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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「オバケのQ太郎」の世界観に、実は無駄なSF設定がされている件

藤子・F・不二雄全集の「オバケのQ太郎」、めでたく復刊あいなって第一期が完了しております。
この作品は、実は「いろんなことをやってみよー!」的な、実はすごく積極的な冒険・ベンチャー心を活発化させた中で、オバQの「最低限の超能力」を上手く絡ませたお話が多い。「劇画オバQ」でハカセが正ちゃんをベンチャー起業に誘うのは実はしごく適材適所で、正ちゃんの企画力、構想力、実行力は、たしかに人に使われている場合じゃねえ(笑)。
まあこの大テーマとしてのオバQ論は、まだ買ってない巻もあるので後日回しにしたい。
紹介したいのは3巻です。
何度も言うがいい表紙だね。

オバケのQ太郎 3〔F全集〕 (藤子・F・不二雄大全集)

オバケのQ太郎 3〔F全集〕 (藤子・F・不二雄大全集)

この巻で、実はQちゃんはP子を含めた実の家族(両親の名前が「X蔵」「おZ」であることはあまり知られていない)と再会するも、人間界に残る決心をするエピソードがある(これも泣かせる)。その後、Qちゃんは正ちゃんと一緒に実家に遊びに行く回があるのだが、ここで「オバケの国」の由来が語られる。


なに
これ。

実はオバQ、被抑圧民族だったんだよ。それがたまたま侵略者の中の、リベラルな家庭に引き取られ、愛情豊かにはぐくまれたために、潜在的に対決する両国の懸け橋になろうと決意したと。

なんたる大河ドラマ。でもちょと泣かせる。

P子がオバケ族について語る様は、第三世界や韓国のエリート知識人が、欧米や日本の植民地主義を糾弾する語り口にも似ている。だがそこでの文化にはぐくまれた兄との相克。


鋼の錬金術師」で、被抑圧民族イシュヴァール人の「スカー(傷の男)」が、混血の軍人に出会い「俺は内側からこの国を変える」という彼の言葉に耳を傾けるシーンを思い出す。

(この軍人の上司はとんでもない猛烈な軍国主義者であるが、だからこそ軍人として優秀なら一切の差別も偏見もないという、ねじれた設定も面白い)


しかし、思い出したところでこの後のオバQ、こんな設定はぜんぜん関係なしにまったり進んでいくだけなんだけどな(爆笑)

「伝説の中のXX…実は人間の被害者」SFの発祥は?

前も書いたけど、実は私はSFに関しては初段も取っていない白帯。だからこういう話の”発祥”を知りたいのだが、簡単には出てこないんだよね。
今回の藤子・F・不二雄大全集はありがたいことに初出データなどがしっかりしていて、この話は1965年に掲載された。

私の知っている中で、この種のテーマを大衆的に打ち出したSFというと
制作第41話 「ノンマルトの使者」ですが、これは1968年7月21日放送(放映第42話)とのこと。
[rakuten:showtime:10208702:detail]

ふうむ、オバQのほうが早いな(笑)。
永井豪の「鬼」。

永井豪(以下、豪):三十数年ですね。僕はギャグマンガ家としてデビューしちゃったでしょ。でもどうしてもストーリーマンガが描きたくて、『週刊少年マガジン』で『鬼─2889年の反乱─』という100ページの読み切りを描かせてもらいました。(略)結局“鬼”って、歴史の中で抹殺された、虐げられた人々なんじゃないかな、という思いがだんだん強くなってきて……。正義なんつーのはかえって欺瞞(ぎまん)じゃないかとか、逆転したほうが面白いなとか思えてきて、“悪”と言われたモノを見つめ直してみたんです。

これは1970年の作品。

ちうところで、早くもタネ切れでした。昔の伝説上の魔物や、来襲した侵略者が「実は人間に迫害された被害者」と位置付けるようなSFの流れはどこから来て、どこに繋がっていったのか。
上の考察は、大きな大河で、たまたま自分のいる場所を見て「ああ川が流れているね」とつぶやいているようなものと考えてください。

書きながら思い出したが、ゲゲゲの鬼太郎も「妖怪族」って設定だっけ?

ふと気づけば、作品の経緯も複雑なので、どんな設定なのかは断片的に聞いているだけで把握していないや。
たのみのウィキペディアもよくわからん。
ウィキペディアの「ゲゲゲの鬼太郎」によると、少年マガジンに読みきりが載ったのは1965年だが、その前に長年鬼太郎はあったしな。


さらにいえば昔のSF者であった藤子不二雄はAもFも、こういう設定のSF読みきりぐらい、平然とオバQブレイク前に描いているような気がするが、どうなんでしょうかid:koikesan さん。(また無茶くちゃな○ミ\(・_・ )トゥ ←丸投げ をするな俺。)


石森章太郎だってやってるかもしれないが、うーむそっちはわからない。