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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

五味デビュー地上波放送?に続く、UFCの2010東亜戦略は?「PRIDEカード」「秋山カード」は?

まずは
http://news.livedoor.com/article/detail/4607397/
から。

・・・21日(日・現地時間)、UFCがオーストラリアに初進出を果たす。アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラヴァンダレイ・シウバ、そしてミルコ・クロコップといわばPRIDE三巨頭が揃い踏み・・・(略)


UFCにとって初のオーストラリア大会は、ニューサウスウェールズ州シドニーのエイサー・アリーナで行なわれる。オリンピックパーク内にある同アリーナは、収容人員が21000人といわれており、既にチケットはソールドアウト。
(略)
ヴァンダレイ・シウバマイケル・ビスピンとの一戦に挑む・・・(略)・・・この一戦の勝者は、既に秋山と対戦することが内定しているようだが、ヴァンダレイはその一戦を日本で行ないたいと宣言している。

3月にUFC初参戦を果たす五味隆典が、難敵ケニー・フロリアンを倒した場合、五味&ヴァンダレイ×秋山戦の二枚看板で、夏頃にUFCの日本再進出が大きく具体化するともいわれている一方で、ビスピンが勝利すると、秋山×ピスピンは韓国で行なわれる公算が・・・・

なるほど、言われてみれば・・・だ。
もともとオーストラリアに「PRIDE三巨頭」が来るのは、ひとつには比較的近いオーストラリアに日本からの観戦ツアーを見込んでいたんじゃないか、というふうに思える。この文脈で、当初アナウンスされた「秋山成勲vsヴァンダレイ・シウバ」も納得できるし。
だが、逆に言うと別に選手に怪我もないのに、シウバvs秋山は消滅した。

これについて、実は専門誌も見方が分かれていた。

(1)シウバはUFCが高い金を出して獲得したファイター。1勝3敗という成績では契約金に見合わず、ここで勝ってほしい。だから手ごわい、しかし世界的には無名の秋山をはずし、もう少し楽なビスピンをマッチメークした(格通だったか?本当にそういう一節があった)


(2)オーストラリアは英連邦で、イギリス出身でTUFのコーチも務めたマイケル・ビスピンの集客力は相当に高い。興行的にはそちらのほうが有利説(高島学氏など)


(3)上から派生して、来るべき韓国大会or日本大会にこそ秋山は温存しておくとの説。

まあやっぱり(2)が手ごろな意見だと思うんだけど、理由はともあれ秋山は「UFCではそんなことありえないと思っていたので、日本とダブってしまった。やる気をなくしたのは事実」として、デミアン・マイアとの試合オファー(これがあったということは(3)の温存説はやはり成り立たないか)を断ったという。

あれえ?郷野聡寛は以前「UFCとの契約では、試合オファーを怪我以外で断れないとなっている」と書いてあったけどな。今回はUFCの都合だから特例で秋山しだいだったのかな・・・と思ったのだが、やっぱり要は「契約は人それぞれ」だったんだろう。秋山は活動中のDREAMから引き抜くという状況もあったし。
秋山もゴン格インタビューで明言している

GONG(ゴング)格闘技2010年3月号

GONG(ゴング)格闘技2010年3月号

−−秋山選手の場合は、オファーされた対戦相手を断ることはできるのですか。

「ノーはノーで言えますよ。ベルチャーのときも、やるか、やらないか−−と2つ。それだけで、すごく交渉がハッキリしていました」

ふうむ。
もう契約解除された人も多いし(笑)、過去の日本人選手に一人一人、「貴方はUFCが提示した相手を選択・拒否する権限が契約上ありましたか?」と聞いてみたいわー。でも微妙な部分だからそう簡単には言ってくれないだろうな。


もしそういう記事ができるなら
相手選択道の家元・菊田早苗師匠に
「この試合を断らないのはよくないですねー」
とか解説を入れてもらうのもよろし(笑)

余談ながらこのゴン格インタビュー、聞き手の〆がチョー失礼(笑)。

−−私のようにアラン・ベルチャー戦(※2009年7月)から、特に秋山選手のファイトが気になりだしたファンも増えたと思いますし、次の試合が楽しみですね。


秋山「ベルチャー戦からですか?やっとこさじゃないですか(笑)」

インタビューの受け手にツッコミを入れさせる。
これが妥協なきタカシマイズム・・・・そうです、聞き手は高島学さん。


韓国大会か日本大会か?

UFCは豪州、アブダビとどんどん新しい国に進出しているし、フィリピン進出だって噂に上ったこともある。日本は独立プロモーションがあるという事情もある。また韓国は、ケーブルによる生中継もやっていてPPVもたぶん売りやすいだろうし、秋山がベビー人気なことも大きい。
だがそれはそれとして、貨幣価値も超えて「韓国か日本か」が天秤にかかるというのが、なるほど「国力」が、われわれの生活を左右するひとつの象徴だ。私の世代はなんだかんだといって、アジアにおいて「一等国」、世界においてもいわゆる「経済力2位」に物心ついたときからいたので、逆にありがたみを実感していたとは言いがたい。
多くの新興アジアのチャレンジを受け(長期的にはそのほうが安定し、望ましいのだろうけど)ると、UFCの進出ひとつをとっても「なるほど大国、一等国の地位というのは日々の生活の中で便利なものだ。やはりこの地位はキープしたいものだ」と思う。
そのためにはトヨタソニーニンテンドーよがんばってね、と他人任せになるのだが。FEG? もね。