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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

中島らもさん死去

http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040727i513.htm

マルチな才能、作家の中島らもさん死去

 作家でミュージシャンの中島らも(本名・中島裕之=なかじま・ゆうし)さんが26日午前8時16分、脳挫傷のため亡くなった。52歳だった。
(略)
 16日未明、神戸市内で階段から転落し、頭部を負傷、同市内の病院で治療を受けていた。

 兵庫県尼崎市出身。(略)小説、エッセー、脚本など幅広く活躍、マルチな才能で軽妙な笑いを誘い、若者文化の一翼を担った。1986年に劇団「リリパットアーミー」を結成、関西を代表する劇団に育てた。

 92年に「今夜、すべてのバーで」で吉川英治文学新人賞、94年に「ガダラの豚」で日本推理作家協会賞(長編部門)を受け、直木賞候補にも3回なった。

 2003年2月、自宅に大麻などを隠し持っていたとして現行犯逮捕。同5月に懲役10月、執行猶予3年の判決を受けたが、20日余りの拘置生活をテーマに「牢屋でやせるダイエット」を出版した。

この「事故」、近年の彼を覆った薬物・アルコール中毒の影響によるものかもしれないし、そうでないかもしれない。どちらにしても、彼の生き方においては期待や予想を裏切るもの、とは呼べまい。
これも含めて、中島らもは最後まで中島らもであった。



彼の代表作は、となれば個人的にはやはり「明るい悩み相談室」。
彼の偏屈なユーモアが、発表媒体(朝日新聞)の制約で、一般常識や公序良俗と妥協しつつ表現されねばならなかったので、逆にそれがいい結果を出していた。
ジャンル的にいうなら、業界時代に出合った、一風変わった変人たちを、中島らも狂言回しになって紹介する話が一番好きだな。


「らもさん、カッパ見せてあげましょか」といって、手の指を組み合わせて(説明しづらい)「カッパカッパカッパ!!」と叫び、そこからさらに人生訓を垂れる男や

中華料理店に入るなり
「チャーハンとライス!!」と注文、態勢を立て直した主人が「・・・大盛りもありますが?」と聞いてもひるまず最初の注文を維持、チャーハンをおかずにご飯を食べる男など、事実は小説より奇なり。