こういうこともあるんですかねぇ。実物を見てもらう方が早いか
今日もベランダで
糸川一成
フリーのエディトリアルデザイナー・土岐田旬は、仕事に追われ部屋に籠りっぱなしの毎日。癒やしを求めてベランダガーデニングにハマるように。そんなある日、隣にちょっと変わった天然系の女性が引っ越してきた。ふとした出来事から、お互いの顔も知らぬままベランダの隔壁越しに話をするようになる二人。実は隣の女性は新進俳優・成海游なのだが……。ベランダとグリーンが繋ぐ隔壁越しの二人は?

まあわかる。
・コロナ禍で、在宅勤務が増えた⇒これを漫画のテーマにしよう!
・舞台は集合住宅で…若い男女が知り合う⇒ここからの人間関係がドラマとして盛り上がる!!
どれも、もっともな判断だ。ことに後者は、個人的に追っている【大人のおとぎばなし】として、現実にありそうでもあり、そうでもないようなそんなラインだし。
だが。
それが、一雑誌に同時連載されるなんてこと、あり??
自分、このテーマで書こうと思った時、記憶があいまいだったが、まさか同じ雑誌とは思わずに、片方は確認したが片方は別の雑誌に違いない!と思ってむだに探しちゃった。
だが、これも少し前に書いたけど、自分は似たテーマを、著作権違法にならない範囲で次々と真似していく、ってのはアリだと思うんだよね。
ゾンビやパーティ追放やデスゲームや悪役お嬢様などを経てタフになったのだ、こちらも(笑)。第一、そうすることによって「ジャンル」が生まれ、定着し、そして個々の作品も延命していく、というパターンはいくらでもある。
ただ、そもそも時期的に…連載の準備、企画案の段階を考えると、後発は先発をマネたわけでなく、本当にほぼ同時進行だったのだと思う。
たぶん生き馬の目を抜く漫画編集部や漫画家、互いが互いのライバルで、企画案を最初の段階から意見交換とかはしてなかったんだろう。
満を持して企画をぶつけたら「ちょ、それ、俺のいま進めてるネタとかぶり!」「マジっすか!」みたいな話になったんだと思う。
だが、ふつうそれは内部で調整され、「では今回はAのほうを採用。Bは残念だが…」となるのが普通だと思う。
ブラックジャックも、別の編集者が「俺たちが先に、少年週刊誌初の医者マンガを載せるって話決めてたじゃないですか!」と抗議したんだという。
だが、それでもブラック・ジャック連載を極めた、伝説の壁村編集長のように
今回も
「よしA、Bどっちもやれ!!」となったのは、編集長は相当な豪傑というか勝負師だな…
かくして「今日もベランダで」「テレワァク与太話」という、今後はどうなるかはわからんけど、少なくとも冒頭設定は、素人目にも極めて接近したシチュエーションの2作が競争するんですよ。


どっちがどっちの話だっけ、に注意しなきゃいけない。


燃えよペンの炎尾燃と、うかつ賢二の抗争を思い出す人もいよう(いねぇよ)。これも野球漫画が被った上でのファイトだった。

ああ、でも講談社のイブニングも、B級グルメ系のネタかぶりの競作は多いかな……
もちろん、両者が同じ雑誌に掲載の競作だからこそ、わかる違いもある。
「今日もベランダで」は、確か女性が芸能のお仕事をしているという重要な情報を、男性は知らない、という設定がある。
「テレワァク与太話」は、両者は初めに自己紹介してる(そっちが普通だわな)。ただ、「最後に二人は結婚しました」という結末を開示しているところが重要…でもないな、あまりそれが効果をもたらしてるわけでは無い。ナレーションの決まり文句程度だ。
さて、面白くなっていくかどうか。個人的にはうっすらnot for me なテーマだが(笑)「大人のおとぎばなし」として見るなら面白いかも
【創作系譜論】「アパートなどのお隣さん」がテーマのロマンティックコメディって結構あったっけ?今は思い出せない……
「めぞん一刻」は別に恋愛対象は「隣人」ではなかったので違うな。
えー---と…以前、「スキマ」という無料サイトの読み始めの時全話無料だったので読んだ、なんとかって作品があり、それはけっこう面白かったが題名忘れた!このブログに書いてあるかもしれないが発掘できない。
※あとで判明しました
m-dojo.hatenadiary.com
あれ?
「アパートのお隣さんは素敵な人で、のちに恋愛関係になりました」ってのは、別に今はジャンルじゃないのか??皆さん、何か知ってますか??
あ、「木根さんの一人でキネマ」が意外や、隣室の住人がそれなりに映画好き(まさにこういうロマンティック・コメディの愛好家という設定)な独身男性で、ある意味でほんのちょっとだけ該当する(笑)
この男の画像が見つからないな……いや最新回に登場してるんだけど、そっちは漫画アプリ「マンガPark」でしかまだ見られない、つまりスマホでしか見られない。
スクショを取る云々の技術はPC限定なので、のちに可能となったら入れておくさ。
【創作系譜論】※準タグです。この言葉でブログ内を検索すると関連記事が読めます
【追記】こういう情報を得た
マンションのお隣り(お向かい?)さんとの恋愛もの
川原泉の「食欲魔人」シリーズ中の「アップル・ジャック」(陸の食欲魔人)。
モデルの女性と、親を亡くした姪っ子を育てる自衛官男性が、おいしいアップルパイをきっかけに「もぎゅもぎゅ(笑)」と愛をはぐくむお話。ベランダ越しではなく、マンションの通路で出会う話だったと記憶している。古い作品ですまん。川原氏の初期作品です。
ごく簡単ですが、ウィキペディアに言及されています。