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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

格闘家の「代理人」の実態判明…そうかギャラの2割は彼らの取り分なのか

http://allabout.co.jp/sports/k1/closeup/CU20080229A/
”狂犬対談”の異名で知られる井田英登、矢作祐輔両氏の最新対談「二大メジャー旗揚げ3月新興行戦争を占う」がUPされました。一人二役の架空対談だとかなんとか、主にkamipro方面から聞こえてきますが(笑)ところどころにスクープ的な情報を盛り込んでいて、今までも書いているけど個人的には好きな読み物です。アメリカ政治記事に多い「スクープ・コラムニスト」的な存在だと評したことがあった。


今回も
石井和義氏が以前からHERO'Sをどこかに売却しようと動いていた」
フィル・バローニの欠場は、プロエリート社(ICONもその傘下)が、戦極旗揚げにあわせての引き抜き」

などの情報や想像を知って面白かったのだが、そんなんこんなんも
「自分は選手代理人として、2割しかとっていない」
という井田氏の、なぜここでというぶっちゃけ告白の前にかすんでしまいました。

2割。
20%。
五分の一。
これが、抜かれた。


・・・と思わず文体が夢枕獏になってしまうわけですが、彼はもう少し詳しく話している。

http://allabout.co.jp/sports/k1/closeup/CU20080229B/index2.htm

矢作「ま、君だって今やJUSTICEマネージメントの代表として、立派なその一員じゃないか(笑)。別の言い方をすれば“同じ穴の狢”だよ(笑)」


井田「イヤだなあ、その扱い(笑)。いい訳するつもりはないですけど、僕らは選手を束ねて商品として扱ってる気皆無です。選手に雇われて、コンサルティングとして選手に奉仕してる立場ですから。ギャラ交渉や契約を取って来たりだけが仕事じゃないと思ってますからね。練習環境整えたりの交渉やアイディア出しもやるし、対外戦略、イメージ作りも一緒に練る。悩みが有れば夜中の三時に電話かかって来ても、じっくり相談に乗りますしね。それこそ試合前後の移動の運転手もやるしさ(笑)。お金以外の部分も含めて選手生活のバックアップ出来る部分をトータルで引き受けてるつもりだから、契約だけ取って来る“ブッカー”って意識で仕事してないんですよね。それで二割しか取ってないって、サービスし過ぎだって言われますよね(笑)」


そうか、二割しかとってない井田氏は、サービスのしすぎなのか。
なんとも欲の無い人だ。
いや、だって相場が分からないんだから、こちらもそうですかと言い分をうのみにするしかないじゃん。
たしかBTTが3割だっけ?ビクトー・ベオフォートとかが離脱の時に言ってたような。ただBTTはジムの場所も提供しているし、コーチもいるものな。単純比較はできないか。
コーチも兼ねられる代理人といえば青木良!デビュー前の永田克彦なんかは、スパーであさり関節を極め、彼にコークスリューパウンドを伝授したという(ソース:ヤングサンデー永田克彦物語」)。


えーと、狂犬対談ではその他、戦極とDREAMの関係や、佐藤大輔演出がコア層に訴えるもので、それが効果的だろうかとか、日本の格闘技界がガラパゴス化するのではないか(この表現、俺もつかったね以前。ただ私の場合は肯定的に使用したところが、読みが彼らより深いところ(?))など、興味深い話が続きました。


とにかく、今回の対談を簡単に要点整理します。

【まとめ】
井田英登さんは、選手の代理人として2割を取っている。
・でもいろいろ相談なんかに乗ってあげているし、2割は大サービス。

ということでした。
おい、これが一番重要なのか(笑)。いやすいません、ついつい興味が(笑)。


二割取られている人一覧 JUSTICEマネージメントのブログ
http://www.boutreview.com/blog/justice


でも実際の話、代理人とかプロデューサーは必要なのである!(ドンッ)

さすがにこうやって書くと、へんにイメージが付いちゃうかもしれないのでもう少し詳述しよう。あるいは結局、上の話はここへのネタ振りに過ぎないのだ。

代理人が何割か、選手たちの血と汗で稼いだファイトマネーからかっぱいでいく(だからこういう表現が悪いイメージつけるんだって(笑))のに、何となくの理不尽さを感じている人は多いだろう。
ダナ・ホワイトジョー・シルバは「代理人なんてものを通す必要は無い。俺のところに直接メールを送って来い」と、メールアドレスを公開しています。産地直送というやつですね。


しかし。UFCの契約というのは、ありえないぐらい分厚いそうじゃありませんか。
こういう契約を本当に、選手自身がさばいたり交渉したりできるか?
夢枕獏が「仰天・文壇和歌集」の中でこんな歌をよんでいた(うろ覚え)


うるせえな 税金計算できるなら 小説家なんてやってはいねえよ


この三十一文字に、代理人の必要性はすべて凝縮されている、と思う。

それより何より、彼らの多士済々ぶりが面白い。
ここ5年の格闘技興行、「代理人」の引き起こすゆかいな騒動のせいで、今日もまちはおおさわぎ。
ほんとに彼らがいなかったら、ドラマがいかに貧弱になっていたことか。

ええい、四の五のいうよりツラみりゃわかる。見てみ、この面(ツラ)っ!!
http://kumapage.exblog.jp/3575389

誠実、知恵、勇気、思いやりなどがにじみ出た「いい顔」ばかりじゃないか。根本敬に見せたいぐらい。アッパー系ですね。

思い起こせば「四角いジャングル」も代理人やマネジャーが暗躍するからこそ面白かった。
ああそうか、彼らが勢ぞろいする同時進行の「平成・四角いジャングル」が無いんだよな。


(これは「プロレススーパースター列伝」)


同じことは、出版やおもちゃ業界?にいる権利ビジネス、プロデューサーらにもいえるのです
(続く)