タイトルはポール牧より。
三谷幸喜コラムの紹介から、即興芝居というものについていろいろ話を伺いました。
放送は、もう終わってるとのことで_| ̄|○。 三谷、放送前に煽れよ。
自分は芝居や演劇に関しては三谷幸喜、鴻上尚史、中島らも、そして福田恆存の書いた文章、それから「ガラスの仮面」とかわぐちかいじ「アクター」での知識しかありません。落語は一種の一人芝居であると考えれば、古谷三敏の「寄席芸人伝」も入るかな。
相変わらず、俺の世界把握の経路は脈絡というものがない(笑)。
さて、いろいろ。
タクシーの中の劇場
中島らものエッセイにあった話だと記憶しているが、らもは友人と、酒場やタクシーの中で、役割を決めていろいろとその設定で演じることがあったんだそうだ。「儲かっている企業とその接待役」とか「新人賞の審査帰りの大作家と、その編集者」などの設定。
「最近の新人は、人間がかけていないね。僕らの世代のような、戦争体験がないからね・・・」
「先生はたしか、満州のお生まれで・・・」
「うむ、あの引き揚げの体験こそ、僕の文学の原点だよ」
とか。
中島らもが戦中派を演じたというのに、見事に周りはだまされたそうです。やってみると、面白いのかもしれないな。
即興芝居と俳優の実力・・・「スジナシ」から
前のブログで「スジナシ」と書いたら、キーワードが作成されていた。
見てみるとhttp://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%b9%a5%b8%a5%ca%a5%b7
落語家でありながら、俳優としても知名度の高い笑福亭鶴瓶が、毎回役者をゲストに呼んで台本無し、打ち合わせ無し、NG無しのぶっつけ本番、一発勝負のアドリブ即興ドラマを行う番組。
毎回名だたる男優・女優が出演し、鶴瓶と共に冷や汗をかきつつ、腹の探りあいをしながらの即興ドラマに挑戦している
2枚ほど、DVDが発売されているようだ。
さて、森光子、山本陽子、村井国夫、中尾彬 ・・・などがこの番組には出演しているようですが、こういうアドリブの才、即興の才というのはどれだけ俳優の実力とつながっていくのか。
もちろん「俳優の実力」といっても、ビートたけしの「才能」と、宇野重吉の「才能」というのはかなり別物ではあるけれどもね。
セーケー× 『設定だけ決めての即興芝居は、役者の演技訓練で普通にやるよ。あと台本もらっての固有の芝居稽古に入ってからも、行き詰まったりすると、そういうことやったりする演出家もいる。』
そういう技訓練で頭角を表わす人は、やはり本物の舞台でも輝くのか。
セーケーXさん、そのへんどうよ。
三題噺(←これも単語登録してないのかIME!)にしても、例えばきっちりした芸風で有名な黒門町なんかは、三題噺なんかそつなくこなせるんですかね。
お前「黒門町」って書きたいだけちゃうんかと。
はい、そうです。
欽ちゃんファミリー
小堺一機が、欽ちゃんこと萩本欽一と初めてあったときの様子を、よくネタにしている。
欽ちゃんファミリー劇団への入門試験で、大将は、おなじみのあの口調で、しかもこの上なく偉そうにふんぞり返って、面接の部屋に入った小堺にひとこと。
「気弱なヤクザ〜〜」
小堺、当惑して「・・・あの?『気弱なヤクザ』と申しますと・・・?」
欽ちゃん、さらにふんぞり返って、しかもあの口調で
「質問して偉くなったやついな〜〜い」
小堺はその設定で演じてみろという意味だとようやく理解し、必死で演じて見事入門OKになったとか。
欽ちゃんは笑いの世界では「独裁者」と呼ばれるほど出演者をコントロール下においたそうだが、(藤山寛美も志村けんもそうらしい)、その個性が際立って、小堺のモノマネぶりともあわせて面白いネタになってる。
しかし「気弱なヤクザ」ってどんな演技したんだろうか?
プロレス=即興芝居
プロレスというのは、まさにこの即興芝居というものであろうな。
長州力らのプロレスを「ハイスパートレスリング」と命名したのはジャイアント馬場だという説がある。もちろん純情なプロレスファンたちは「とろくせー馬場とは違って、目いっぱいブンブンと動き回るから『ハイスパートレスリング』なんだ!!」と解釈していたわけですが・・・馬場の真意は「おれたちのプロレスはまったく相手と言葉が通じなくても、打ち合わせをしなくても、阿吽の呼吸で展開をつくれたものだ。なのに、今の連中はあーだこーだと何時間も打ち合わせて、いくつも見せ場(ハイスパート)をあらかじめ準備したレスリングをしている」という皮肉を込めていた、ということです。
ということは、芝居で (続く)