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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

電子書籍が普及すれば「作者が直販して印税10割!」も普通になるだろうけど

編集部、編集者というのも企画・取材・執筆協力として役割は以前続くのだろうけど、どっちみち今は特別の取り決めがない限り、慣習的に3年で作者は契約を延長せず、例えば自由に別の出版社から再刊したり、文庫化したりってできるんだってさ。

書籍の、著者との契約切れについて…普通は3年?

ここになぜか、出版契約の見本がある。
http://www.dobiren.org/keiyakusho.htm

(略)著作権法には、出版権の設定を受けた出版者は「著作物を慣行に従い継続して出版する義務」があることが定められ ています。ですから、再版する予定が全くないまま在庫切れの状態を長く続けている場合には、著作権者が出版権設定契約を解除することができます。


第3条 (出版権の存続期間) 第1条により設定された乙の出版権は、第28条およぴ第29条に定めるこの契約の有効期間中存続する。

◎解説◎
 出版権の存続する期間は、第28条、第29条で取り決めた期間のあいだ存続します。なお、期間の取決めのない場合は、 最初に出版のあった日から満3か年間で、出版権は消滅します。ですから、契約の日付と契約の期間をきっちりと定めておくことが、著作者、出版者ともに大切なことです。

人気の本なら好条件で再刊・文庫化されるだろうが、出版界のかなり多くを占める品切れ絶版は、そういうかたちで3年を経て作者の手元に戻る。

(※とはいえ、こういう慣習もあるそうな。まあこの話としては余談)
http://ttchopper.blog.ocn.ne.jp/leviathan/2010/04/post_deaf-1.html

……実はこういうのは、多くの場合「3年」としつつも、文書で契約解除を申し入れない限り自動更新されることになっているからだ。

しかし、なんと手離れのよい出版社なのだろう。

これから、ほかのどこかの出版社があらためて文庫版をつくりたいとしても、なんら制約はない。

著作権者側からはなかなか見えにくいのだけれど(そして、最近知ったのだけれど)、A社の単行本をB社で文庫にする際など、B社はA社にいくばくかのパーセンテージ(2パーセントくらい)を支払わなければならないとういう慣習があるそうだ。

そして今までは、作者のところに原稿というかその文章のファイルと、出版権だけがむなしく死蔵されていたが、これからはそれをもう一度Pdfなりなんなりで売りに出すことができる。

日垣隆公式サイトの盛況

というか、もうすでにやっている。

「この業界に入ってから収入が減ったことがない」と豪語する日垣隆氏は、たしかにメールマガジンの有料化や、まだキンドルやI-padが出る前からPdfを直接販売する事業に踏み出していたのですね。そしてその販売は他人任せにせず、自分の公式サイトから直接売れるようにした。
http://www.gfighter.com/00043pdf/
http://www.gfighter.com/00042/
朗読CDの販売なんかも始まっている。
http://www.gfighter.com/000434cd/
その結果が、出版不況下での年収増だと(笑)。
最近は「いち早く書籍の直接ネット販売を始めた日垣さん」という感じの紹介のされ方や、それにまつわる新しい仕事も来てるしね(笑)。

【付記】このブログであとから名前を出しているホリエモンがつい最近、「日垣隆さんはメルマガの先駆者だ」と絶賛していた。
http://ameblo.jp/takapon-jp/entry-10602486572.html

日垣隆さんはメルマガの先駆者だ/ウェブマネーの新サービス「manna
テーマ:漫画・書評
"知の暴君"日垣隆氏がサイゾーに降臨 Web3.0時代を語る!
彼とは一度だけ三省堂で行ったシンポジウムでちょっとだけ話したことがある。そのときに「堀江さん、あんまりメルマガビジネスが美味しいことを話さないでくださいね」といわれた。そう彼こそが月840円のメルマガの値段、つまり年間約1万円という値段を設定した張本人である。(私が840円にしたのはなんとなく他がそうだったからなんだけど、彼が実は最初にそう設定したのだと後でわかった)dankogaiよりも現実路線で自分の著作を自分でネット販売するなど実行力がものすごい…

そこから、日刊サイゾーのインタビューにも飛べる

――その10年後(※1997年)にはすでに電子書籍をビジネスとして展開されています。


日 13年前に著作物を PDFに乗せて配信を始めました。まだPDFのバージョンが1.0で、作成ソフトが当時は7万円くらいしたと思いますが。メディアとして残るかどうかさえ読めなかったけど。今はiPadiPhoneでも当たり前に使われていて、こんなに一般化するとは正直思いませんでしたね。


――『ダダ漏れ民主主義』の中で、「(自身の著作物の)二割はすでに電子書籍になっている」「本にするつもりのない『変わった』ドキュメントをいくつも電子書籍化し、(略)毎日数十点が売れている。自サイト(編集部注:公式サイト『ガッキィファイター』http://www.gfighter.com)での販売なので、印税は一〇〇%」(本文P85)と書かれています。著作物を版元まかせでなく自分で直接売るという発想はいつから?


日 20年くらい前に同窓会で帰郷したときに…(後略)

ダダ漏れ民主主義 メディア強者になる!

ダダ漏れ民主主義 メディア強者になる!

これをだれでもやれるかというとそうではなく、たとえばセミナーや読書会を主催し、昨日のエントリーで書いた「ライブで食っていく」というバンド話の文化人版も行えるような実行力や、ある種の言論人としての”カリスマ性”がないとむつかしい。
(そのカリスマ性は何か、というのを考えると複雑で、また楽しくもあるが)
本題の電子出版の直接販売はやっていないけど、それに似たようなことを結果的に試みているのが岡田斗司夫氏だと思う。
http://otaking-ex.jp/wp/
http://otaking-ex.jp/secret/
なるほど、「カリスマ性のある著者」という点ではなんかありそうな話だ。ちなみに旧著をフリー化してのデータ配布はしている。
http://otaking-ex.jp/wp/?page_id=1985

「どこに」電子書籍を買いに行く?

ただし、いくら自分の畑でいい野菜が採れても、自分の畑の前に無人直売所をつくって売ってるだけじゃ販売額は知れたもの。でかいスーパー…みながそこに買いに行くという場所に卸して、野菜を売らなけりゃいけません。

そこがどこになるのか。
アップルとかそういうとこになるのか。

一方で
http://zeppan.org/
という会社が発足した。

「絶版堂」は、出版社の取り扱いが“絶版”となってしまった書籍の販売を、著者様(または同等の権利を有する方)にご委託いただき、そのデジタル化したデータ(PDF形式)を販売するサービスです。

2010年、iPadの発売などにより電子書籍元年がついに到来したといわれるように、情報技術の発達・普及により「書籍」をめぐる環境は急速に進歩しています。それにもかかわらず、たかだか10数年前に出版された少し専門的な書籍を入手しようとすると、絶版で入手が難しいというのもよくある話です。そのような状況を少しでも改善すべく、当サービスを立ち上げました。

これが細かい権利問題などをどういうふうにクリアしていくのかも見ものだけど、大まかな方向性においては、絶版本の権利がもういちど復活して、電子書籍という形で再流通するという流れは変わらないと思う(オリジナルの筆者の手元にワープロなりパソコンなりの電子データがあるか、ないかにも関係してくるけど)

新規参入はどこから

で、そこの卸し元になるのは。
こういう絶版堂のような、冒険心にあふれたインディ会社がこのまま急成長して業界リーダーになる…となれば夢があっていいけど