本題より、こっちのほうが断然興味深い。
北岡 (略)……高田延彦さんがPRIDEでヒクソン・グレイシーと戦った理由のひとつはお金のためだったりするんだけども、他に何か使命や運命、大きなうねりがあったうえでのことだと思うし。 高田さんをそれをやりえる役者だったと思います。 あと前田日明氏。あんまり好きじゃないんですけど。
――ハハハハハハ。
北岡 好きじゃないけど、格闘技の造詣は深いと思うし、格闘技は好きだと思う。 格闘技の発想や見識は間違いないと思います。それがエネルギーを生み出したし、 前田日明氏のことがあまり好きじゃなくても、その力は認めないといけないとは思うんですね。
――大人ですね!(笑)。
北岡 それは佐山聡氏のズルさや賢さもそう。いま名前を挙げた人たちにはそういった力はあるじゃないですか。
―― 評価はさておき存在を認めるしかないってことですよね。
北岡 評価の差や順番は人それぞれだし。だけど、全員の力は認めなきゃいけないじゃないですか。 その人たちが何者かであったということは、歴史が証明してると思うんですよ。「あの人のあそこがイヤ」というのは単なる好き嫌いですからね。そんなこと言ったらボクは前田日明氏のことは全然好きじゃないんですけど(笑)。
後半部分にも、こういう記述がある。
北岡 昨日たまたま前田日明氏のYouTube を見たら、前田氏も同じようなこと言ってて。
――前田さんは競技としては真剣勝負はやったことないですけど、プロレスにおける終わりなき勝負は新日本の前座の頃からやっていたので、そこが前田さんのプライドになってるんですね。
北岡 ケンカに等しいリスクある戦いを人前でやってきたということですよね。人前である種、戦ってきた。そこはわかってます。だから前田日明氏のことが嫌いでも全否定しないです(笑)。
このへんは、本人も少し語っていて、プロレスは真剣勝負、競技ではないけれども「主導権を奪い合うゲーム」であると。そして昭和の新日はこの「主導権の奪い合い」に関しては相当寛容であり、やったもん勝ちだったと。そしておそらく前田は、「おれはこのプロレス内の主導権の奪い合いで、アマレス上がりや超巨体のファイターを相手に、ゴッチさん譲りの技術を駆使してかなり勝ってきた」という自負があるのだろう。それが、実際のMMA経験の有無とは別に、自信を持たせているんじゃないかな。
実際に、プロレス内の主導権を奪うゲームで前田日明は連戦連勝だったか??
に関しては、「新日本プロレスワールド」のサブスク映像をチェックしてるようなマニアに任せたい。
それを含めて、有名な試合としては
vsアンドレ・ザ・ジャイアント
vs藤波辰爾
vs藤原喜明
vs長州力(タッグの例の不穏試合)
vsディック・マードック
vs上田馬之助
※なんと、こんな意外な分析があります
m-dojo.hatenadiary.com
vs佐山聡(不穏試合)
vs船木誠勝
vs田村潔司(顔面骨折のやつ)
などがあるよね。
で、いま 『前田日明と「リングス」の曳航』という連載がサイゾーのサイトで
www.cyzo.com
前田日明の「公式史観」とでもいうべきもので、それ既に発表してるよね、という部分もあるが、聞き手次第で変わってきたり新情報があったりする場面もある。