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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「著作権を緩めろ!自由に使わせろ」的主張は政治勢力を作れるか・・・ドイツ「海賊党」の事例から

先月の「The Journal」にあった記事。書いた水島朝穂氏、サンダーバード貢献とかそういうアレを書いてた人だが、ドイツの複雑な選挙システムのことは新聞記事のスペースとかではわからないので、この記事は面白い。
で、枝葉の話として紹介したこんなくだりがある

http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2009/10/post_386.html

・・・5%に満たない小政党(ドイツでは「破片政党」と呼ぶ)の得票をゼロカウントして議席配分を行う仕組みも、問題がないわけではない。今回、ネオナチの共和党やNPDは得票を減らしたものの、それでも、計83万票(1.9%)を得た。そのほか、ドイツ家族党、動物保護党、連帯市民運動、ドイツ中央党、環境民主党など20以上の政党が選挙に参加した。これらの小政党の合計得票は、第2投票(比例部分)で約260万票(6%)に達する。このなかで最も「健闘」したのが「海賊党」である。プライバシー尊重、著作権法改正、特許制度廃止、インターネット規制反対を掲げた政党で、845904票(2.0%)を獲得した。もし、5%阻止条項がなくて、完全比例代表制議席配分をすると、「海賊党」は11議席を獲得することになる。だが、実際は「海賊党」を含む小政党に対する投票は、すべて死票となった。

ふーむ。今はてなキーワードつくろうとしたら、既に作成されていた。それによるとスウェーデンにも同名政党があるようで、ヨーロッパをこの海賊が徘徊している、ってわけか。
で、この「海賊党」なるものの全体像がいまひとつ見えてこない。もう少し情報を得たい。
ちょっと前のニューズウィークで特集してたかも

・・・・と思ったらあらやだ奥さん、ネット時代よ。
例によってすでにウィキペディアの「海賊党」できちゃってるし、ウィキペディアより今は上位に位置するこんな記事もあるのよ。

■「著作権は5年で十分」--欧州議会議席獲得した海賊党、主張の根拠を語る

http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20397501,00.htm

つうか、すでに10カ国に党が生まれているじゃないか!どこのインターナショナルだ!
倭寇の伝統もつ国・日本になぜ「日本海賊党」がないのやら。名前だけでも政治団体として届けちゃう人いないのかね。ちょっとしたマイナーメディアの、プチスターぐらいには出オチでなれそうだ。

もともと多数派?「著作権使う側」

しばしばインターネットと著作権というといろんな対立関係が生まれているけど、私はたとえばWinnyの問題とかでも、非常に狭く、難しく複雑な法律解釈以上に、「それはオッケー」というのを新たな立法としてやってけばいい、と思っていた(以前書いたかも)。
非常に単純な話で、著作権に関してはどう見積もっても「使う側」のほうが多数派で、松本零士とか(名指しするな!)は少数派。ダム建設とかも地元はともかく、全国レベルに持ってくと「つくらんでいい」が多数派になるのと同じ理屈だ。あるいはかぜで休んでいる子に「学級委員長はXX君がいいと思います!」と押し付けるというアレだ(笑)

だから、本来著作権に関しては、潜在的には「緩めろ」派が「厳しくしろ」派に負けるわけがない・・・のだが、厳しく派は東京ぼん太的にいえば「生活かかってからね」ってことで真剣で、団結している。緩めろ派は幾万ありとても、すべて烏合の勢なるぞ、ってやつだから、連戦連敗している。それだけだ。


でも、本当に「著作権ゆるめろ」や「ネットに更なる自由を」が政党の形をとり、政治イッシューのひとつとして登場するなら・・・化けるかもわからんかもしれんよ。


何年前だったろうか、あるいはつい最近かな。岡田斗司夫氏が「日本オタク党を結成したら、国会に議員送れる」というシミュレーションをしていたはずだ。
私は「そりゃいくらなんでも」と思ったが、それは善悪の部分での拒否反応で、実現可能性は認めざるを得なかった(笑)。というのは実質「プロレスファン党」みたいな形で、アントニオ猪木をよりによって国会に送るという悪い前例があるから。(弁明しておくが詳しいファンほど、当時も今も猪木とか大仁田厚を政治の世界に送っちゃいかんと思っていたはずだ、と信じる。長崎県はだいじょうぶか・・・)


同時に、最終的な結果はともかくとして、首相になるまでの麻生太郎の人気を「マンガ好き」のPRが後押ししていたこと、「アキバ人気」があったことは既に平成政治史の中の事実として刻まれている。
また、海賊党的なイッシューといえば「児童ポルノ」にまつわる表現規制論議もネットニュース議論の、掲示板上位の常連だ。ヨーロッパの海賊党がどういうふうにこれを取り上げてるかはしらんが、もし日本でやるなら、このへんの層とも連合していくかもしれない。

自分たちが議席をとらなくても「なるほど、この問題では業界より、消費者側に媚びた発言をすると票が取れるかもしれない」と思えば、政治家なんて節操ないからね。流れていくさ。もっとも性表現云々はモラル・マジョリティ勢力も強いからそう簡単にはいかないだろうが。

欧州議席獲得後の、スウェーデン海賊党党首の談話。

・・・・最大の成果は、問題の存在を政治家に知らしめたことです。われわれが1議席を確保したということよりも、この問題を理解しなかったために他の政治家が議席を失ったということ。これは、すべての政治家への強いメッセージです。政治家はファイル共有などの問題に気が付き、理解しようとするでしょう。でなければ、先に理解した対抗勢力に支持が流れるということが実証されたからです。

日本海賊党」の旗揚げ機運は熟した?じゃあだれが党首?

以上、つらつら考えるに、とにかく欧米10か国で既に成立している海賊党」。
日本にも現行著作権法は厳しすぎるぜ!とかネット規制は御免だ!という層もおり、またヨーロッパで流行っているものはなんでも真似するという層もある(笑)。おドイツがえりザンス。「あなたが楽しむカラオケは、著作権緩和で安くなる!」を宣伝文句にすればオバさん層の支持を得るかも。


そういうわけで、上にもかいたけど、やっぱり最初にフランチャイズ権をとったものが有利だと思う。
やりたいひとは一刻も早く「日本海賊党」「海賊党」で政治団体を届けておくといいと思う。そこから拡大していけばよろしい。まあできるとなったら、いろいろ生臭い話もあるだろうけどさ(笑)


さて、で党首はどうしようか。
オタク党が多少の修正を加えて実現したということなら岡田斗司夫氏がいいかもしれない。なんとなく引き受けてくれそうだし(笑)。著作権を緩めろ!という主張ならカラサ・・・ごほんごほん。
海賊党なら、その名にふさわしく尾田栄一郎さんがなってくれれば、資金の心配は無いのだが、自分で海賊版を増やしそうなことをだれがするものか(笑)。
金子勇さん・・・ぴったりな気もするが。

服部さん・・・は党首を固辞されて、カレーの得意なコック長になってしまいそうだし。



ああっ、真面目な論考だったのに最後にネタに走ってしまいました。
とりあえず本日は、「海賊党」の名前だけでも覚えて帰ってください(新人の漫才師かよ)。
というか

・「ネットの規制や著作権を緩和する『海賊党』とその政策がある」
・「欧米10カ国で既に結成されている」
・「欧州議会選挙で議席獲得、ドイツでも単純比例なら11議席獲得(特殊な同国の制度で無効)の支持を得た」
・「日本海賊党旗揚げに向け、絶賛党首募集中」(嘘)

・・・なことを覚えて帰ってください。

あとは「それは法律上できない」「それは違法だ」といわれたら、「いや違法ではないはずだ」というほかに「じゃあ、その法律のほうを変えちゃおうか?」という方向性も考えることの大切さ、みたいな教訓。