「レッドマンがネットでネタにされ始めた頃、当時のスタッフがそれにキレて改めて見返したらドン引きした」っていう話好き
— 打堕駄惰大暉 (@Daiki_130110) October 14, 2022
— 打堕駄惰大暉 (@Daiki_130110) 2022年10月14日
まず、こういうのをやっているというのを大前提としてください。リンクを全体的に張り、世界観の説明もしたポータル記事がこちらです
m-dojo.hatenadiary.com
そしてこれら。
円谷特撮「レッドマン」、動画配信で突然のブーム。ヒーローの暴虐ぶりに、さまざまな反応 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/964415
説明なしで怪獣をオーバーキルする通り魔ヒーロー「レッドマン」が怖すぎる YouTubeのリバイバル配信で人気が再燃 - ねとらぼ http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1604/20/news084.html
子門真人「レッドマン」
— kizzy cocoro 天燐 クリスピー (@kizzy_abyjoe) February 1, 2022
赤いあいつ です
多分正義のヒーロー、レッドマンは身長40m。
怪獣を容赦ない残虐ファイトで倒します。
レッドアローが壊れるまで刺しまくったり、動けなくなった相手を崖上からレッドフォール。
ショッキングなシーン満載です。
350#弾いてみた#心のギター pic.twitter.com/B6LPTCk0WR
こういうインタビューをしていると、雑談なりインタビューのおりに、やはり「レッドマン」の話題というのは出てくる。
しかし、この人の名前を発するだけで、インタビューイの怪獣にはある種の緊張感や畏怖が浮き出てきたことは、はっきり見てとれた。
しかも、滑らかに語っていた怪獣のほとんどが、レッドマンに関しての証言を活字にしたいというと難色を示す。
OKをしてくれる人もほぼ例外なく「書くとしたら、俺がしゃべったとは言わないでくれ…」と匿名を要求するのだ。
それだけで、レッドマンの立ち位置がわかる。
「もう、二度と戦いたくないよ…」
「闘ったあとは、郵便局や消防署の車を見ただけでびびってしまった」
「セメントだったら、間違いなく最強の部類。ウルトラファイトの、セブンさんとやったら? …うーん、ふたりは縁者でね…オット!これ以上は言えねえ」
「まず組んだとき、強いやつはその手ごたえで100%わかるんだよ。ガチッとした手ごたえがね。…だけどあいつはね…『ガチッ』を通り越して『ピーン』って感じだった」
「結局レスリングや柔術の強さも、ファイターにとっては重要だが、「喧嘩」の強さというのはまた別なのだ。レッドマンにはその『喧嘩』の強さがあったよ。私と喧嘩したこと?私は幸いにも、レッドマンと喧嘩するほど愚かではなかった」
こういう強さのストレートな評価は比較的証言が集まり、相互に矛盾がない。
ただ、取材をしていくと逆に、その「レッドマン」とは何者だったのか?という事実関係が、「底が丸見えの底なし沼」状態で不明なのだ。
ノンフィクション作家としてはお恥ずかしい限りだが、ここでは複数の「説」の並列にとどめたい。
・サイコパス、快楽殺人者説
本当に、狂気に支配されていたからこその強さだったという説。「目を見ればわかる」と力説する人もいる
・実戦武道、武器格闘技術を追い求めたがゆえにあえて異端となったとの説
レッドマンの登場と、「武器」を堂々と対怪獣に使った帰りマンの活躍時期は、ほぼ同時である。このころ、古典的なクラシカル・レスリングや柔術の「スポーツ性」に飽き足らず、実戦性の追求から武器に興味を示す人がウルトラ…というか円谷プロモーションには多かったという。
ただし、帰りマンはそれをうまくエンターテインメントのギミックに融合させる柔軟さがあった。レッドマンは突き詰めてしまい、武器そのものの怪しい魅力に取りつかれた…
・ウルトラセブンの身内、弟子説
これはさっき、「武器使用は帰りマンから」と書いたが、もちろんその前に「体が武器か、武器が体か」という、非常に格闘技の哲学的な問いともいえる「アイスラッガー」で武器格闘技のエッセンスを取り入れたのがセブンである。それにレッドナイフの格闘技術は、ブレスレットより、アイスラッガーに近い。
レッドマンは、セブンと同じ「レッド族」に位置すること、これはほぼ疑いない。どれぐらいの近い血縁なのか、これがわかりにくい。おいやいとこといった近い存在という説もあるし、(その場合は、タロウとも親戚になる)、それほどでもないとも言われる。
ただし、むしろ肉体的な血縁関係というより、その格闘技術に関して、何らかの形で同じ系譜にある、という、これは非常に高い信頼性を持った情報としてある。
・円谷に都合の悪い連中をつぶすポリスマン、あるいは「裏」部隊だという説
これは本当かどうか…信憑性は非常に薄いと個人的には思うが、業界ではささやかれている噂。
当時、ウルトラマンのライバル的な存在として「ああいうのは偽物」「こちらは手塚治虫先生の系統にある本物」と吹聴していた「マ○マ大使」派がいた。
その某マ○マ大使が、取り巻きとともに酒をしたたか飲んで、愛人宅にでも立ち寄ろうかというとき……レッドマン「ここにカワラを持参した、割って見せろ」
取り巻き「ぼうや、マグマに興味があるなら、ゼニとオカリナを持って呼んでみな!」→レッドファイト!ボカッ
レッド「さあ、割って見せろ」
マグマ「…ざ、雑誌にのった、ウ、ウルトラマン君のことかね、あれは行き違いがあったようだし、雑誌にではいかようにでも訂正を…」
レッド「ウルトラマン君?なんのことだ?あんたにクンづけされるような、ウルトラマンなんて人は俺は知らん 割ってみろ!」
しかし失敗
マグマ、顔面蒼白ながらひきつった笑い。「ト、トシには勝てんよキミイ!」
レッド「割るのに失敗した分だけ…あんたを制裁する!!」
マグマ「ヒイッ!!」
こういうことを重ねて、警察の厄介になろうとした時、「僕を破門してください」とウルトラ側に言い出し、「ウルトラに栄光あれ 破門生レッドマン」と壁に書き残して留置場を脱獄した、とも……
その一方で、「ウルトラとは無縁」という表向きの立場とは別に、秘密の支持を受けてギャラでトラブった怪獣を制裁し、それによって円谷プロモーションは全体の支配力を増した、という説も強い。それは円谷からなんだかんだと仕事を与えられたこともある。
もともとレッドファイト全体が、金持ちがギャンブルの対象、残酷ショーを見に来た地下格闘技の流れを汲んでいるとも、レッドマンは表とは別の「地下チャンピオン」だったという説もある。
けいこの時は神棚に目張りをし、神の目を隠した、とも言われる…
・共産圏の特殊部隊の格闘術である、との説
レッドファイトとは、20世紀に地球を二分した共産圏、のちにヒョードルやカレリン、ヴォルク・ハンにコピロフ、さらにはプーチンを生んだ共産圏の戦闘術の集大成だった、とも言われる。名前で分かる通りだ。この説を教えてくれた方はまことしやかにいう。
「あのレッドナイフ、柄の所にボタンがついていてな。最後の手段として、そのボタンを押すと刃が発射されるんだそうだ…」
こうなれば、実際にレッドマンさんに話を聞くしかない。しかし…
誰に聞いても現在は消息不明、音信不通だという。それでもこちらは話を聞くのが商売、八方手を尽くしてレッドマンさんを探したのだが…
この一本の電話のあと、レッドマンさんの情報はぷっつりとだえ、杳として行方が知れない。
(了)
再度これまでの記事を
怪獣インタビュー・リンク集 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140302/p1