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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

今も残っている言葉「感謝感激雨あられ」は軍事的な勇壮表現「乱射乱撃雨霰」のもじりだという。(日曜民俗学)

理由はわからないんだけど、きのう突然
「感謝感激雨あられ」というはてなキーワード
にブクマがつき、一寸ひとの目に付くようになった。

【感謝感激雨霰】(かんしゃかんげきあめあられ)

非常にありがたい気持ちを表わす言葉。近しい間柄の相手に、少しおどけて言う。

戦時、日本軍優勢の戦況を報じる新聞の見出しで使われた「乱射乱撃雨霰」をもじった言葉

もじりのことばのほうが、寿命が長いというと
「氷点」のもじりであった「笑点」が、元の由来を今は知られていない、とか。
いや、三浦綾子の小説とそれを基にしたドラマも決して古びず、長く読まれ、再評価されるだろうけども…

氷点(上) (角川文庫)

氷点(上) (角川文庫)

氷点(下) (角川文庫)

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-40周年記念特別愛蔵版-笑点 大博覧会 DVD-BOX

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うむ、これはおもしろいってんであたしもブックマークして、上の話を抜粋したんだが、それだけですむようなおあにいさんとは、おあにいさんのできがちがうんでぇ。


そこからさらに新しい情報を…リツイートした。それだけかよ(笑)

ちていのき ‏@baritsu
日露戦争常陸丸事件を題材にした琵琶歌からですね http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/857890/50 …  RT @gryphonjapan: 「戦時、日本軍優勢の戦況を報じる新聞の見出しで使われた「乱射乱撃雨霰」をもじった言葉」

(固有名詞にあとから訂正が入っており、そこは修正して引用しています)


「ちていのき」さんはアカウント名を見れば分かるとおり「バリツ」…例のシャーロック・ホームズが使ったという謎の武道だ、その周辺の事情に精通しており、その関係で日露戦争前後の文章にも詳しいのでしょう。

そして…そうか、国会図書館近代デジタルライブラリーはこう使うのかあ。

という新情報を、画像も含めて最初の情報源たるはてなキーワードに追加し、きれいにこの一件はフィニッシュしました。あたしはものを知ってる人の間でちょこまか動いただけですが、結果的に文化に貢献できて満足。
井戸の茶碗」のくず屋みたいだな………。


ウィキペディアに項目を立ててもいいくらいだっ。
「感謝カンゲキ雨霰」という、歌の項目はある。本職が農業の嵐さんか。(※農業はTOKIOだね)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9F%E8%AC%9D%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%82%AD%E9%9B%A8%E5%B5%90

再論:言葉などの出典さがしは構造上、少数の専門家より多数のアマチュアのほうが有利だと思う。

僕はいままで、「ストーリーのお約束」と「言葉」の出典、初出探しのトピックを折に触れて調べたりまとめたり語ったりしてました。
それぞれ
「創作系譜論」 

「日曜民俗学」


 というキーワードをタグのように仕込んで、検索すると行けるようにしてます(工事中)。


例えばの例

ヤン・ウェンリーですら「出所不明の謎の名言」は生まれる(?)いわんや昔の人々をや。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20111213/p3
■「暴力装置」の話題。初出の考証、他の例との比較……(日曜民俗学
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20101122/p2
■「この道を行けば…」数多い「偽名言」ミステリーを追え!
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070701#p2
■「一択」は、いったくかいちたくか知らないが・・・このまま残る言葉かな?(日曜民俗学
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140215/p3
■「可愛い魔女(魔法少女)」は日本生まれ?研究書「少女と魔法」が出版される(〜副題:結局横山光輝が天才なのか?)【創作系譜論】
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130709/p3
■「千利休の描かれ方の歴史」。元祖は海音寺潮五郎? そしてさらにその前史が・・・【創作系譜論】
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130629/p2
■日曜民俗学。いつからシャツは外に出すのがおしゃれ、シャツを中に入れるのはダサい、となったのか?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100218/p3
■日曜民俗学。日本において「中指ポーズ」はいつごろ、どう普及したか? 外国での意味の変化は?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100107/p3
■日曜民俗学。特撮ヒーロー番組、「悪の組織で内紛・乗っ取りが発生!」の系譜は?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121212/p5
■「うまいこと言う」話まとめ。/語源探し(日曜民俗学)もふくめ
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120914/p4
■「当て勘」という言葉はいつ広まったか?命名者は誰か?(日曜民俗学
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110524/p2
■「スクールカースト」という言葉はすっかり定着したっぽいが、はや語源も初出も不明になりそう(・・・だったが手がかりを得た(追記))
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120902/p3


自分でリストにしといてなんだが、一つか二つ見れば十分です(笑)
で、そういう経験からの暫定結論。

…ある意味ネット時代の強みで、こういうのの語源はみんなでわっと宝探しして、「俺はXXXX年の○○という本に載っているのを見つけた」「いや、それよりX年前の●●の著書にあったぞ」とどんどん発見を更新しつつ、暫定的な結論を出していけばいいと思う。彗星発見は人力に頼るからアマチュアの「コメットハンター」が活躍できる余地があるように、語源や初出の考証はかなりアマチュアが功績を挙げられる分野だと思う。

実は上のリストの考察はよく見ると、節目節目でどう見ても専門家、あるいは「調べ物ののプロ」(図書館関係者)の影は感じるのだが(笑)、それでも、まあ構造的に…「用例採取」するまではどんな国語学者も、そのへんのマックに座っている女子高生が知ってる言葉を知らないし、或いはそれが当然だということです。
広い宇宙の夜空から彗星を探し出すコメットハンターがいかに彗星を発見しても「税金を払って維持している天文台のプロでなく、アマばっかり彗星を見つけるのはけしからん!」という人はいないでしょ。
それと構造的に、物語パターンや言葉の初出探しは似ているんだと思うのです。


今回の「感謝感激雨霰」で起源がひとつ前に遡れたのも、そんな成果のひとつとして例になれたと思います。