この話、読売新聞の長期連載インタビュー(のちに本にもなった)でも語っていたけど、別の本にも記載があったのでメモしておきます。
……(※魔太郎がくる!連載の)当時、「いじめ」は、まだ社会問題として取りあげられていなかった。 けれど素雄はむかし小学校で、いじめられて、さんざんいやな目にあった。 そんないじめられる子どもの気持ちに寄り添ってまんがを描いてみよう――こうして一九七二(昭和四十七年)、「週刊少年チャンピオン」で「魔太郎がくる!!」の連載をはじめた。
主人公の魔太郎はふだんは弱々しく、卑屈な中学一年生。
転校してきた日から、番長一味に さんざんいじめられる。いっさい抵抗しないでなぐられ続けた彼が、その夜とった不気味な行動はーーーー。
じつは魔界の住人である魔太郎は、学校内のワルどもをつぎつぎに葬っていく。 連載直後から大反響を呼んだ。魔太郎の「このうらみ、はらさでおくべきか~!」というき めゼリフも流行した。じつはこれ、そのむかし、藤本に引っぱっていかれた「化け猫映画」のなかでのセリフだったのだ。 しかし、全国各地から届いたファンレターを読んでおどろいた。
みんな、現実に自分がいじめられていることを切実に訴えているのだ。
素雄の経験したものとはまったく性質の異なる「いじめ」が、じわじわと日本じゅうに広がっていることを、このとき知った。 そして三年後、素雄は自分から申し出て、この連載を打ちきる。 ファンレターから知らされる現実の「いじめ」は、どんどんエスカレートしていて、とても これ以上続ける 気になれなかったのだ。この作品について素雄がアニメ化を断り続けているのは、そんな思いが根っこにあるからだ。魔太郎がくる!の深刻な反響 藤子不二雄A連載打ち切る
2002年に出た、この本より
ちなみにこのあと、プロゴルファー猿創作秘話が書かれている。これはこれで、そもそも「ゴルフ」を『少年マンガ』で描くというところが型破りで、当然編集部は「ゴルフはお父さんがやるスポーツでしょ?」と躊躇しまくったという。そりゃそうだね。しかし、そこでちょっとA先生は戦略を練り……冒頭に書いた、読売新聞の本というのはこれ
藤本弘氏とのコンビで共同ペンネーム「藤子不二雄」で漫画家デビューを果たして以来、歩み続けた漫画家人生六十余年! その寄り道回り道、波瀾万丈の「まんが道」をユーモアたっぷりに綴る。
ああ、はてなのAIが教えてくれたよ、その「魔太郎」話、過去にここで紹介したんだった。
こういう話は当然「藤子不二雄ファンはここにいる」ブログの管理者さんなどはもっと詳しく知っているだろう。
koikesan.hatenablog.com
同ブログ内を「魔太郎」で検索するとこんな感じになる
koikesan.hatenablog.com