INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

あさのあつこ「バッテリー」がアニメ化されるそうで。目黒考二(北上次郎)氏の書評を再紹介

ノイタミナ」で、7月からやるんだそうだ。
http://battery-anime.com/

7月からの番組をなんで今発表するのか不思議だったが、「ノイタミナ」枠は「年間スケジュール」をこの前発表したらしいね。

この作品はこの前NHKでドラマ化されたはず(結局見なかった)

で、自分はそもそも、あさのあつこ氏をこの作品まで知らなかったし、野球が題材の作品が飛びぬけて好きというわけでもないが…この作品を知ったのは、「本の雑誌」発行人の目黒考二氏の熱烈推薦があったからだ。

アニメ化決定記念に、それを再掲載する。

これがすごい小説…主人公は原田巧。・・・小さな町に家族で引っ越してくる。
巧は天才的なピッチャーなのだ。いや、正確に書くならば、この第一部でまだ野球小説は始まらない。のちに相棒となるキャッチャーの永倉豪と出会うだけだ。
・・・ようするに、この少年は天才ピッチャーであるがゆえに、自分の力をとことん信じているのである。彼にしてみれば、そんなことは誰にでもわかることではないかという思いがある。その才能を理解しないものは、たとえ親でも許せないのだ・・・・。
(略)
読み始めたらやめられないのだ。そんな性格のままで、お前は中学に進学して大丈夫なのかと気をもむのである。野球はひとりではできん、とじいちゃんも言っていたではないか。それなのに、お前は自分の力だけで野球ができると思っているのか巧よ。とかなんとかいろいろ心配になるのである。
(略)
(続編で)本格的な野球小説が始まっていくが、案の定、中学の野球部に入った巧は現実とぶつかっていく。その具体的な挿話の積み重ねが群を抜いている。・・・天分に恵まれた人間が、現実の生活の中でどんな困難に直面し、どんな苦悩をするのかという仮定が平易な文章と秀逸な挿話で語られていくのだ。その精神のドラマがこれほどまでにスリリングなのは・・・(略)相棒のキャッチャー永倉豪とさえ、彼は衝突するのである。
(略)
第三部から第五部まで・・・いやはや、すごい。その第三部から始まるのは、ライバル物語だ。現実との衝突はもっと深い局面を迎え・・・自分の力を信じて、それを理解できない周囲に苛立っていた主人公が・・・・本当にお前は天才なのかという問いに彼は直面するのである。まったくスリリングな展開で目が離せない。

エンターテインメント作家ファイル108 国内編

エンターテインメント作家ファイル108 国内編

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070908/p6
で引用した文章を、再紹介しました。


しかし、今更驚いてもしょうがないが、どこかで先に「映画化」「ドラマ化」されたりすることは、「アニメ化」の後押しにはなっても妨げにはならないらしい。
そして、その逆もしかり。
「人気作」がそういうコースをたどるのだから、当然と言えば当然だろうけど、さらには最近は、実写版とアニメ版が「同時進行」も珍しくない。
以前からそうだったのかなあ。