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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

UFCとPRIDE、その相克と妥協。ミルコ入場曲から

ファブリシオ・ヴェウドムのUFC参戦が正式に決まりました。
kamiproも別にPRIDEを見捨てたわけじゃないだろうが(笑)、ダナ・ホワイトが連続でインタビューに登場するなど、UFC報道が前に比べるとずっと増えている。
理由の一つは、今までの人脈がそのままUFCのことを聞ける人脈になっていることも強い(爆笑)。
そのひとつがケンイマイことミルコ・クロコップ代理人今井賢一氏ですね。

彼が例の、「PRIDEテーマでのミルコ入場」の裏話を書いている(12P−13P)。

−−あの曲を流すのには、いろいろあったんじゃないですか?


ありましたねえ(苦笑)。たぶんメディアの皆さんはわかってると思うんですけど、昨年7月にヴァンダレイ・シウバオクタゴンに上がったときですら「PRIDE」の”プ”の字も言わなかったUFCに、あの曲を流すことを承諾してもらうのは苦労でした。
(略)
自分たちの興行を通して結果的にライバルのプロモーションに協力してしまうという事態を徹底的に避けようとしているわけです。そんな中で「PRIDE」の象徴である、あの曲で入場させてくれといったら、それは火を見るより明らかですよね。


http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070205で既に書いたとおりだが、まあ普通に考えればごく自然な話です。
わざわざ検証する必要も無いぐらいだ。
【参考】(にあんまりならない)
http://ameblo.jp/smackgirl/entry-10025080420.html

PRIDEを対立概念、他からの侵略者として盛り上げたいという路線の可能性も、全体的に見れば当然、完全には捨て切って無い。
だが、今回の件がそれなら入場曲なんて変化球以上にもっと直球勝負、ミルコの「PRIDE無差別級GP覇者」という肩書きをバンバンアナウンスするわけです。(アメリカでは日本よりかなり「王者」の肩書きやタイトルマッチが重い)
ところが

一つ残念だったのは、あそこまでやったのなら、やはりミルコを「PRIDE無差別級GP2006王者」と紹介して欲しかったいう気持ちがありますね。・・・ダナは「ミルコを100%、全力を挙げてプロモートする」と約束してくれてるわけです。しかしあれを言わずに、どうやってミルコをプロモートするんだ、という話にもなりますから。それに「PRIDE無差別級GP王者がUFCに参戦してきた」ということをアナウンスするのは、UFCのクレディビリティ(信頼性)を挙げるに為にも計り知れない貢献をするに違いないわけですから。それを意地の張り合いでスポイルするのは非常にもったいない・・・

という次第。
もちろん、ダナ自身はこの入場を当日のインタビューで

クールなアイデアだね(笑)。
−−止めるつもりはないんですか?
まったく。一つ言っておくけど私は「PRIDE」を嫌ってはいないんだよ

といってるが、証言が対立するときはその具体性、迫真性を比較するのが裁判の常道でね。
くらべてみましょうか。

何も言わずに「PRIDE」のテーマ曲を渡したんですよ(笑)・・・「かけてみたらびっくりするだろうな」と思いましたけどね。・・・スタッフからダナに電話がかかってきて、電話を切るなりダナがいきなり「ケン! ミルコがPRIDEのテーマ曲で入場するって本当か?」って・・・最終的にわかってもらって、GOサインが出たのは大会当日の午前11時ぐらいでしたね
今井賢一証言)

とはいえ、以前、海外情報系のサイトに「テレビ解説や実況に、PRIDEの言葉が出始めた」という情報があったり、テレビでPRIDEの映像を流して、雪解けかと思わせておきつつDSEが言うには「使用許諾していないのに流されたんで、あわててストップさせた」(笹原、P147)となってたりでなかなか一筋縄ではいかない。もしUFCがPRIDEを買収したら、潰したりするのではなくアジア向けブランド、下部プロモーションとして存続させるべきだ、という声もあるから、この「PRIDEのUFCの中での扱い」はわがままファイターミルコのゴネなど、紆余曲折をもちつつも基本的には「黙殺モード」でいくのだろう。
そして結局「生殺与奪」はUFCが握っているという、日本にとっては景気の悪い話になりそうだ。