今回はアンデウソンがメインだったことと、リデルvsショーグンという日本での知名度抜群同士の対戦があるけど、ざっと見ると長南亮、デニス・カーン、チーク・コンゴなどが名を連ねている。
http://mmaplanet.jp/archives/826842.html
特にデニス・カーンだが、PRIUDE武士道GPでの神がかり的な強さが影をひそめ、そればかりか普通に優勢に試合を進めていたのに、一瞬で逆転負けを喫するなど運にも恵まれない試合が続く。
秋山を描いたノンフィクション「魔王」でも触れられているが、カーンは秋山成勲にKO負けした試合を非常に悔いていて、
「秋山に負けた後、韓国のファンに捨てられた気がした」
「次々とファンが私の下から去っていき、家族を失ったような気がした」
日本に比べても、韓国は勝者にスポットが当たり敗者への風当たりが強いと聞いたことがある。WBCでは結構韓国チームは拍手で出迎えられたという報道もあったし、そういう風潮も変わったかとも思うのだが(というか、そもそもそういう風潮がいいか悪いかは決め付けられまい。勝者”のみ”にスポットライトが集中する風潮は、チームや選手を強くするかもしれない)、にしてもデニスは再選を熱望している。
「あのときは10日前になって秋山と急に闘うことになった」
という言葉を残しているが、これもあながち言い訳だとはいえない気がする。正式決定は同じでも、Aは「試合をやる」こと自体は決まっていて追い込んでいたが、Bはそれもなく調整していただけ、ってパターンもあるしね。UFCなら良くも悪くも、準備期間はかなり余裕があり、両者に公正ではある。
ただ、秋山成勲は今回、「PPVデビュー」という形で、UFCの評価が非常に高いことが明らかになった。いわば「幕下付けだし」であり、なんと一番正直なオッズも秋山有利だろうと言われているどころか、相手のアラン・ベルチャーも「みんなアキヤマが勝つと思ってるだろうから気楽なもんだよ」というような言い方をしている。
つまりデニス・カーンが、自ら熱望する「アキヤマへのリベンジ」を成し遂げるためには、首脳部に「おっ」と思わせるようなスカ勝ちを今回見せることが必須条件となりそう。
そういう目でカーンの試合を見ると面白そうです。
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