ある方が
「財務省のサイトを『ゴルゴ』で検索してみた」とメールを送ってくれた。
麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
平成26年4月1日
問) 今朝、コンビニで何をお買いになられたのでしょうか。
答) ミネラルウォーターを買いました。それからビッグコミック別冊ゴルゴ13、これは本体が400円、今回8%に上がりましたのでプラス32円、合計432円と書いてありましたし、入り口にもいろいろ丁寧に書いてあったので、きちんとこういうところをしてあるのだなというのが実感です。
平成27年10月2日
問) 多少毛色の変わった質問で恐縮なのですが、実は今、債券市場の関係者の間で、先月末発売の「ゴルゴ13」で日本国債の売りが取り上げられているということで話題になっているのですが、もちろんこれまで債券ファンドによる買いというのはことごとく失敗しており、これだけ日銀が買い込み、日本の国債保有、国内保有が9割に達している中で非現実的なストーリーとも言えるかもしれないのですが、ただそういったストーリーがこういった劇画でも取り上げられているということで、大臣は「ゴルゴ13」の大ファンでもいらっしゃると思うのですが、どのように読み解かれたか、御所感をお願いしたいのですけれども。
答) 私はああいう着物は着ないな。少なくともセルビア軍と戦ったスナイパーあがりの女性がその後勉強して、ファンドのオーナーにのし上がって、ファンドの中でそのファンドを動かして日本の国債の上げ下げで利益を稼ごうと、簡単にはそういう話ですね。その程度は読んでいますよ。あれを読んだ感想を言わせてもらえれば、国際金融なんていうこういった世界の話が漫画になるということは、これだけ関心を持ってもらえるということだから良いことだなと、私はそう思いました。みんな金融とか言っても、あまりピンと来ていない人が多いし、ましてや国際金融になったらほとんどの人、インターナショナル・ファイナンスというものになるとほとんどついてこないというレベルでしょう。だからそういった意味で、ああいった話が出てくるということはインターナショナル・ファイナンスというものに関する普通の人達の関心が高まるというのは、私は良いことだなと思っています。「さいとう・たかを」さんに礼状でも書こうかなと思わないでもなかったのだけれども、麻生太郎が殺されるのか、あの女性が殺されるのか、どっちが「ゴルゴ13」に撃たれるのか知らないけれども、楽しみにしています。感想はそれだけです。
平成28年9月13日
問) 財務省の話ではないのですけれども、漫画の「こち亀」について教えてください。先日、連載の終了が発表になり、昨日は最も発行巻数が多い単一漫画としてギネス記録になることも発表されました。大臣はかつてブログで「こち亀」を読んで笑えないと体調が悪いのかなと思うと、週1回の体調チェックのようになっていると記されていたこともあったと聞いています。「こち亀」の連載が終わることへの率直な感想と大臣としてこんな最終回になってほしいなというような思いがあったら教えてください。
答) 「こち亀」というのは月曜日、「少年ジャンプ」に連載しています。長いこと連載していて今「ゴルゴ13」が183巻です。キャラが立った漫画で、話が幅広く、古い江戸時代の話に近いような下町の話から最先端な話まで組み合わせて、描いている夫婦もなかなかおもしろい夫婦ですけれども、いろいろな意味でこれを200巻で、来週で打ち切るという話は先週出ていましたので知ってはいましたけれども、ああいうキャラが立っている漫画はなかなかおもしろいと思っていましたからとても残念です。ネタ切れかなと思うわけでもないけれども、ほかの漫画でネタ切れしているような感じがあるのに続いている漫画もありますから、何となく200巻で締め切ってしまうのというのは少々残念かなと思います。
平成29年6月30日
問) 「ゴルゴ13」が登場する中堅・中小企業向け海外安全対策マニュアルというのが今日11時から外務省で発表して配られるということなのですけれども、外務大臣を経験されておりますし、すごいゆかりが、大臣が紙面に登場するぐらいゆかりがあるというところもありまして、こういった取組みについて思うところをお聞かせ願えればと思ったんですが。
答) あの種の本を出しても普通読まれないのですよ、ざっと見ただけで。「ゴルゴ13」の絵が描いてあれば手に取るというのは、それは間違いありませんから、それでやるという案をある外務省が考えて、さいとう・たかを先生のところに持っていったら、これ何の話だといって、麻生太郎がかくかくしかじかと言ったら、わかりました、版権は全部タダであげます、タダでもらったのです。外務省から私のおかげだと言って、私に御礼状でも来るかと思ったら来なかった。さいとう先生に御礼状を書いておいたけれども、結構読んだ人がいて、ああいったようなものをきっかけにして読まれると、こういうことがあるのかというのを知ってもらうだけでも大きな値打ちがあります。外務省には珍しく何十万部か用意したという話ですから、よく読んでもらえれば、いざというときにだんだん、ISの拠点が1つ落ち、2つ落ちていっていますから、当然拠点がなくなって今度は分散しますから、分散した分がどこに来るかという話は、ほかのところへ散るわけですから、その意味でテロというのはいろいろな意味で細心の注意を払って臨まなければいけないというのは、個別個別、個人個人で、私のところには関係ないと思っても、ある日突然来て、結果として国が対応しなければいけないということにならないように、個人個人気をつけておいてもらわないといけないということは確かですよね。
僕自身は、こういう暇ネタのやりとりがあることを決して悪いことだと思っていない。
それは国家の「ジョーク力」という言葉でこれまで何度か記している。
石破茂防衛相、UFO問題に発言。「法」部分でリアルなSFを作るには - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20071221/p4
シン・ゴジラで政治家や官僚が語る光景の一覧&2007年の「官邸UFO談義のキセキ」などを思い出した(本題前の序説) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160907/p2
「国家のジョーク力」再考…米国政府の「署名を集めれば政策を検討します」サイトが大喜利になってしまったでござる、の話。http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121224/p7
米政府「請願コーナー」への「デススター建造を」への回答〜国家の「ジョーク力」再再考。http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130115/p6
海難事故で、声価を高めた海上自衛隊もありき。(阿川弘之随筆より) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080305/p4
ただまあ、演芸場でみんながみんな色物でも困るので、麻生太郎ひとりにきくのがちょうどよかろう(笑)