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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

樹木希林、賞をもらった「東京タワー」の出来に不満足。監督に「もしあなたが殺されたら…」

http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/20080914

東京タワーが「それでもボクはやってない」を押しのけていた、とかそれが日本テレビの影響の可能性があるとか、基本的な前提をいま初めて知ったんだけど(「ボクはやってない」のほうは観た。たしかに賞をたくさんもらうべき傑作だったと思う。感想はhttp://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080301#p3)それより一般論として「俳優が、監督の指示に従って撮影しながら、『下手な監督だなあ、こう撮れば面白くなるのになあ』と内心思っている」ということがあるんだなあ・・・とリアリティを以って実感することが出来た、という点が大きい。
まあ、そんな意識を皆持っているから、あんなに俳優から監督の仕事に挑戦する人が多いんだろうな。

樹木 「(略)たまたまあなた(※吉田豪)はリリーさんを知っててオカンを知ってたからハッキリそういうふうに言ってくれるけど、知らない私も、そうじゃないだろうなっていうのをホントに思ってて……もう爆笑に次ぐ爆笑の平成の名作ができるはずだったのよ!」

吉田 「悲しさよりも面白さを出したほうが、最後はより切なくなりますよね」

樹木 「それは何もオッパッピーとかやるんじゃなくて、ホントになんでもない子供との食い違いとかを、おかしくてしょうがなくできるのに、それを撮らないっていうか、撮れないっていうか、そこらへんが見えないっていうか、見てくれないというか。なんでもないおかしさっていうのは、なかなか演じきれないものだけど、それができる資質の役者を持ってきてるんだからねぇ……。そういうときに殺意っていうのが芽生えて(あっさりと)」

吉田 「殺意も芽生えたんですか!」

樹木 「だから私は監督に『あのね、どこかであんたが刺されて死んだら、犯人は私だから』って言ったの。


いいセリフだ。


樹木希林自身は、監督やりたいとか思ったりしないのだろうか。