2022.02.19(土)夕方6時30分
男はつらいよ 寅次郎と殿様<デジタル修復版>
(C)1977 松竹株式会社
Storyストーリー
愛媛県大洲市を旅していた車寅次郎(渥美清)は、川辺で美しい女性・鞠子(真野響子)を見かける。偶然旅館が一緒となり、女の1人旅で寂しそうと世話を焼く。鞠子と別れた後、時代劇口調の老人にお金を拾ってもらい意気投合。実はその老人は大洲藩18代目当主・藤堂宗清(嵐寛寿郎)という殿様だった。その夜殿様から、結婚を反対、家を飛び出した息子が急死、その嫁に会って謝りたいと打ち明けられる。寅次郎は思わず俺が見つけ出すと約束してしまう。そして殿様が上京してきて…広い東京、どう探し出せばいいのか…。そんな中、鞠子が寅次郎を訪ねてくる。何と殿様が探していた人こそ鞠子だった。出会えたことを喜び大洲に帰った殿様から寅次郎に、「鞠子さんを大洲にひきとり、寅さんも一緒に暮らして欲しい」と連絡が入る。喜びを隠せない寅次郎。Commentary解説
(略)…盛りだくさんの「男はつらいよ」シリーズ第19作。主人公の車寅次郎を「キネマの天地」「八つ墓村」の渥美清、妹さくらを「幸福の黄色いハンカチ」の倍賞千恵子、その他レギュラー陣は下條正巳、三崎千恵子、前田吟。ゲストは嵐寛寿郎に加え、殿様の執事役に三木のり平。マドンナの旅先で一目ぼれした女性・鞠子に真野響子……
毎週やってる「土曜は寅さん」を紹介するもしないもないもんだけど、たまたま目に入ったので。映画スターの渥美清に、それ以前のまさに「往年の大スター」であったアラカンこと嵐寛寿郎が絡むのだから、特にシリーズの中でもスペシャルと言える一本。
そういうことで、お知らせまで。
アラカンが、ただの映画スターより一段の大物であることは、この本で見て取れる。
昭和の銀幕を駆け抜けた鞍馬天狗。生涯、映画を愛し、女に惚れ、一銭の財産も残さずに逝った往年のヒーロー・アラカン=嵐寛寿郎が語った日本映画の裏舞台。いかがわしくも、魅力と活気に満ちていた映画界のようすが、竹中労の名調子に乗って甦える。山中貞雄、伊藤大輔、マキノ雅広らの若き日々がいきいきと描かれる、もう一つの日本映画史。