ちょっと残念ながら、時代を感じさせるニュース。
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さてそんな折だが、少年サンデーの「十勝ひとりぼっち農園」最新回に、その島本和彦先生が登場。
この作品、もちろん面白いのだが、横山裕二という才人が、いかに「自転車で全国の書店を回る」という体当たり系企画で登場した人とはいえ、ふつうに「サンデーのいろんな作品や作家を紹介する」ほうにエネルギーをそそいでほしかった。
そのためには、東京に拠点を置いてもらったほうがいいのに、とも思う
同じ系統というか元祖の「もう、しませんから。」も体当たりルポから「講談社系の注目漫画・漫画家を紹介する」ルポとなり、それが非常に効果を生んでいるもの。これのおかでで、それまでスルーしていた同じ雑誌の作品を読んだりとかあるんだよ、ほんとに!!
(個人的にはスキップとローファーなど)
本当に、そういう相乗効果があるので、「漫画・漫画家紹介ルポ漫画」の選定は重要であり、横山氏は十分にその任に堪える人だった。いくらおもしろくても、地方に派遣してそこで体験記をやらせるのは、ちょっと才能を濫費してはいまいか・・・・・・・
というのが作品への感想だが、まあまがりなりにも北海道に拠点を置いているからには、この破壊神が時々襲来するというわけ、島本和彦(笑)。
ツール・ド・本屋さんの時代からそもそも登場してたしね
水曜日はサンデー!今回は「経験値がないと振り回されそうな武器をレベル1で見つけちゃったらどうしよう」というお話!
— 横山裕二@十勝 (@gessanyokoyama) 2020年9月30日
島本和彦先生登場!お会いする度に名言をもらってる気がする!!!!島本先生には今回の収穫祭編のラストでもう一度登場していただく予定ですゲフー_:(´ཀ`」 ∠):
第6巻発売中。 pic.twitter.com/4FuX8Es4Z2
そして今回、非常に印象的な場面が描写された。後世に島本和彦をモデルにした歴史小説やドラマができたら、このシーンは間違いなく再現されるだろう(笑)
偶然入った場所で、まったく偶然に自分の創作物の話題で盛り上がる声を聴くとは、なんともクリエイター冥利に尽きる話ではあろう。
だが、そのあとの行動は、なかなか真似は出来まい。
とくに日本のクリエイターはそういうときトゥーシャイなのだ。
もう三十年近く前になるけど、阪急石橋駅前の書店で友達と『お父さんは心配性』の新刊を探してたら、その会話を聞いた女性客が驚いた顔でワタシを凝視してた。著者の岡田あーみん先生だったらしく、あとで6巻でネタになってた。あの高校生はワタシです。
— 椎名高志 (@Takashi_Shiina) 2011年9月21日
RT この高校生は椎名高志先生だったんですか!?というか、椎名先生もお父さんは心配性読んでたんですね 😆 pic.twitter.com/C3a0sAJNjT
— MYU(マイペースに浮上) (@myu723_t) 2017年6月22日
河合克敏も、高校の柔道大会を取材していたら、運営を手伝っていた高校生の女子たちが背後で「なんか帯ギュでこーいうの(展開)があったよね」と言われて「すっげえうれしかったけど、恥ずかしかったからだまっていた。ごめんね」と単行本おまけ漫画で描いていた。
※のちにこのテーマが「1日外出録ハンチョウ」で、ファン側の視点から描かれた。
炎燃…じゃないや島本氏のこの行動力は、やはり漫画家にはなかなか稀有のものだし、そもそも島本和彦氏が「人前に出て、ひとを笑わせたい!!」という芸人気質も若いころから十二分にある人なので、まあ天賦というしかない。
だが、言われた人の立場にたてば、一生の思い出になるであろうから、やはりここは「島本モデル」を無理にでも若い小学館の漫画家(小学館以外もです)は学んでもらえれば幸いだ。
今週の「十勝ひとりぼっち農園」で島本和彦先生が言ってた台詞に深い感銘。
— 茂木孔志 (@mogy_kozy) 2020年9月30日
「面白くなりそうな道があれば、そっちを選ぶのがry」これよ、これ!!
喫茶店で自分の漫画の話がたまたまされていたときに話しかけにいく島本和彦先生すげえな。嬉しいけど驚きが勝りそう。今週のサンデー十勝ひとりぼっち農園に描いてた
— ユタ@不要不急の外出自粛歴=年齢 (@HHGG_and_towel) 2020年9月30日
今回は私のおかげで新しいチャレンジに勇気を持って決断すると言う素晴らしい内容だったな!!私のアドバイスはいつも有効だ!!私のアドバイスに間違いがないと言う結果を次号でもお知らせしてくれよ!! https://t.co/b5fY30woa0
— 漫画家島本和彦 (@simakazu) 2020年10月3日
そして思う。「こういうふうにふるまえば、面白くなるだろう」を念頭に置き、それにしたがって行動していれば、当然それをネタにするときに、他の漫画家の作品よりも差がつくのだろう…と。
「すべての政治家は歴史法廷の被告である」、と中曽根康弘は言ったが、すべての漫画家も「マンガ家漫画のキャラ」なのだ。
しかし、その存在感では、ここまでやっている島本氏も、藤田和日郎氏におよばないところがすごい(笑)いやまあ、そういう存在にしたのが島本氏なんだが(笑)