2000年代半ば、危機的な状況にあった新日本プロレスの人気が復活するためには、多大なる努力と、長い時間が必要であり、常にその先頭に立っていたのが、ふたりのエース、棚橋弘至と中邑真輔だった。総合格闘技とは異なるプロレスの魅力をアピールして、新しいファンを呼び込もうとする〝100年にひとりの逸材〟、棚橋弘至。総合格闘技と関わることで、プロレスの強さを見せつけようとする〝キング・オブ・ストロング・スタイル〟こと中邑真輔。まったく異なる方法論を持つふたりのライバル関係は、2011年に転機を迎える。棚橋弘至が断然たる新日本プロレスのエースとなり、中邑真輔はエースの座から追い落とされてしまったのだ。だが、中邑真輔の真の魅力が開花するのはここからだった――。
- 作者: 柳澤健
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2017/11/16
- メディア: 単行本
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棚橋は言う。「僕が太陽なら、中邑は月のような存在だった。ふたりのうちどちらかが欠けても、いまの新日本プロレスはなかった。棚橋と中邑は一対の存在なんです」と。新たなプロレスの世界を作った、「太陽と月」の物語を丹念に描く。
twitterと連動
柳澤健「2011年の棚橋弘至と中邑真輔」を読了
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2017年11月20日
この後、まとめて感想を書くけど、予告編的に一つ
中邑はMMAでイグナショフと再戦前、麻雀の桜井章一氏に教わった…という話は聞いていたけど、精神とか心構えとかの話と思ったら、タックルだとか予備動作が大きいとか、技術的な話してんの (続く) pic.twitter.com/1fBNGaxjF1続き
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2017年11月20日
MMAの世界では「セガールがアンデウソン・シウバに技術的アドバイスを送った」みたいなことの真偽が一時取りざたされてたんだが、それどこじゃねえじゃん(笑)。
だが、桜井氏の格闘技技術がどうこうより「何を言ったかより誰が言ったか」で、「聞くほうのモチベーション」ってものがあるかも。
続き
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2017年11月20日
前田日明に格闘技をコーチされ、宮田和幸や所英男が結果を出した時期がHERO'Sの後期にあったと思うけど、前田がゴッチ直伝の、今のMMAに通じる技を本当に知っている、とか考えるのも一興だが、この中邑―桜井章一のエピソードのようなものかも…と思った次第です。
以上、同書のプロローグ的感想。