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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ゲームについてまとめて語ってみよう

まず、自分は漫画や映画ですごくいろんな伏線とかが張られて、それがきっちり論理として絡み合った状態で展開していくものがすごく好きだ…という話って前に書いたことあるはず。

その発展系というか、ほぼ同じ意味なんだけど、その作品世界の中で厳密な「ルール」があり、それにしたがって、例えば両者が闘うような作品も好む。
映画だと「遊びの時間は終わらない」(擬似銀行強盗シミュレーション)も「12人の怒れる男」(陪審裁判)もその範疇だ。
漫画だと、頭を使わないで「これが火事場のクソ力じゃーっ!」とか「じゃかあしーい!」で物理法則しすら捻じ曲げる・・・というイメージのあるジャンプ漫画でも「HUNTER×HUNTER」や「ジョジョ」、そして「DEATH NOTE」などけっこうな、4番バッター的人気作品もこういうルールに基づいているものが多い。ジャンプ以外では「カイジ」とかもね
んで、最近のホットエントリから。
http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/20100410/1270911238

映画版『ライアーゲーム』はとてつもなく面白かった。ゲームの構造が、完全に協力ゲーム・・・(略)・・・映画版は、戦略的なトリックもさることながら、エンディングの意味深な結末がすばらしい。……横矢の動機を深く考えると面白い世界観・・・・
・・映画を観てから、息子がマンガ版『ライアーゲーム』とか『カイジ』とかを読み始めたので、それだったらこれはどうなんだろうと、次のマンガを買い与えてみた。

論理少女(1) (シリウスKC)

論理少女(1) (シリウスKC)

これは、実は、小飼弾さんのブログに教えてもらった本である(略)そうしたら、当然のように、息子は大ハマリ。ぼくは1巻を読んでみたけど、実に面白い。 1巻の中で言えば、「指定かくれんぼ」というのが、実によくできたパズルなのだ。これは、ゲーム理論でいえば、コモンノレッジ(共有知識)の推論形式を模したものだといえる。

ぼくねー、この作品たぶん雑誌で読んだかもしれない。シリウスなんて近くの書店にはないから漫画喫茶だろうね。女性が主人公、舞台は学校で、何か複雑なルールとそれに対する対処法なんかを議論してて「ん?なんか理屈っぽい話だな。やっぱりカイジなんかの人気で、こういうパズル系漫画も増えているんだな」と思って、単行本も読もうかと思ったら、その店には無くてそれきり忘れてた・・・ような気がする。

パズルやクイズ、ゲームって漫画の状況設定にすれば基本、面白くなるが・・・問題はそれをどう演出するかだ

実は「クイズ」や「パズル」がそのまま漫画のストーリーってのは学習漫画でおなじみなんですよね。私の知識の大方を与えてくれた内山安二さんなんてその名手だった。別の作者で「名たんてい 荒馬宗海(あらまそうかい)」なんてのもあったなあ。


このパズル自体は実のところ、ありもの使っても怒られない(笑)。名作は普遍的だし、著作権が切れているのも多い。ゲーム・パズル自体を自分で考えた人は、それはそれなりに偉いけれども。
カイジライアーゲームもそうだそうな。
で、それをもとにどうドラマを書いていくか。ことにゲーム理論のゲームって相手の出方次第だし、裏切りを成功させて自分が最大利益ってのも論理的に成り立つからまた面白い。

ま「論理少女」の紹介は「おもしろそうだ」というカンとメモ代わりで、自分で読んで確かめたわけじゃないからとりあえずこの程度にしておきます。

いくら「パズルの使用は自由」といっても

ちょっと前、これも漫画喫茶なのでジャンプで普段読まないような作品まで目を通していたら、こんなのがあった。
・・・いや、いいんだけどさあ。ダメってことは絶対無いけどさあ。これってとある大人気漫画で、盛り上げるための道具として、ドラマとして大々的に展開しているやつをサクっとネタばらししてない?(当時はまだ、そのトリックの解決策がそっちでは出る前だったはず)。知らないでやったとは思えないしなぁ。これは普通に漫画の中の一クイズとして出てるだけだし。
ま、大人気漫画のほうは今、そこにいろんなものを付け足したりして別物になってるからいいのかもしれないけど「おめーの漫画なんて最初は面白かったけどさ、いまは古典的なクイズ・パズルの恩恵に預かってるだけじゃん。これだろ、これ?」と喧嘩をうったんじゃないかなあ、だったら面白いなぁと思って当時、パシャリとコマを撮影したのでした。
ただ、うかつにもこの作品が何というのかも忘れた(笑)。いまも連載が続いていればいいのにね。この前「最近のジャンプには学園変人ものが多いな」と感想を持ったときの作品のひとつかも。

【補足】コメント欄より。

hy 2010/04/13 19:15 >>この作品が何というのか
答えを開示すると SKET DANCE 13巻収録 第113話 VS生徒会!バトルQ です。

SKET DANCE 13 (ジャンプコミックス)

SKET DANCE 13 (ジャンプコミックス)

多湖輝『頭の体操』第1集の前書きにあるクイズだそうで
それなりに有名なのではないでしょうか。
http://quiz-tairiku.com/logic/hat.html

ゲーム理論」っていうと

自分は高坂正堯さんを思い出す。別に高坂さんは専門家でもなんでもないけど、核戦略その他のイロハだからね。たしか自分は「日本存亡のとき」という彼の本で初めてゲーム理論を知ったという記憶が有る。(「大国日本の世渡り学」かも)

高坂正堯著作集〈第3巻〉日本存亡のとき

高坂正堯著作集〈第3巻〉日本存亡のとき

ディプロマシー

については2回書いた。
■駆け引き・陰謀・戦略・裏切りのゲーム化は可能か?伊集院光DVDから
m-dojo.hatenadiary.com

■ゲーム「DIPLOMACY」情報
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100128#p6

今回、ここに本格的なリプライ記録が。
http://d.hatena.ne.jp/zyesuta/20100405

 このゲームにおいて「戦闘(バトル)」は非常に味気なくデザインされています。「戦闘は数が多い方が勝つ」、それだけなのです。少数の軍隊が多数に勝つ、ということは(このゲームでは)絶対にありません。

 そのため戦闘の勝敗は、実際に戦うよりも前に「軍事戦略(ミリタリー・ストラテジー)」によって決まります。「軍隊をこう動かす」という全般的な戦略を構想し・・・(略)・・・軍事戦略を実現するため、より上位の「国家戦略(ナショナル・ストラテジー)」が必要です。「わが国はこう進む」という方針を立て、それを実現していくのです。一国で戦って勝てない戦争も、他国と同盟して2国対1国に持ち込めば・・・

人狼

上に紹介した2008年のエントリに付いたコメントに

id: kikori2660kikori2660 2008/10/25 12:03 >駆け引きゲーム
人狼」なんかが有名ですね。伊集院もラジオ番組で紹介した事があります。
これをモデルにしたTV番組もありました(2、3年前ぐらい?)。

というものがあある。これについてこの前調べたのです。
ウィキペディアの「人狼」

プレイヤーはそれぞれが村人と村人に化けた人狼となり、自分自身の正体がばれないように他のプレイヤーと交渉して正体を探る。ゲームは半日単位で進行し、昼には全プレイヤーの投票により決まった人狼容疑者の処刑が、夜には人狼による村人の捕食が行われる。全ての人狼を処刑することが出来れば村人チームの勝ち、人狼と同じ数まで村人を減らすことが出来れば人狼チームの勝ちとなる。

基本的には、村人、人狼、予言者(+GM)で、プレイされるシンプルなゲームであるが、多くの場合は、選択ルールとして存在したり、プレイヤーが自分たちで考案したりした、多種多様な特殊役職者を組み合わせてプレイされる場合が多い

まず、各プレイヤーは、お互いを見通せるように円になるなどして着席する。
(略)お互いの正体がわからないように各プレイヤーに役職を割り振る。基本的な役割としては、以下のようなものがある。

人狼(または、マフィアなどと呼ばれる)
1名~3名 村人より多い勢力を獲得することを目的とする。人数は参加者の数によって増減させる。
予言者(または占い師、探偵など)
1名 村人に含まれるが、人狼を見つけるための特別な能力を持っている。
普通の村人(または、街の住人、市民など)
参加者の多数。 人狼をすべて処刑することを目的とする。


GMは全員に夜が来たことを告げ、プレイヤーに目を閉じ頭を下げるよう指示する。(例:「夜が来ました。プレイヤーは眠りについてください」)

次に、GMは予言者に・・・誰についての予言を行うかを指定させる。・・・予言者は、黙ったまま任意の他プレイヤーを指定する。GMは周囲に気づかれないよう、・・・対象のプレイヤーが人狼かそうでないかを予言者に伝える。 その後、予言者は目を閉じる。・・・1名の対象を決める。 対象が決定したら、人狼は目を閉じる。
昼 [編集]

GMは全員に夜が明けたこと宣言し、襲撃されたプレイヤーを告げる。 (例:「夜が明けました。○○さんが死んでいました。」) 人狼に襲撃されたプレイヤーは死亡し、ゲームから除外される。

その後、生存者同士で人狼をさがすための、数分間の自由な会話が行われる。・・・会話の内容は自由であるが、真実を話す必要はない。自由に嘘をついてもよい。・・・生存者は、挙手や投票などで多数決を行い、1名の処刑者を互選する。・・・ 選ばれた処刑対象者は、村の総意により処刑され、ゲームから除外される。

これを繰り返し、「人狼がすべて死亡」(人間の勝利)「村人の数が、狼の数と同じに」(狼の勝利)だという。
ゲームなら面白いけど、これがリアルに行われると仮定したらけっこう陰惨だね(笑)

人狼」で検索するとウィキペディアより先に表示されるここでは詳しいルール解説に加え、オンラインでこのゲームをやることができるようですよ。
興味ある人はやってみてください。

http://jinrou.dip.jp/~jinrou/


ダイアリーのはてなキーワードからでも
経験者の体験談を読んだりすることができるね。キーワードの説明も結構まとまっているし。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%F2%A4%CF%BF%CD%CF%B5%A4%CA%A4%EA%A4%E4%A1%A9