http://www.asahi.com/national/update/0924/TKY200809240327.html
プロ野球の「通説」は錯覚? 名大教授ら846試合分析
2008年9月25日3時3分
「チャンスを逃すとピンチあり」「大量得点をした次の試合は打てない」。野球の世界でよく聞く話だ。こうした「通説」は本当なのか。名古屋大の加藤英明教授(金融経済学)らがプロ野球の試合を分析したところ、実際とはずれがあることが分かった。
加藤教授らは、05年の全公式戦846試合のデータから検証した。
たとえば、走者が二塁以上に進んだチャンスがあったのに得点できなかった場合、その球団が直後の守備回に失点する確率は26.4%(平均失点0.492点)だった。全体の平均(26.4%、0.495点)とはほとんど差がなかった。
全試合のうち、10点以上の大量点があったのは145試合だった。その球団は次の試合でも平均4.87点を取っていて、全試合の平均4.43点を上回っていた。
無死満塁の場合の得点確率は84.5%、平均得点は2.399点ですべての状況の中で最多だった。
さらに、ホームゲームの7回裏の攻撃。ジェット風船を飛ばすなど、応援に熱が入るファンは多い。しかし、実際に得点が入る確率となると26.2%(平均得点0.481点)で1〜12回裏の平均(26.9%、0.506点)以下。むしろ6回裏(30.7%、0.662点)の方が高く、必ずしも「ラッキーセブン」にはなっていなかった。
加藤教授は「人は印象が強いと、本当は頻繁に起きていないことでも確率が高いと思い込みがちだ。通説にも錯覚がかなりあるのではないか」と話している。(杉本潔)
おもしろいね、
おもしろいね。
こういう話題は私は好きで、何度も紹介してきたような気がする。
国民の税金で(笑)、こんなヒマなことを研究した教授はたいしたもんだが、いやほんとに。スカラー(学者)の語源は”暇人”だったと聞くが(ホントかどうか知らん)、役に立とうが立つまいが、面白けりゃあいいのであります。
と同時に、野球というのがある程度複雑で、しかもスコアブックによって記録がたっぷりあるがゆえにこういう遊びが出来るのですね。
以前、あっしが評価した大ヒットは「イチロー、XX打席連続で三振してないみたいだけど…」とだれかが気づいて、「無三振記録」ということを指摘した一件でしたが、いろんなことがあるものですね。
ただ、こういう記録の発掘はかつて、マニアックなファン、アマチュアの活躍分野でありました。
まあ加藤教授だってアマチュアなのだが(笑)、これに負けない、純粋アマチュアの奮起を促したいところですわ。
江川紹子が、ラッキー7神話を評し「犯罪が減少しているのに治安悪化という印象があるのに似ている」とやじうまワイドで話していたが、「統計をとってみたらオヤオヤ通説と違うよ」というのはたくさんの場所に存在していると思う。
なんつーか、専門分野を横断して、そういうものを一手に発表できる学会とか出来ないかな。