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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

格闘技団体の「道着着用可能ルール」を断固支持する

井田英登氏コラム allabout

秋山事件なぜストップできなかったか?(9)
http://allabout.co.jp/sports/k1/closeup/CU20070415A/

秋山事件なぜストップできなかったか?(10)
http://allabout.co.jp/sports/k1/closeup/CU20070415B/

秋山事件なぜストップできなかったか?(11)
http://allabout.co.jp/sports/k1/closeup/CU20070416A/

ここにこういう章が在る。

柔道着という“凶器”が、なぜ許されるのか


Hero'sに限らず、PRIDEでもこれは同じなのだが、日本に総合格闘技イベントは、着衣規定が非常に甘い。

先にも書いた事だが、柔道や柔術といった選手のルーツを“記号”として観客に伝える装置として、試合中にもこれらの着用を許してしまうのである。これは正直言って厳正な競技運営に棹さす「悪癖」以外の何者でもない。

かつて吉田秀彦田村潔司戦でフィニッシュホールドに、自らの胴衣の袖部分を使って相手のクビを締める「袖車」という技を披露したことがあるが、通常のMMAの感覚から言えば、帯や胴衣といった裸体の対戦相手が持つことの出来ない“凶器”が試合中に使用された、無茶苦茶な決着でしかない。

またHero'sでは、須藤元気が「カンフー服を着用して闘いたい」というワガママを言い出し・・・・


私は何回か前にも書いたけど、道着選択肯定派。
田村が吉田に負けたのは袖という「凶器」によるものだというなら、菊田早苗瀧本誠を翻弄して圧倒的な判定勝ちをしたのは「裸体の自分が持たない”手がかり”を使用した決着」てなことになるでしょ。


要は「行って来い」「有利も不利も在る」からいいんじゃない?という単純な理屈。また柔道着や空手着がギミック性を増し、興行を盛り上げることも全く否定しない。たいへんいいことだと思う。それを選択するところにタクティクスが出てくる。
ゴルフでドライバーを選択するかアイアンを選択するかがタクティクスとなるように。もっといい例があったような気もするが、選択からルールに組み込むってのも可能は可能だ。


例えば極論を言うと、あらかじめ規定を定め、公表すれば「体にオイルを塗るトルコレスリング選手」が来てもいい。彼は相手のサブミッションを逃れるかもしれないが、ストライカーを捕まえようとするとつるりと滑って不利な部分も出てくるだろう。
「さあ足を取った。うまく滑りを克服して、テイクダウンできるか!!」とアナが絶叫する「条件」の一つとなりえる。


ネバダが在るアメリカとは違い、各団体このへんはほんとマチマチで、例えば最右翼だか最左翼だか、とにかく一番の過激派に位置するのは実はZST。ルールディレクターの和田さんは「道着?大歓迎です。」「相撲出身の選手がまわし締めて出てくれたら面白い」とか言ってる(初期のパンフレット)。それにKOKのなごりで、なんとグローブ着用まで選択性。素手の人は掌底やチョップしか攻撃できないハンデを負う代わり、グラップリングの時にやや有利(例えばチョークのときのどに手を回しやすい)ということでトントン、ってことだろうか。



パンクラスはちょっとけったいな話で、例えば着用するのはスパッツでなければいけないという規定で、UFCでも選択可能となっているちょっと長めのトランクスやムエタイパンツは不可。アレックス・スティーブリングがムエタイパンツで闘おうとしてダメといわれ、急遽石井のスパッツを借りたことがある。
ところが、ライガー参戦で覆面はOKになった(笑)。
それは笑い話としても、もっと勝敗に関係しそうなレスリングシューズと裸足は選択性。
足の踏ん張りを重視するか、足関節からの脱出のしやすさを重視するかではく人、履かない人がいます。

競技者は、パンクラスが認可するタイツ、マウスピース、ファウルカップオープンフィンガーグローブを必ず着用しなければならない。
競技者の競技用具は、ファウルカップ以外試合に支障を来す硬いものを使用してはならない。また、滑るもの、たるみのあるものなどは着用してはならない。
競技用具のニーパッドは、表面を伸縮性のある布地とし、中身の素材はネオプレンまたは圧縮スポンジで、縦20cm以内、横25cm以内、厚さ1.5cm以内のものを用いる。
競技用具のレガースは、表面を革とし、中身の素材はネオプレンまたは圧縮スポンジで、厚さ1.5cm以内とする。
競技用具のシューズは、パンクラスが認可するレスリングシューズのみ着用を認める。プラスチックや硬質ゴムのチャック等を使用したシューズは認められないものとする。着用する際は試合に支障を来さないよう、結び目、マジックテープを処置しなくてはならない。

DEEPは覆面を元からOKだったからちょっとゆるいのかな。
探すの面倒だからパス。



修斗はやっぱり一方の過激派。見てお分かりの通り全部裸足だ。
おや?でもそうか、ここはトランクスはOKなんだっけ。ニーパットは選択性なのも意外。

第47条【出場選手の着衣】公式試合のリング内での出場選手の着衣は、試合中に妨げとならず、攻撃に対して防護とならないタイツ、及び、トランクスでなくてはならない。着衣の色、模様、デザインは自由とするが、対戦者に対して不快感を与える装飾は禁じる。また、リング入場の際のガウン等の着用は認める。

第48条【禁止事項】出場選手は、上半身は裸、足は素足とし、規定の着衣以外、いかなる物も着用してはならない。ニーパットに関しては、自己の選択により着用を認める。


井田さんも一時関わったMARSは・・・まあどうでもいいでしょ(爆笑)


スマックガールはある意味修斗寄り、厳しい派でpdfだから引用はできないけど

http://www.smackgirl.com/rules_SGSofficial.pdf

道着禁止、シューズ禁止。ただ塗布物禁止をしつつ「迷惑にならない程度の化粧は可」というのはなるほどジョシカク団体らしい。



と、出揃ったところで、格闘技関係ブロガーの皆さんがたに「自分は現在のPRIDE,HERO'Sのギ着用選択性に関して・・・」賛成、反対、その他を聞いてみたいものだ。
正直、アメリカとのルール統一問題がある以上、こちらの声が影響を及ぼす可能性は小さいが、多少の意味はあるかと思う。
そういえば新生PRIDEが本当に道着禁止になったら、吉田秀彦は「ギは柔道家の魂だ!!」とか言って、堂々とHERO'Sに引き抜かれることが出来るな(笑)