ちょっとした符号ですのでね。両作品とも既にこのブログでは紹介したことがある。
- 作者: 宮下英樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/02/06
- メディア: コミック
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- 作者: 重野なおき
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2009/06/29
- メディア: コミック
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前も書きましたが、この作品では桶狭間の敗戦で「愚将」扱いされる今川義元を屈指の名将として描き、若き信長はむしろその義元に憧れ、学んだ・・・という描き方をしています(親の代、信秀とのライバル関係から描いている)。
そしてクライマックスの桶狭間。数に劣る信長軍は、膨大な今川軍の中から義元本人がいる本陣を探し、しかも他の部隊には発見されないようにしながら総がかりで当たらねばならない。コマに出てくる「槍の穂先」はその、ある手がかりとなる…
桶狭間の戦史に関しては未だに謎や未確定部分が多く、この漫画の描写も想像の部分が多いのだろうけど、逆に言うと他の学説に伍す「仮説」にもなりえるかもしれない。
まもなくクライマックス。あれ、今出ているかも?
もうひとつの”天才の証明”。金ケ崎撤退戦。そして”木綿秀吉”が歴史の舞台に
浅井軍の裏切りによって(浅井から見たら「信長が約束違反だ」ということなのだが)窮地に陥った織田信長が、まず単独で脱出(笑)。
そして全軍が戦場を離脱した。司馬遼太郎だったか、「信長の天才性は、桶狭間のような少数奇襲をその後『しなかった』ことと、この時にあっというまに逃げ出したことだ」と評したのであります。
そして撤退戦というのは、とにもかくにもしんどいもののようだ。そりゃそうだよね、逃げながら戦う、なんてのは完全に目的が矛盾するわけで、命を「捨てがまる」(ドリフターズより)ぐらいの覚悟がないとそうはできない。
だからこそ、それに成功した人間は英雄としてたたえられる。
信長がこの時、殿を託したのが羽柴秀吉で、いろいろあって明智光秀、徳川家康も協力。おお豪華キャストだ。
というかこの時、命を「捨てがまった」ことから、彼らは歴史の表舞台にたつパスポートを手に入れたともいえる。
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1973/05/29
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- 作者: 司馬遼太郎
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たぶん、次号で4-5回にわたって続いていた「朝倉攻め・金ケ崎撤退戦」篇は終わりそう。
(あ、言い忘れたけど「信長の忍び」は大筋は史実に沿っているものの、基本は歴史ギャグ四コマです)
撤退戦の恐怖。息苦しさを描くといえば
なんといっても「皇國の守護者」(漫画版)がすごかったな。
- 作者: 伊藤悠,佐藤大輔
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/03/18
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