http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/
福島香織氏の活躍は、中国特派員時代から否応無く目に付いた(何しろ中国政府からもにらまれた)が、その後、異動で総理番記者となった。ブログのタイトルも変わった。
だが、このエントリーはすごすぎる。
■雑談②いつまでたっても慣れない総理番のお仕事
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/882883/
・・・・いや、フリージャーナリストの上杉隆氏とかが書くなら分かる。(実際、上杉隆氏も自分のブログで絶賛してるね)
しかし、現役の大新聞の、総理番記者がこう書くってふつうあり得んぞ。自分たちの位置を客観的に、しかも的確に批評しすぎだ。
それを許容する組織と言うのも、ちょっとアナーキーだ。
「4カ月たったいまもまだ、番記者の仕事になれない。耳慣れない用語や習慣なんかも多い。「経読み」「壁耳」って何?オフレコといっているのに書いていいの?官房長官らの「慎重に考慮します」「前向きに検討します」という発言はどういう意味?」
「欧米の記者にはオフレコ、っていうのは通じない。懇談会などで、当事者がこれから言うことはオフレコですといえば、ほとんどの記者たちはぞろぞろ出ていく。なぜかというと自分がつかんでいる情報と、オフの場で言われたことが一致すれば、それは永遠に封印しなければならないから」
「政治というのは一般に国政、つまりまつりごとを指すが、内向きにみると、権力ゲームといえる。で、番記者というのは、私の観察するかぎり、けっこう自分の番についてる政治家に肩入れする傾向がある。というか、番記者です、と名刺をきってしまったら、批判は書きにくい雰囲気がありそうだ。」
J-CASTニュースあたりが「現役総理番記者、赤裸々に語る」という題で、このブログ記事の発表自体を「ニュース」としていいぐらい濃い記事。このブログは今、140ぐらいのはてなユーザーがアンテナ登録していて、記事には11ブックマークがあるが、もっと読まれていいと思うし、ブックマークをつけていいと思う。
あと、どこかの雑誌は上杉隆氏との対談を企画するべきだと思う。
年齢がちょっと分からないが、たしかすごく若い人。
ニッポン企業の年功序列というのはたいへんいいもので(笑)、こういう面白い記事、文章を書く人でもブログを読むとテープおこしとか、料亭の前で張り番をしてデスクにメモをあげるとかの兵隊仕事をやっている。
いい悪いは別として、もし外国だったらすぐに他の新聞社が引き抜いて、本人が希望する中国取材への復帰を、しかるべきポストでさせるのだろうな・・・
関連図書
- 作者: 上杉隆
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/07/01
- メディア: 新書
- 購入: 10人 クリック: 308回
- この商品を含むブログ (165件) を見る
福島氏の著作
危ない中国 点撃! 福島香織の「北京趣聞博客」 (産経新聞社の本)
- 作者: 福島香織
- 出版社/メーカー: 産経新聞出版
- 発売日: 2007/10/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 1人 クリック: 27回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
ブログの文章は、いい意味で記者らしくない。
そうそう、もしミランカ「博士も知らないニッポンのウラ」が復活するなら、彼女を大推薦したい。