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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「一生遊べる金を手にした。でも、まだやる?」…コナー・マクレガー、宝くじ当選者、そして冨樫義博先生(笑)

マクレガー、10Rに散る。
ぼくの予想から関あげれば大健闘もいいところで、最悪1Rで一方的に負けることも覚悟していた。K−1で飽きるほど行われた、キックルールでのキックボクサーvsMMAファイターだってジャイアントキリングはそう多くなかった。ましてやボクシングルールで、ここまでやればUFC的にも合格だろう。


ところで、今後UFCで試合する、とは言明しているマクレガーだが、一方でこんなことも言ってる。


そりゃ、本音ではそうだろうさ。
怪我のリスクもあるわけだし・・・・・・・・・・・もちろん、それでも戦いたいと思うこともあるだろうから複雑だ。

こういうのを自分は「退職金ファイト」と呼んでる。
一生暮らしてけるかはともかく、ヒョードルの前の試合も、なんとなくそれに近い気はする。ボブ・サップはずっとそのモード(笑)
「もう自分の実力はピークを過ぎた。やることはやったし、最後は負けても1試合して、いいお金をもらえればそれでいいや」という思いで、最後の一戦に臨む選手もそれなりにいる気がする。
桜庭和志は生活もあるだろうが、彼はかなりのところでやっぱり本質的なウォリアーであり、本気で闘い続けたい感じがある。…だから逆に困る……うーん……


一方で


痛いニュース(ノ∀`):【宝くじ】 829億円当選の女性(53) 32年務めた病院に電話一本で退職 http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1937361.html

直のニュースもいろいろあるが、このまとめにリンクしたのは

8: 名無しさん@涙目です。(catv?)@\(^o^)/ [US] 2017/08/25(金) 15:13:30.67 ID:59YTmvo00
なるわな

9: 名無しさん@涙目です。(茸)@\(^o^)/ [IT] 2017/08/25(金) 15:13:36.66 id:wnFZNstX0
まぁそうなるな

90: 名無しさん@涙目です。(dion軍)@\(^o^)/ [JP] 2017/08/25(金) 15:28:37.55 id:M1qPqmwW0
そらそうよww

12: 名無しさん@涙目です。(富山県)@\(^o^)/ [GB] 2017/08/25(金) 15:14:19.33 id:xQJOezlJ0
そりゃそうだ
年齢考えると使い切れるかどうかも分からんのだから余計な時間浪費する暇はない

という反応が面白かったからだ。
自分はどうかなあ。やっぱり、タテマエとしては「仕事は続けますよ、金だけじゃないから」とやると思うね。しかし、周囲の目もあるし、じわじわと環境が変わって、早期退職するのが双方にWIN-WINになるんじゃないかね。
しかし、よく顔だすなあ、やっぱりアメリカは経済的成功というアメリカンドリームに寛容だなあと思ってたら、当選金の受け取りは、実名発表と引き換えなんだってね!
この制度、日本でも採用すればいいのに(笑)。そこからの人間関係の変化がドラマになる(笑)

一生暮らせるほど稼いだ?漫画家さんは、例えば「めちゃくちゃ高等的な、一般受けしないような作品描いてみっか。もう一般人気なくてもいいし」⇒今の「HUNTER×HUNTER」かな?

この前、大いに話題になったこの記事。

最近のハンターハンターにおける「ストーリー練りすぎ問題」について考える http://bok.hatenablog.com/entry/hunterhunter_complexity




…50人以上それぞれがモブではなく名前を持ち、キャラが立っているのは本当にすごい。僕は大好きだ。
だが、少年ジャンプの読者はその複雑さについて来られるのだろうか?
答えはおそらくNoで、それが先ほどの「難しくて読むのを止めてしまった」という感想につながっているのだと思う。
(略)
"売れ線作品"を作るのは難しくないはずである。

……それならどうして、現在の事態が起きているのか?
ここからは推測だが、冨樫さんは「人生でこれ以上、大衆受けするものを制作しても前と同じものを作っている感が否めないし、それはドラゴンボールやワンピースが既にやっているので、未踏の地ではない」と思っているのではないだろうか。
奇しくもハンターの中に「未踏を舐る(ねぶる)」というセリフが出てくるが、それと同じように冨樫さんは「少年ジャンプ史上、誰もやったことのない複雑な大量キャラが入り乱れるドラマを作る挑戦をしている」ように見えるのである。
もちろん、その複雑度によってライトな読者は離れて人気は落ちるだろう。
だが、人気の頂点競争は既に20年前に見た光景のはず。もうアンケート順位なんて下がってもよいのだ。いつまでも同じものを作り続けて人気のインフレ競争に再度突入するよりは「誰も作ったことがないもの」を作ったほうが本人のテンションが上がる…(後略)

サルまん」のこのシーンを思い出すな(笑)

サルまんでは、これを見越していた編集部が言葉巧みに大豪邸をローンで2人に建築させていて、そのローンのおかげで漫画家生活を続けざるを得ない…という、なんとなく似た話がありそうな気もするリアルな解決策をしていたが(笑)、それにしてもである。ワンピースの作者さんも、銀河英雄伝説の作者さんも、やっぱりみんな、もう一生分は稼いでるんだとおぼしい。

某ワンピースの人はなんとなくまだまだ創作やる気十分っぽいから置いとくとして、「銀河英雄伝説」のほうは、そのシリーズから得られる印税・映像化権・グッズなどもろもろだけで使いきれない程の収入が得られる(推測)というのに「まだアルスラーンとか完結してないぞ!」「創竜伝はいつ完結するんだ?」とか外野が言ってもせんないことな気もしているのだ、もはや。

続編があるならあるで有り難い話だが、実際の話として、「創作者が一生の収入と安泰を得た。生活は十分にできる。なので、新作をなかなか出さない」というのは仕方ない話なんじゃないかなあ・・・・という諦念がある。
以前は皮肉を込めていたが、今はかなり本気でそう思う。
これだけ、初期の傑作シリーズ銀英伝が繰り返し繰り返し愛され、コンテンツとしての「定番」となったのを見届けたら、俺だったらほんとにその管理だけで十分に満たされるもんなあ・・・・と思うよ。
もちろん、その結果?なのか、佐藤大輔氏のように若くして急逝し、あまりにももったいない未完結の佐藤ワールドが残された、ということもあるのだが…。

【追記】その後、よもやよもやの「タイタニア」「アルスラーン」完結。続刊が出た時、書いたよ。
m-dojo.hatenadiary.com
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いや、話がそれた。
冨樫氏が、すでにジャンプでの人気競争なんて眼中になく、だからこそ週刊連載では逆にハンデ、マイナス材料とすらなりかねない、過剰なまでの細かい設定や大人数のキャラクターを物語に投入している・・・・・・というのはあくまでも推論の一種で、別にエビデンスがあるわけではない。


というか、そもそも結果としては、こんなふうになってるわけだし(笑)

HUNTER×HUNTER』34巻が初週売上86.9万部 前作より20万部以上アップ | ORICON NEWS http://www.oricon.co.jp/news/2093631/full/
漫画家・冨樫義博氏の人気漫画『HUNTER×HUNTER』の最新コミック34巻(集英社/6月26日発売)が、初週売上86.9万部で7/10付オリコン週間“本”ランキングのコミック部門の1位に初登場。前作33巻の週間最高売上65.1万部を大きく上回る好スタートを切った。

 集英社が5月31日、同作が6月26日発売の『週刊少年ジャンプ』30号で約1年ぶりの再開、およびコミック34巻の発売を発表し、大きな話題に。初週売上で全巻から20万部以上もアップさせ、改めて人気の高さを証明…(後略)

いやいや、一般受けを狙わなかったことと、結果的にそういう作品が大ヒットすることはまた別問題でな(笑)。
コナー・マクレガーだって、金銭に不自由しなくなっても、今後、カネとは無縁の衝動によって、誰か大物と戦うことはあるだろうし、そしてそれが結果的にミリオンダラー・ファイトになることはありましょう。

田中芳樹氏だって、ここからまた全10巻のSF大長編シリーズ(あるいは中国もの)を一から書き始めるかもしれない。


どちらであっても、幸あれとし申し上げたい。


余談。手塚治虫がまだ存命で、冨樫作品を見たら

カネとは別に仕事をし続けたい、という人の典型として手塚治虫を出すのだが、はい「僕にもHUNTER×HUNTERみたいな作品は描けるんです」と言い出して対抗作品を描く、80ン歳の彼の姿がまざまざと浮かんできますね(笑)
あの人も、複線や設定を複雑にしようと思えば、かなり複雑にできる、そっち系の才能は豊かと思われる。



まったく別の作風の人だが「もう過去の作品収入で一生食えるやろ? 引退のキリもいいやろ?」なのにペースを落としてないのが
お馴染み秋本治先生だな。
これはこれですごいけど。






まあ、一生遊べる金、一生の生活の見通しを手にしたとき、どうふるまうかは実際、なってみないとわからない。
ぜひとも、まずはなってみたいものであります。

(了)


おまけ
HUNTER×HUNTERで紹介したい記事を検索で探していた時、ひっかかって、読んだら面白かったものをメモしておく

なぜ冨樫義博は『HUNTER×HUNTER』34巻で自ら作品解説を行ったか?(KAI-YOU.net) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170628-00010004-kaiyou-ent

HUNTER×HUNTERが休載がちでも人気の理由 不定期掲載はもはやこの作品の芸風となった | ゲーム・エンタメ - 東洋経済オンライン http://toyokeizai.net/articles/-/175168