉海】INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

オタク迫害時代(?)を歴史として振り返ろう、という漫画がゲッサンで始まるらしい

数日前にtwitterトレンドに「げんしけん」が登場した時の反響で…



いま、ちょっと連載開始時期を振り返るのに勇気が要ったが(笑)…2002年開始!の作品でした!!10年ひと昔で計算すればふた昔!!
そりゃ、合版の新装版も出るわ。


で、いわゆるオタク文化、アニメや漫画やゲームの社会的地位が上昇したか下降したかでいえば、まぁ上昇したのは間違いない。


だから今から若い世代が読んだら、そもそも同作品内でのそういうものの位置づけも「へえ、昔はそうだったの?」「今とはずいぶん違うね」となるのは当然だろう。
そして、記憶のはっきりしてる、同時代を生きた世代も「今は、ずいぶん雰囲気が当時とは違ったよな…」を、感じたりすることもあるだろう。

そんな中で、これも数日前にゲッサンを読んでて…
アオイホノオ内に、ついにリアル(?)のあだち充が登場するらしい、しかも島本和彦とあだちは、あだちの愛する「野球」で因縁があるらしい______


……という話はおいといて(笑)、こんな予告が巻末にあったよ。

かつてオタクは”悪”だった―― そんな時代にタイムリープし、失われた青春を取り戻せ。これはオタク氷河期を過ごした男の逆襲劇。
[平成ヲタク リメンバーズ] 伊緒直道

gekkansunday.net

平成ヲタクリメンバーズ タイムリープでオタク迫害時代?を描く?


で、雑誌掲載の予告では舞台が2006年と告知されてて…あ、SNSにあった。


ん-、まあ、リアルにたとえばこの頃の中学・高校を知ってるわけではないんでね。
高校生や中学生の世界ではその世界のなかで、社会全体の動きとは別の空気もあるだろう。


それより、歴史…過去を「その時代の話そのもの」や「回想記」で描くより、この種のタイムリープ、タイムスリップものとして描くほうが、何か訴えるものがある、或いは単純に人気が出る……と考えている一派がいるのだろうな。それはそれで、これまた一つの見方、メソッドではあるので、それでうまくいくかどうか…はまずお手並みを拝見したいところだ。


で、それはそれとして、サブカルのそういう黎明・発展史を回想する中で「オタクが迫害されていた時代」を描く、的なテーマがかなり全面に出てたのがニコ・ニコルソン氏の「古オタクの恋わずらい」だったな。
何度かネットで、試し読みがバズってたっけ。

ちなみに、どうも「エッセイコミックで人気な人がストーリー漫画でも実力を示した」という枠で記憶の箱に入れていたらしく、混同して「久世番子 オタク 回想記 90年代」などで検索しても出てこねーなー、とさっきまで少し悩んでました(笑)

どうも、まだ続いてるし、話としては18話ぐらいまでの進展らしいですね
twitter.com

※ブクマ情報によると、掲載誌KISSの次号で完結するそうだ。…ん?KISSってコミックDAYS会員サブスクに入ってたよな、読んでいればよかった。

オタク迫害時代(?)を歴史として振り返ろう、という漫画がゲッサンで始まるらしい - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

古オタクの恋わずらいは! 次号! 大団円!(Kiss4月号)

2023/02/17 20:12
b.hatena.ne.jp



そして、コミックDAYSでの連載もあると知る。
comic-days.com

第一話から、娘を持つ母親の視点で「今はオタクが市民権を得てる」「私の時代にはあり得なかったのに…」
そこから「1995年」の話を語る。ゲッサン連載の舞台設定から、11年前だ。

古オタクの恋わずらい

gendai.media
作者のニコ・ニコルソンさんは、平成初期「1995年」のオタクについてこう語る。

「元々、『古オタクの恋わずらい』は自分が青春時代を過ごした90年代の懐かしネタを描きたくて始めたマンガでした。最初はエッセイマンガとして自分の経験をそのまま描こうと思っていたのですが、当時の担当さんと相談して『恋愛を絡めた方が良いのでは?』となりまして。ところが私の青春時代は二次元がメインの恋愛だったもので描ける気がしない。というわけでエッセイではなくオリジナルのラブコメディとなりました。でも主人公サトメグがオタクを隠しながら学校生活を送る葛藤や失敗は私が当時経験したものです。

今の世代の子がいう『オタク』は、どこか後ろめたさを感じていた昔とは違って『私、オタクだから〜』と自分から言えたり、『量産型ヲタク』と自嘲も含めつつ型を広げて楽しんでる感じがあったりして羨ましいなぁと思っていて。その辺りの時代の流れというか、オタク界でのジェネレーションギャップも描きたくて、1995年と2021年をいったりきたりしながらサトメグの娘(中学生)も出てくる構成にしています」

古オタクの恋わずらい

世間はその一方で「阪神大震災」と「オウム真理教・毒ガステロ事件」という、世紀を揺るがす大事件に直面もしているが_____



まあ、それはそれでともかく、
アオイホノオやなんやで一ジャンルともなりつつある80〜90年代〜そしてまたゼロ年代サブカル史の回想漫画だが、そこに「かつてオタク文化は、迫害されていたよね?」という、そういう視点が加わると、いろいろ変奏曲というかハレーションが起きそうでもあります。


そんな一抹の不安を抱きつつ、ともあれ来月からそんな作品がゲッサンで始まります。