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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

森達也「ドキュメンタリーは嘘をつく」

ドキュメンタリーは嘘をつく

ドキュメンタリーは嘘をつく

オウム真理教を内側から撮影した「A」「A2」で、世の大注目を浴びた森達也のドキュメンタリー論だ。彼は「A3」を予定しているとの事(というか、「A2」で描くべき内容を時間の都合で分割したので、A3は作らざるを得ないものなのだという)。
意外なのはこんなくだり

「A2」のロードショーは苦戦した。いや苦戦どころじゃない、予想された動員を大幅に下回った。劇場や宣伝のスタッフたちは唖然としていた。僕は劇場へ足を運ぶことが苦痛になった。・・・客は動かなかった。結局は興味よりも嫌悪が優ったということなのだろう

彼の、自分の作品の撮影裏話などは相当面白いのだが、ネット上では大きな話題になったNHK「奇跡の詩人」についての、彼の論評が独特で興味深い
(独特すぎて、俺は不賛成だ)


また、気になったのが、森氏があたためているという「グレート東郷」についてのドキュメンタリーの骨子だ。
実は、ほぼ同じ内容を流智美さん原作、画は「Dr.コトー」が大当りした山田貴敏で、6年ほど前に「ビッグコミック」上で読んだ記憶があるのですよ。
ネタバレすると、グレート東郷が、マス大山が憤激するほど「国辱」的である、”悪くて卑怯な日本人”を演じたのは、母親が中国系で日系社会から差別されたための復讐だったというストーリーなのだが、プロレスファンとして聞く東郷の様々なエピソードは、そんな単色系のパーソナリティを感じさせないのだが。

なんか、オチも不思議というかちょっとおかしい。果たして真実はいずれにあるのかなあ