- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2012/03/23
- メディア: 雑誌
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すいませんが「日本MMAのドン佐伯繁」は→「DREAMとかK-1があるだろ!」→「へへ、すいません、今年はまだ興行が無いから暫定的にDEEPがNo.1ってことで・・・」というツッコミを受けることを想定して語ってきたキーワードでした。
なので、その冗談が冗談にならない場合はどうしますかね・・・・。
てなわけで、すごく細かい活字で5Pぶんのインタビューがあります。知ったかぶりをせず、しばしば「UFCの試合は見ててもおもろくない!」「選手がよくわからん!」とか言ってた佐伯さんが見たUFCは・・・ちょっと箇条書き
・PPVの都合で間があくとか、入場セットは花道も何も無いとか、そういうことを「これが本場風なんだ、かっこいいじゃん!」と観客に思わせたところがすごい。DREAMが入場のセットを組まなかったら「資金難か?」といわれる。
・福田力があんなに人気あって声援浴びる光景も、DEEPでは無かったわ(笑)
・でもUFCみたいなことはうちはできない、という前提がある。例えば2敗、3敗の選手は切るというのが不可能。だから自分たちは2.26の興行を避けたし、予定していたDEEP CAGEも次回に回した。
・日本にはコミッションが無い以上、主催者が決めること、決めなきゃいけないことがある。たとえばコミッションは出場停止を全団体に宣告できるが、日本ならひとつの団体の処分は他に通じないのだから。
・・・・といった話も面白いのだが、ドン佐伯のいいところはいつでもしゃべりだすと、この規模の団体主催者しか語れない「興行の採算・収支」について語りだすこと(笑)
今回はここが興味深かった。
・自分は興行を成立させるという点では日本で一番へたです!なぜなら「試合に出たい」という選手を断れない。「これ断ればよかったー」って試合は、いつもある。この前のTDL大会でもある。
・今のパンクラスってちょっとずつ良くなっている。ある時期に割り切って「若手でカネをかけずやっていこう」と。その割り切って始めた若手選手が、今育ったから。
・DEEPは後楽園で12試合やるとして、DREAMから”降りた”選手の試合もあるから、DEEP生え抜きは9試合程度。それよりディファで18試合、生え抜き若手の試合を組むほうが採算もとれるし若手も育つ。これが現在の「パンクラスモデル」。一番堅実ですよ。
・この前のTDC(DEEP57)、かなりいいカードが組めたが、それでもチケット完売のDEEP50ほどじゃなかった。正直DEEP57より、パンクラスやZSTのディファ大会のほうが収益が高いんです。
・この前のディファのDEEP CAGEは、昼夜の二部興行。あれを2部制にしたから採算が取れた。DEEP50の次のDEEP51はディファで、フューチャーキングのトーナメントなんかを合わせてまさに若手の18試合を組んだ・・・DEEP50より収支がよかった(笑)
・いまは、利益を出そうと思ったらディファにてたくさん若手の試合を組む!これ最強!!
・それをしないで大会場や、有名選手の試合を選ぶのは、やっぱり「格」も欲しいから。でも後楽園とかだと、平日興行などにも時間制限があるのでやっぱりディファじゃないと・・・
・そんなこんなで、DEEPは都内の大会でケージを増やしますよ。今は結局(世界的には)ケージが中心だし、毛色も変わるし。タイトルの問題は・・・ケージルールのタイトルをつくるかもしれない。
実際のところ、今まであちこちで言われていた話を、佐伯さんが「ぶっちゃけて、追認した」という感もなきにしもあらず。(笑)
ただ、自分がギャグで「日本MMAのドン」「すでに日本の頂点」と言っている根拠は、その収支が実はいいディファの試合ではなく、「十分に発達したDEEPは、DREAMと見分けがつかない」「DREEP」と言っている、国内トップ選手同士のいちいちツボをついたマッチメークゆえになんだよね。
このへんがジレンマかな。
時間がないので、今日はこういう材料提示で終わります。