「世界のTK」高阪剛の分析です。サムライTVで先週7月15日に放送された「格闘ジャングル」の発言を文字起こししました。
試合時間はすごく短かったんですけど、かなり濃厚な試合だったと自分は思いましたね。青木がタックルいきましたよね。片足タックルにいって、そのまま下になったんですよ。それでアキレス腱を取りにいったんですけど、あの形ってメレンデス戦のときにやられてしまった形なんですよね。
やられてしまったというか、要は仰向きになる状況というのはもし足関節に失敗したら顔面にパンチを落とされるんですよね。でDREAMですから下手すれば膝けりであったりとか、どんどんいろんな攻撃がされてしまう可能性があるにもかかわらず、自分から足を取りながら 仰向けになりにいったというところで、気持ちの部分で吹っ切れたっていうのがひとつと。
あとは真っ白な状態で…あれだけ盛り上げてきて「タイトルマッチだ」といわれていたにもかかわらず、真っ白な状態でリングにあがって試合に挑めたところが大きいと思います。
で、対する川尻は絶対に寝技になりたくなかったと思うんです。寝技を嫌がってスタンドで勝負か、逆にテイクダウンとって上からパウンドというかたちをとりたったと思うんですけど、その寝技を嫌う川尻に対して自分から寝技を仕掛けにいって、しかも仰向けになりながら・・・これってすごく深い攻防と思いますよ、見方によっては。
Q:あそこから川尻は逃げられませんでしたか?
あそこまで入ったら無理ですねぇ(苦笑)。
青木の絞る力は相当強い。わきの締め付けもそうなんですけど、青木の体、線は細いですけど腕ぢから、握るグリップも強いし・・・だからあのー、足を抱え込んでこういう形(ジェスチャー)で、両方の腕で絞るんですよね。普通の選手がこれをやると、腕の太さゆえに極まらないってことがあるんです。
青木真也の腕は細いのに力が強いっていう、すごくやっかいな武器を持っているんですよね。だからこそ極まるっていう技ですよねアレは。
いろんな流れを含めて、「青木真也の試合」でした。
ちなみにSアリーナは川尻勝利を予想していたそうで「クソとか死ねと言われれました」と(笑)