INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

自分が「四神」を知るきっかけとなった、謎と幻の漫画を文字で再現します。誰かご存知の人いる?


最近、話題になったまとめ。

「あなたの四神はどこから?」と聞いてみたらレアケースがたくさんあったのでまとめてみました - Togetter https://togetter.com/li/1298230

実はこの話題、何度もネットでは関心を集めている。
2017年のまとめ(やや重複あり)

「あなたが朱雀とか白虎とか四神を覚えたキッカケは何?」という質問に対し世代がバレそうになる人々→「幽白」「古墳」「ナビルナ」 - Togetter https://togetter.com/li/1081258
  
「青龍、朱雀、白虎、玄武を何で知ったか」という質問の答えで年代がバレる - Togetter https://togetter.com/li/1132157

実はこのとき、自分も答えたかったが、実はこれから語るような経緯があり、誰にも伝わらないだろうということで、控えておりました。
しかし今回、ふたたびのチャンスが出たことと、こんどの話題は「マイナーな例を集めた」なので、書こうと思い立ちました。
というか、調べてみたけど天下のインターネッツといえど、これに関する資料はおそらく全く存在しない。これを機会に、どこかの誰かが同じように覚えていたり、調べてみたりするかもしれない。それを期待しつつ

<簡単な、この作品についての情報>
・まとめにある「あなたが四神を知ったきっかけは?」ということでは間違いなく私にとってそういうきっかけの作品です
 
・どこに掲載されたか?それは分からない。というのは行きつけの床屋にあったんです。
 
・おそらく分厚さから言って「月刊少年ジャンプ」(多分最有力)か「月刊少年マガジン」だと思います。
 
・その床屋は何年でも雑誌をおきっぱなしにするところで、たぶん何回も何回も読んだんだと思う。だから台詞まわしやストーリー展開は、かなり具体的で正確な記憶だと思います。
 
・作者ははっきり言える。チャンピオンで「レース鳩0777」を、コロコロコミックで「これから動物園」を連載していた人…調べると、飯森広一という方だ!(故人)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%AF%E6%A3%AE%E5%BA%83%E4%B8%80

・掲載年は恐らく70年代末から80年代初頭にかけて。
 
・自分にとっては、今思い起こせば諸星大二郎「マッドメン」(これもその床屋で読んだ)と並んで「民俗学や神話学への興味、というかそういう概念があるという把握」をするきっかけとなった作品かもしれない


では、「四神」を正面からテーマにしたこの、今はなぞの、幻のマンガをネット上で「文字再現」したいと思います。なにか情報があるならお寄せ下さい。

飯森広一まぼろしのマンガを文字で再現】


舞台は、始皇帝が天下を統一してまもない秦。あの有名な「徐福」が呼ばれる。
※子供心には、固有名詞の意味はわからず、「王様と部下」としか認識していなかった。あとから「ああ!あの二人は…」と合点がいったのだった。



秦の始皇帝「徐福よ…。そのほうは四神を知っておるか?」
徐福
「ははっ。申し上げます。東西南北それぞれを守る守護神だと聞いております。同時に地形の象徴でもあり、優れた都はそれにそうする地形があるとのこと。
すなわち
東は青龍、川がある
西は白虎、大きな道がある
北は玄武、山岳がある
南は朱雀、窪地がある
そういったものの象徴であるとか」


始皇帝「ふむ、さすが詳しいの。そこでじゃ、わしは四神の実物を手に入れたいのじゃ」
徐福「??? 恐れながら陛下、四神は想像上の動物かと…」
始皇帝「それはわしも分かっておるわ、じゃがのう、モデルがあるじゃろモデルが。そのモデルの動物を飼いたいのじゃ。では頼んだぞ」
徐福「ファァッ?」


徐福の部下「四神のモデル? それならトカゲとかカメとか鳥とかを持っていけば」
徐福「そんなもん持っていったら即座に首を刎ねられるわ。実物は無理にしても、珍しいものを持っていくしかないのう…西へ旅に出よう」

そしてインドに到達する徐福。インドの王様に始皇帝のむちゃぶりを相談すると
「ほほほ、そんなことでしたが…その四神なるもの、全てインドにはございますぞ」

そして自分の動物園コレクションを見せる
・朱雀は品種改良した、超巨大な孔雀
・白虎はアルビノのトラ
・玄武は巨大なリクガメだったかウミガメと、ニシキヘビを絡み合わせればいいんじゃね?と提案される

「素晴らしい!これはまさしく四神です。で最後の青龍は…」
「龍か…これはちと難しいが…インドの龍はこれを手本にしたと言われておる」
そこで巨大なワニを見せてくれるインドの王様
インドの王様「これでいかがですか?」
徐福「うむ確かに、ありがたく…い、いや、やはりこれではだめだ。我が中国の龍は、悠々と空を飛び舞う生き物。ワニは完全に地を這うような形…これでは皇帝陛下はお怒りになるだろう」


ということで、三つの神を手に入れつつ、徐福はさらに西へ東へと旅を続ける…


ここで、ナレーションによる豆知識が入る

「龍という想像上の動物は世界中に存在しているが、シルクロードを東西に進んでいくとき、形状がかわってくる。多神教の東洋では崇められ天をゆうゆうと飛んでいくが、キリスト教など一神教の地域では悪魔の使いとなり地を這うような形になっていった」

そして徐福はシルクロードを進んでいき、まさに東と西の中間のような竜が描かれている遺跡や、これもまた龍の象徴である「竜巻」などを見る。見ているうちに「そもそも皇帝の言うことが理不尽なんじゃね?」とブラック企業への怒りが沸き起こる徐福は、旅を切り上げて中国に帰還する。



始皇帝「おお、徐福か。確かに三神は受け取ったぞ、お手柄じゃ…最後の竜はどこに?」
徐福「そもそも龍は、多くの動物の特徴を組み合わせたもの。それを持ってくるというのは不可能でございました」

みるみる不機嫌になる始皇帝。しかし徐福は
「されど!私は竜をついに見つけました!!実は龍は…皇帝陛下ご自身にございます!龍とはまさに支配者であり神!皇帝陛下こそ龍なのです」

始皇帝「ふむ…世辞をもって実物の代わりとするか。まあそれもよかろう」
おべっかと分かりつつも悪い気持ちはしない始皇帝

その機を見計らって……からの〜

徐福「そこでお詫び方々、このような情報をつかんできました。ここより東の国に不老不死の妙薬があるとか」

始皇帝「な、なんと!」

徐福「もしお許しをいただければ、その薬を探す旅に出たいと思います。…もっとも、船の規模も費用も、膨大なものになるでしょうが」

始皇帝「よし許す許す!! もしその薬を持ち帰れば、終生わしはお前を崇め奉るぞ」



場面変わって、巨大な船に乗って海に出る徐福。


徐福「わはは、やったやった!!…馬鹿め、不老不死の薬なんかあるものか。うまくやって、俺はあの国から逃げ出すことができたんだ!」

徐福の部下「徐福様、これからどこへ行きますか」
徐福「そうだな…東にある倭の国にでも行ってみるか」



ナレーション「その後、日本の国に徐福はたどり着いたのかもしれない。辿り着かなかったかもしれない。そしてこの数年後、始皇帝崩御し、まもなく秦は滅んだ」


以上が、自分が「四神」をしるきっかけとなった、思い出の中の漫画作品です。…この広い世界には「俺も読んだことある!」「覚えてる!」という人がいるんじゃないか、とは思うのだが