きのう、はてなブックマークで話題になった記事。
ツインテールの不遇感は異常 http://www.sugatareiji.com/entry/2016/02/03/080000
グドンにキレられ食われボガールに食われ
ハヤタ隊員達に食われ
ワイには気持ち悪がられ
散々な怪獣、それがツインテール。
海老の味がするというツインテール。
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「怪獣インタビュー」シリーズ http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140302/p1
をやっている当方としてはこういうジョブ・ボーイ…日本語でいえば「負け役」「かませ犬」を長年やり続けるツインテールさんにインタビューして「こういうふうにやられて、相手をブレイクさせるのもうちの業界じゃ必要なんですよ。若い頃は『シュートでやったら』とかも思いましたけどね…ええ、自分はこのポジションに誇りを持ってますよ」と微笑するツインテールさんの語り内容が3秒ぐらいで思いつくわけだが(笑)、それは今回見送って、まじめに考察する。
子供の頃…ウルトラシリーズでは、1シリーズに2本か3本、スペシャルなシリーズがあった。それは前後篇だったり、通常と同じく1話完結だったりするけど、そのスペシャルさというのは「怪獣が1対ではなく複数登場し、ウルトラマンの前に対決する」という話である。
多々良島における、レッドキング、チャンドラー、ピグモン、スフラン(これは超豪華)
日本アルプスにおける、レッドキング、ドラコ、ギガスの3ウェイダンス。
国立競技場(解体前)に行われたアボラスvsバニラ。
このほか、既に出てきた怪獣や宇宙人を「子分」にして登場したジェロニモンやメフィラス星人も。
新マン(この呼び方で微妙に世代がわかるなぁ)における、タッコングvsザザーン。この回ではこれと別にアーストロンが出てくるので3体のスペシャルだ。
サドラーvsデットン。
で、だいたい、ここで勝利した怪獣は超一流の「S級怪獣」として高い格を与えられ、その後も何度もお座敷がかかる。「人気とゼニは寂しがりやで、既にあるところに集まってくるぜ…」の法則で、それはどんどん積みあがってくる。何体か例外はあるがな(笑)。
そういうわけで、この怪獣同士の戦いの勝者は栄光のS級の地位を与えられ、敗者は文字通り『食われる』。えびの味がしたりもする(笑)。
……だが。
自分はこの「負け役怪獣」「かませ怪獣」が、なぜかいとおしい。すごく印象に残る。
というか
ドラコとか鎖鎌怪獣だぜ。彗星にのってやってくるんやで。すげえスター性あるやん。見た目かっこいいやん。
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ザザーンなんか、ヘドラとならぶ二大公害怪獣ですよ?(ほかにいるかは知らないけど)
帰ってきたウルトラ怪獣名鑑 怪獣総進撃編 怪獣総進撃 ザザーン
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また、らーめん二郎との関係も…
自分で自分の説を証明すべく、@timeswantさんの『 ニャルラトホテプと二郎ラーメンとそっくりだと話題に pic.twitter.com/sEThjRpOkb 』にザザーンを加えてみた。ううむ。Q.E.D。 pic.twitter.com/fUW1zkwQ6N
— gryphonjapan (@gryphonjapan) 2014, 8月 4
この歌でもうたわれているが、
「何にもできない」「それでどうしたよわいやつ」
など、あまりにもDisがひどすぎることでも有名だった。(2分40秒ごろ)
こういうのに比べれば、ツインテールなんて新マンの足にがぶりと噛みついて流血させたり、「えびの味」という、味で個性を出すという新機軸を打ち出し、そして女性の髪形を表現する俗語の語源となる…って、最後の例はほかのS級怪獣だってないよ!!!大出世の勝ち組ですよ。
あっ、こいつモデルにするなら、万年前座のように見えて、実は実力者としてけっこういい処遇され、すごいタニマチをつかんで経済的にも引退後も順調極まりないドン荒川のポジションだよ!!!!! …納得した。
こんなtogetterも出来ている人気者。 とくにツインテールが髪型を意味するのは、私はもともと(英語圏)がそうだと思っていた…
怪獣の方が元ネタ! 女の子の髪型「ツインテール」とゴジラ映画の意外な接点 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/933800
食べておいしい怪獣、まずい怪獣〜ツインテール(新マン怪獣)から、椎名高志先生が考察 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/624088
しかし、そういう負け役怪獣の中でも、自分が一番印象に残るのはデットンだった。
デットン、ウィキペディアにも単独項目はない。ただ「テレスドン」内の記載と「帰ってきたウルトラマンの登場怪獣」に記述あり。
『ウルトラマン』に登場したテレスドンの弟に当たる怪獣とされる(劇中では触れられていない)。霧吹山に生息しており、MATを襲う所を鉢合わせしたサドラと戦うが、ウルトラマンとの戦いでは一時共闘する姿勢も見せる。テレスドンのように炎を吐くことはない[注 3]。体表は茶色く、周りの岩場に同化しやすい。サドラと連携してウルトラマンを追い詰めるが、最後は逃げようとしたところを背後からスペシウム光線を頭部に受け、爆発四散する。
スーツアクター:関国麿(ノンクレジット)[4]
当初はテレスドンそのものの再登場が企画され、学習雑誌にも予告が打たれていたが、流用する予定だった『ウルトラマン』で使用したテレスドンの着ぐるみが、『ウルトラファイト』やアトラクションショーでの酷使、保存環境の悪さにより、別の怪獣にしか見えないほどに劣化していたため、急遽「テレスドンの弟怪獣」という設定のデットンが登場することになった[11][注 4]。劇中で使用されているデットンの着ぐるみは、新規造形や改造ではなく、この「劣化したテレスドン」をそのまま流用したものである。兄弟説は『週刊ウルトラマンデータファイル』にも記載されている。
テレスドンが眼から口先にかけ直線的になっているのに比べ、デットンは鼻先が盛り上がっている。これは朽ち果てた顔を補修するために素材を盛った結果である。
シナリオでの呼称は「ゴーモン」[12]で、放送当日の新聞記事でも、「ゴーモン」として紹介されている[13]。
別の怪獣にしか見えないほど自然に劣化している…って、なんだよそれ。
あ、この場合の「劣化」はぬいぐるみに対して使っているからセフセフね。
ただ「デットン、お前は〇〇〇か!!」と思わず喩えが口から出そうになるとかならないとか。
そして「弟」という設定がまたなんか印象的でね……そもそもけだものなんだから、兄弟愛なんてあるわけもないし、そもそも兄弟なら同一種族やろ?テレスドンとかデットンって種類の名前じゃなくて固有名詞?それとも、ハマチがブリになるように、成長の過程において呼び名が変わるの?
レッドキング・ブラックキングの兄弟問題もだが、これは
レッドキングさんインタビュー。「ビールとファイトと、時々ウルトラ」。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090906/p3
で、すでに調査済み。ギガスやドラコ、チャンドラーといったレッドキングが破った怪獣たちのことも出てくるよ。
しかし、自分も弟なので、兄テレスドンと弟デットンという構図は実にかなしいものだった。
とう有名な言葉があるけど、この兄弟怪獣はそれを証明したといえよう。
だが……よく見ると実に愛嬌にとんだ、かわいいキャラクターではなかろうか。
というか、デットンもシュートの腕は相当なもので、ガチ団体「ウルトラファイト」には兄の名前を騙って影武者として参加した、とも言われる。そのときの強さは「神か悪魔か」と呼ばれたものだった。
http://d.hatena.ne.jp/nkpmkp/20150224/p1
しかし、そんな不遇の怪獣にも……
デットンという悲惨な現実に対しここまで真摯に向き合う原型師さん偉い。アス工房モンスターズコレクション第五弾! 怪獣ガレージキット造形記録/ウェブリブログ https://t.co/0MBWyaMaM4
— ほりのぶゆき コミック乱信長の理望〜ん (@nobhori) 2016, 1月 19
http://72183429.at.webry.info/201601/article_2.html
よく見るスチール写真のポーズですが、愛嬌があって気に入っていましたので、そのポーズを参考に製作いたしました。
劇中の映像では、もっと凛々しい怪獣に見えていて何が違うと思えば、スチール写真のデットンは、上あごの前の牙が4本ぐらい取れていたんです。
なるほど歯抜けバージョンだから、愛嬌が倍増していたんですね(笑)
ウルトラ怪獣消しゴム No.256 デットン(青)|帰ってきたウルトラマン 円谷プロ
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願わくば、かれら負け役怪獣に喝采を!!