INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【いまさらの解説】なぜここはいつも空欄なのか?

本ブログは格闘技ニュースサイト「NHBニュース」(http://blog.livedoor.jp/nhbnews/)にリンクを張っているのですが、同サイトは最新エントリを一回更新、そこで固定されます。そのため、うしろの格闘技以外のエントリが反映されるのをふせぐため、最初の表題はあとで消して、二つ目の同じエントリを定着させています

同サイトのリンク集は格闘技関連の記事が多いブログは随時登録受け付けていますので、皆さんも是非どうぞ。

タナー、パコージン…MMA黎明〜発展期を彩った名優に訃報相次ぐ

http://kamipro.com/news/?id=1221394248

ロシアン・トップチーム代表ウラジミール・パコージン氏がロシア飛行機墜落事故で死去


14日未明(現地時間)、ロシア・ウラル地方のベルミ近郊に墜落したアエロフロート航空ボーイング737型旅客機に、ロシアン・トップチームの代表ウラジミール・パコージン氏が搭乗していたことが明らかになった。同機に搭乗していた乗員乗客88人は全員死亡したと伝えられている。


ロシアは言語も自由自在に喋れる記者が少ない(イナガキンスキーぐらい?)のと、メディアが信頼に足るようなものが少ない?こともあり、逆に言うとその半面、幻想の描き放題、言い放題だったりする。
その「幻想のロシア格闘技のすごさ」の中から出てきたのがヒョードルであったが、あの強さも強すぎて、しかもロシアントップチームを強く批判して移籍したこともあり、どうにもまだまだ測定不能

そこに乗じて?なんでもカンでもものすごいこと喋りまくり、幻想の拡大と維持に努めていたのがパコージン氏であった。
ソ連からロシアに変わった後も、人脈を生かしての商売に成功し、社会的にも非常に評価される位置に上り詰めたという。


その余勢をかって、いろんな何かもやり得たはずだし、最後の愛弟子ハリトーノフヴォルク・アターエフが今後、MMAでつまづきながらももう一度地歩を築こうという時だった。
ハリトーノフもある意味大一番を迎える直前だった。どうか安らかに。

次のDREAMでは、映像とともに10カウントゴングが鳴らされるべきだと思う。


なんか書いていたらへこんだので、タナーについては後日。

とさせてください。

自分なりの「よつばと!」試論、BSマンガ夜話で取り上げられる(18日深夜)前に書き終えました。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080913#p4


質はどうか分からないけど、なんとか放送前に間に合いました。
自分の考えたことは一応盛り込めたつもり。
さてここで盛り上がって、本番のBSマンガ夜話(シリーズは16日深夜から)を待ちましょう。

よつばと! 8 (電撃コミックス)

よつばと! 8 (電撃コミックス)

樹木希林、賞をもらった「東京タワー」の出来に不満足。監督に「もしあなたが殺されたら…」

http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/20080914

東京タワーが「それでもボクはやってない」を押しのけていた、とかそれが日本テレビの影響の可能性があるとか、基本的な前提をいま初めて知ったんだけど(「ボクはやってない」のほうは観た。たしかに賞をたくさんもらうべき傑作だったと思う。感想はhttp://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080301#p3)それより一般論として「俳優が、監督の指示に従って撮影しながら、『下手な監督だなあ、こう撮れば面白くなるのになあ』と内心思っている」ということがあるんだなあ・・・とリアリティを以って実感することが出来た、という点が大きい。
まあ、そんな意識を皆持っているから、あんなに俳優から監督の仕事に挑戦する人が多いんだろうな。

樹木 「(略)たまたまあなた(※吉田豪)はリリーさんを知っててオカンを知ってたからハッキリそういうふうに言ってくれるけど、知らない私も、そうじゃないだろうなっていうのをホントに思ってて……もう爆笑に次ぐ爆笑の平成の名作ができるはずだったのよ!」

吉田 「悲しさよりも面白さを出したほうが、最後はより切なくなりますよね」

樹木 「それは何もオッパッピーとかやるんじゃなくて、ホントになんでもない子供との食い違いとかを、おかしくてしょうがなくできるのに、それを撮らないっていうか、撮れないっていうか、そこらへんが見えないっていうか、見てくれないというか。なんでもないおかしさっていうのは、なかなか演じきれないものだけど、それができる資質の役者を持ってきてるんだからねぇ……。そういうときに殺意っていうのが芽生えて(あっさりと)」

吉田 「殺意も芽生えたんですか!」

樹木 「だから私は監督に『あのね、どこかであんたが刺されて死んだら、犯人は私だから』って言ったの。


いいセリフだ。


樹木希林自身は、監督やりたいとか思ったりしないのだろうか。

「イキガミ=生活維持省?」騒動をきっかけに、星新一作品について感じたことふたつ。

かりに設定頂としても、ちょっとイキガミ作者の気持ちも分かる。というのは…

いろいろ今回の騒動サイトを回ってみた範囲では、「これはイタダキだとしても『アイデア』をもらったレベルだから法的に盗作にはならないだろう」という声が多いようだ。
(アイデア自体は保護されない、というのは最高裁判例が既にある。  参照。)


それはそれで、「イキガミ」自体は私も好みじゃないので最初の3回ぐらいしか読んでいないのだが、仮にこれが「生活維持省」の設定を換骨奪胎していたとしても、少なくともその気持ち自体は分かる気がする。
というのは、「その設定考えて、これで終わりかよ!! もったいねえよ!!この世界がこれからどうなっていくか読ませろよ!!」と思うようなすばらしいSSが余りにも多すぎるのだ、星新一は。



■”選挙権”を通じ、もしあのまますすむなら、普通人以上の権力を持つ一大集団になったであろう「コビト」の世界は?


■「平和を守る、という大義名分のためなら歴史偽造も言論弾圧も許される」とのコンセンサスを持ち、その崇高なる目・的のために秘密警察が君臨する「白い服の男」の世界は?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070821#p2参照)

■「あの国なら、宣戦布告しても何の問題も無い」と弱小国家が次々日本と開戦する「ああ祖国よ」の世界は?


■「前の国家元首の暗殺に成功した人間が元首に就任し、次の誰かに暗殺されるまで栄耀栄華を楽しめる社会」(題名忘れた)の結末は?(http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080109#p4も参照)


■政府の失敗をすべて架空の秘密結社「ダーク・アスピリン・グループ(のちにレーザー・フェニックス・グループ)」に押し付け世論を操るる、エリート官僚の秘密互助組織がはびこる「外郭団体」の社会は?→事故米も彼らの仕業になりますた(笑)



もちろん、実際に続編をかいてみたら、俳句の名句に下の句をつけても忘れ去られるように「余計だ」という結果になるかもしれないし、もとの話でいえば、そもそも作者の遺族に設定を借りる挨拶や許可を…いやいや、そうすると「法律で問題ないものをそうやって遺族にコントロールされていいのか?」というあらたな議題もあるか…、ここは保留だ。


ただまあ、それぐらい豊饒な、センス・オブ・ワンダーがゴロゴロ転がってて、露天掘りができるようなのが星新一ワールドだよな、とあらためて認識した次第。


星新一は「SSにならなかった一行アイデア、一行メモ」を「できそこない博物館」という本にまとめているが、それを読んだ豊田有恒が「ああっもったいない。俺ならこれで長編を一本…ああっ、こんないいアイデアまで!!」と血の涙を流したという話は有名(笑)。


実はわたし、ドラマにもなった「サトラレ」を観ていて、この本にあった
「だれもが超小型の、100%の確率で当たる嘘発見器を持っている社会」。

という一行アイデアを思い出したんだよね。
「おべっかや社交辞令のまったく通じない社会。みんな、必死で精神修養するしかないか」という星の感想もなんとなく印象に残っている。

もちろんサトラレ作者の佐藤マコトがこれを読んでいるとは思えないし、みなが持っている超小型嘘発見器、と思考がすべて読み取られる逆テレパス、の間には大きな差がある。

星新一から「ベスト3」をあげると?

わたしがこれをしるきっかけとなった藤岡眞日記では、この話題も一日違いでメインテーマに取り上げ、「著作権法でさばくのは難しいが、糾弾されてしかるべき」と結論付けている。

http://www.fujiokashin.com/criticism.html

だが、それとは別に気になったのは「この作品は、夥しい数のショートショートを発表した星新一の、ベスト3に入る大傑作」という一節だ。


いや、よくあるパターンだが、こういうのを読むと「じゃあ俺選定のベスト3はなんだろう?」とついつい思っちゃうじゃないか。

白い服の男」は、一度か二度このブログで紹介済みだから敢えてはずしたい、という余計な保留が無ければ、ふつうに選ぶと入れているな。


ぜったいに外せないのが「ひとつの装置」。
NHKでの映像化は、実験的ではあるがあまりに抽象化が過ぎてすごく残念だった。
あれは正攻法で、短編映画や短編アニメにしてほしいや。


あとは何かなあ。火星での処刑の話か、サンタをゆずり合う話か(ちょっとベタかな?)、「午後の恐竜」か、「俺たちは作中人物なのに、何も起こらなくていいのか?」と皆が焦る話か、お金の起源を考古学者以上に正確に?推理した「とんでもないやつ」か・・・・。

あのね、貴重な休日なのに(といいつつ俺はこれから仕事だが)、こういう余計な時間を食う思考はしてらんないのよ。
どうしてくれる。

なので、悔しいから他人の時間も食いつぶしてやろうと、「あなただったら、星新一ベスト3に何を選ぶ?」と問い掛けて筆をおく(笑)。


【関連エントリ】http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070331#p3
もしくはこのサイトを「星新一」で検索すると、自分認定ではけっこう面白いです。