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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

秋山成勲の技術…その強さと弱さを専門家が分析(格通)

今回は珍しく、中身を見ないで格闘技通信購入。
http://www.sportsclick.jp/magazine/combat/new/index.html

今、同誌が記者リポートというのを減らして専門家、元選手らを動員して技術分析をさせていることは有名です。これには賛否あるでしょうが、今回の三崎和雄vs秋山成勲に関しての技術解説は面白かった。なぜに元柔道選手の秋山が強打を売り物にできるのか。
魔王はいまは勇者によって地中に封印されたが、いつ復活してもおかしくないのだから、やつの武器を再検証してみましょう。

【吉鷹弘いわく】
◆秋山は常に「左ひざ」を曲げている。パンチの際に体重移動する際、左ひざ、左足親指、を一直線にして肩の回転を効かせ右ストレートを打ち込む。
◆右ローで、相手を蹴る時の場所が常に一定し、非常に正確。相手の靭帯に的確に当てる
◆左のジャブが牽制、フェイントとしてうまく作用している。
◆パンチの切れ、伸びが階級内で別格

<弱点>左フックを軌道ごと遮断する防御が不十分。ガードする右手の位置が一定になれば誰もかなわないかも…


高阪剛いわく】
◆左ジャブ、フック、右ロー。そして決め手に右が有る!右はストレートとデニス・カーンを仕留めた右アッパー。
◆左ジャブ、フック、右ローがノーモーション。これらをもらっていると、相手の間合いはどんどん秋山の好距離、危険ゾーンに近づいていく。
◆右のストレートは自分のファイナル・ウェポンだと分かっているのでむやみに打たない。今回も追い込んでからのワンツーで三崎からダウンを奪った。
◆あの大ブーイングの中、平常心を保ったのはなかなかできない。


【野木丈司いわく】
◆肩甲骨を寄せて骨盤を前傾させると打撃がさえる。
◆間合いを作らせて構えたら、プレスをかけて相手をよく見ることができる
<弱点>打ち合い経験が少ない。動きが激しい中で相手のフェイントを見破るには経験がものをいうので、今回は三崎にやられた。


分かるかといえばあまりよく分からないのだが(笑)、まこういう言葉を積み重ねていくとそこにイメージ、キャラクターが浮かび上がる。
秋山の場合、ジャブが強いジャブ、ジャブストレートに近いなあという印象はあったね。
今回、写真もかなり大きく、多数に渡って掲載。自前写真ではなくやれんのか!からの提供もあったのは、一番いいアングルをこだわり無く載せようというのかな。


フィニッシュ、反則か否かについては?

吉鷹弘、安達巧・・・反則ではない。(両者とも基本的には流れ、タイミング論)
朝岡秀樹、匿名関係者…反則だと思う。


朝岡編集長の見解は興味深いので詳しく要約。
【要約】「この種の物議はよく有る。蹴りのスタート時点で4点の時、スタート時点で4点じゃないとき、また当たった時点で4点の時、4点じゃなくなった時とある。今回はビデオで見直すと、スタート時4点、当たった時4点じゃない状態と、ずっと4点だった時のギリギリの際。反則だと思う。 ただし『やれんのか』の審判団が独自基準を設けているのなら異論は無い。やるべきなのは、各組織がこういう微妙な状態をめぐる細則を明文化・公表することである


そうそう、ただ「顔面には当たっていないのでは?」という論を出した人はいなかったようです。