こち亀「今後、広告代理店がイースターを無理やり流行らせないか心配だ」
自分は以前から何度も繰り返しているが「いまのこち亀は、往年の名選手、達人が型を披露しているようなもの。今現在強い弱いじゃなく、その型を見て『かつては強かったんだろうな』『この構えは参考になるな』で見るべきものだ」と思っています。
(この評価はかつて、北野武監督が最晩年の黒澤明作品を見た感想が元ネタ。)
ところが、認知症老人がまれに一瞬明晰になってかつての元気を取り戻すように、こち亀も1年に数回、「これは全盛期のようだ!」というキレを見せることがある。最近では「ドローン」「サバイバルゲーム」など、趣味の回のときにそう感じるけど、今回、かなり辛らつに
「ハロウィンがお祭り騒ぎになってしまった!」
「この調子でイースターもお祭り騒ぎで定着しかねん。広告代理店あたりの陰謀で!」
「対抗して節分とひな祭りを、アメリカで流行らせてやる!」
「なに?アメリカが本気を出して、日本で独立記念日を流行らせる?」
……「いやー、最盛期にはこれをさらに、凝った言い回しで皮肉ってたよ」という気持ちも無くはないのだが、それでも今回は、一般的なギャグマンガとして現役世代と比べられる、面白いギャグと風刺でした。
最終回となった作品、最終回がアナウンスされている作品
「四月は君の嘘」(最終回済み)
「思春期シンドローム」(来月が最終回)
「とめはねっ!」(まもなく)
「うちの妻ってどうでしょう?」(まもなく)
「高杉さん家のおべんとう」9巻で「次巻が最終巻」とアナウンス
もっとあったかも知れないけど、思いつくのはこれら。最初に書いた「四月は…」については下のまとめを。
「四月は君の嘘」、最終回でタイトルの意味が分かるという驚愕の展開。
「四月は君の嘘」が最終回を迎えたわけだが、恐ろしいことにこの最終回になって、 タ イ ト ル の 意 味 が 分 か る という…もともと上下2巻の「さよならフットボール」から卓越した構成力があったが、久々に「最後にトリックが明かされる」というかオチがつくタイプの長編だったか。
最近は、「人気作は人気が落ちるまで続けよう。だからストーリーでなく、キャラクターに主眼を置こう」という作品が多い。それはそれで悪くないのだが、最後にこういうあっという驚愕、オチをつけるタイプの長編作品は減っているわな。やはり高い評価にみあった傑作というべきだろう。
「小光先生の次回作にご期待ください。」の、決まり文句ネタはいつも面白い
スピリッツの水口尚樹先生の「小光先生の次回作にご期待ください。」今回は特に面白かった。以前の「オビの推薦文」ネタに続き「それっぽいフレーズ」がどんどんエスカレートしてくおかしさ。漫画家漫画は、こういうメタな批評性も魅力だよね。
今回は「この作品のもう一人の主人公は○○○だった」という。
以前は単行本の帯における推薦文の決まり文句に、理不尽いちゃもん?をつけていた。それが単行本になり、帯がついたときのおかしさというかなんというか(笑)
平成のオバQ(=無駄飯食らい)・くーねるまるたが100回。
、「ポルトガルから来た平成のオバQ」こと(※そんなフレーズを言ってるのは俺だけだが)、くーねるまるたが次号で連載100回だとか。
このフレーズは以前に書いたっけ。
しょっぱなに出てくる「ポルトガル人キャラが出てこない」という嘆きに「アニメ化はされてないが食い意地の張ったオバQみたいな扱いになってる(くーねるまるた)」と教えてあげたい。
↓外国人「お前らの国出身のキャラは、アニメの中でどんな扱いを受けてるの?」 【海外の反応】 http://www.all-nationz.com/archives/1005170955.html#P48ZWF2
「ナポレオン戦死(誤報)」を聞き、冷静に和平案を作ってたタレーラン。ナポレオン「君はやるべきことをやった」とねぎらいつつも恐れる(ナポレオン覇道進撃)
ナポレオンが、大激戦である「アウステルリッツの三帝会戦」で勝利した時、なんか誤報でパリには「皇帝陛下戦死!」の報が入っていたそうだ。
そしたらタレーランはあわてず騒がず、冷静沈着に「あそこは譲って、ここは主張して…それでこの国とこの領土は残して」という「皇帝戦死後の青写真」を組み立てていた。もし本当に戦死なら、混乱や王朝の消滅を避けるためには仕方ないでしょ、というこの名外相ェの弁明は正論であるので、ナポレオンも不快を示しつつも認める。
だが、もう一人、今回で優れた動きを見せた諜報家フーシェとともに「ああいう怪物を飼っているのはおそろしくてしょうがない」と嘆くナポレオン。
だがフーシェもタレーランも、ナポレオンを「最大の怪物に育った」と内心で思っており、ある没落の予兆を…
緊張感のある回でした。
月刊アクションで連載の吸血鬼漫画が面白かった
えーと、検索したら解説出てきたんで、そっちを紹介します
(第一回が読める)
「陽の当たらない小出くん 」作者:石川ローズ
http://seiga.nicovideo.jp/comic/13952小出満作(こいでまんさく)は16歳で吸血鬼になって以来、高校1年生を133回繰り返していた(旧制中学時代含む)。昼間は激ヨワで性格もひねくれているので、女子に嫌われたりさえないグループに所属してしまったりといつもパッとしなかった。しかしこの134回目のターンでは、なぜかリア充グループに所属してしまい、充実した高校生活を送れそうな予感が……!!月刊アクション連載中のギャグ満載キョロ充吸血鬼高校生の日常
要は、吸血鬼の弱点や特徴を学園漫画に持ち込んで日常性の中での逆にするという、けっこうお馴染みの趣向だけど、たとえばこういうところが面白かった。
漫画の感想は、あとでまとめて書こうとか思っちゃいけないな。twitterで、そのつど一言でも述べておこう(今回のも、一部はtwitter投稿の再収録)