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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「映画大好きポンポさん」単行本化からさらにアニメ化へ?「漫画は編集部に持ち込むより、ネットで公開を」論には追い風だ…

創作の狂気と感動を描いた話題騒然のWeb漫画がいよいよ書籍化!!

ポンポさんは敏腕映画プロデューサー。映画の都ニャリウッドで日夜映画製作に明け暮れていた。ある日アシスタントの“映画の虫”ジーンはポンポさんから突然「この脚本は君に撮ってもらうから」と監督に指名され!?

著者について
●杉谷 庄吾【人間プラモ】:漫画家。株式会社プロダクション・グッドブック所属。


単行本を機会に、公開された当時のはてブを再読するのも一興か。当時も大反響でした、当然ながら。
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=62252019



「木根さんの1人でキネマ」とは、帯の執筆という形で早速かかわることになった(笑)。

こちら、10月に4巻が出る。

ぼくも食いつく。

上記「二次創作」とは、これである(笑)

「ポンポさんvs木根さんvs仲村さん(トクサツガガガ) 三大怪女銀幕最大の決戦」 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20170430/p2

「ポンポさん」は、偶然・例外の成功例か「漫画の成功ルートに <編集部・賞に持ち込む・応募する/ネットに公開> の2ルートがある」の典型か?

ま、今回の本題はそこではないので、ひとまず置く。
あらためて言いまするに、「映画大好きポンポさん」はpiXiVという画像紹介サイトで公開されましたねん、最初は。
そんで大反響があった。
なんでもこの人は「漫画家。株式会社プロダクション・グッドブック所属。」らしいので、ひょっとしたら編集とかなんとかといろんなかかわりがあるかもしれないけど…そこは留保しつつも、やっぱりPixvで発表したところから見れば通常の商業出版社での、編集者との打ち合わせや〇〇賞応募といった経緯を経ずに、そのまんま公の目に触れるところに、作品を発表したと考えていいよネ?

そしてはてなブックマークも含め、SNSで大反響を呼んだのは…まだ半年経ってないや。

ネット漫画「映画大好きポンポさん」が評判 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20170411/p4

ちなみに、自分の当時の感想が以下の通りだったから、自分の問題意識にもブレがない(笑)
「いい作品でした。しかしこれが雑誌に載らずに無料公開されて多くの人が読めるのが、2017年の風景か…作品がいい出来すぎて、漫画雑誌の行方が気になってしまった(笑)」





今現在、「なろう」についてはこんな状況なんだってさ。

なろう小説原作コミックは売れる! - Togetterまとめ https://togetter.com/li/1138083


上で紹介している、田中圭一氏の論を再読しよう。

名前が知られているギャグマンガ家さんはツイッターに新作をアップするのが単行本への近道!?〜田中圭一先生の提案 - Togetterまとめ https://togetter.com/li/938187

はぁとふる売国奴(田中圭一)日東ほ03a @keiichisennsei 2016-02-14 11:28:06
最近マジに思うのだけど、僕クラスの業界ではギリギリ名前が知られている程度のギャグマンガ家さんは雑誌連載を目指してネームをシコシコ描くくらいなら、毎日1本新作をTwitterにアップした方が単行本への近道じゃないのかな?過去に単行本を出すなどしてそこそこの知名度があって毎日新作を上げていけばフォロワーを短期間で数万人(知名度によって多少変わるだろうけど)獲得するのは難しくない。毎日毎日更新することが大切だけれど、4コママンガなら週刊誌で7本単位で描いて載せるでしょ?それと同じ程度の労力だ。
例えば5万人獲得すれば、5万部の雑誌に連載して立ち読みされているのと同じ効果がある。今、大手でも5万部を切っている月刊誌なんていくつもあるわけで、そこでの連載をゲットすべく何年もネームのやりとりしているくらいなら、TwitterなどのSNSで読者を獲得することは雑誌連載の獲得に比べたらすごくハードルが低い…(後略)


自分の、この話題への問題意識もかなり年季が入っていて、特に「バクマン。」については雑誌連載当初から取り上げている。

集合知」で漫画を描けば面白い? バクマン。の新キャラはネット時代からの挑戦者 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110205/p3

余談ながら、この記事が、自分が最初に「はてなブックマークというのがあるらしい。外からの反響が可視化されるらしい」とぼやっと認識した初の記事だった気がする。40ぐらいブクマがついてたんだね。
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/gryphon/20110205/p3

ここから先、実は「バクマン。」の話の進行に合わせて何度も記事にしていた。

バクマン。新展開話続き。ライバルの”集合知”はやはり悪役?だがやっぱり強い!どう敗れるのか。http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110207/p2
 
今週の「バクマン。」が相変わらず格段のおもしろさ(予測不能さ) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110222/p4
 
今週の大場・小畑コンビ「バクマン。」 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110228/p5
 
遅ればせながらバクマン。の「七峰君リベンジ篇」について思ったこと。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20111108/p4

再度、総括するけど

この「バクマン。」における、ネットを駆使して公開から連載までこぎつけつつも、『敗れていく』七峰くんの話って、おもしろいが「ジャンプ連載の漫画家漫画という都合上、やっぱり編集者ってすごい!漫画家志望者は雑誌編集部に作品を持ち込み、作者と編集者が二人三脚で作っていくのが王道なんだ!」という結論が先にありきで、そこから逆算して七峰くんの性格の悪さやプランの破綻はやや不自然な感じで盛り込まれてたよね?

とは思うのです。
同じことは、松田洋子氏の「重版出来!」における、ネット漫画サイトや、「編集者との二人三脚」の描写にも言えることではあると思うのです。
ここで、その話については書いていますね

「WEB漫画サイト」の隆盛?と今後を考える(1)。 http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160506/p2

WEBコミックサイトは無責任で粘りがなく、儲けが無かったらすぐ閉鎖するし、編集者はアドバイスもよこさないし、権利関係がエグい。
漫画家は、大手出版社の有能な編集者と知恵と汗を出し合い、二人三脚で優れた作品を創っていくべきなのである…と。

このエピソードを、WEBメディアに携わっている人が読んだ、という感想がネットにある。

http://comicmon.hateblo.jp/entry/2015/10/20/155057
ささ、そしてアシスタント栗山の話です。中田の才能を見て焦ったのか、ネームのダメ出しに疲れたのか、WEB漫画に手を出します。そしてそのWEB漫画は権利だけ取っておいてサイト閉鎖してしまう。

これはなんとも言えない話だなあ〜〜うわあ〜〜〜と思いましたw なぜなら僕が、WEBメディアの人間だからです!!きまずいです!!


まず読んで思ったのは…(後略)

その感想の詳細は、リンク先でどぞ



これはこれでしょうがないというか必然であって、そりゃキリスト教の司教はキリスト教の立場から見解を述べますよ。その範囲で両作とも極めて良作(しゃれ)、それ自身には文句のつけようもない。

ただ、「バクマン。」「重版出来!」に及ぶかどうかといえばハードルが高すぎるけど

「編集部持ち込みという形でマンガ家を目指していた若者が、わるーい出版社(紙雑誌)とその編集者に翻弄されてほとほと窮地に陥るが、良心的なWEBメディアへの掲載(あるいは作品の自主発表)で救われ、見事にその作品は人気を呼んでハッピーエンド」

という筋書きでのフィクションも、おそらくはかなり無理なく作れるとは思いますよ。WEBに良作を引っ張り出すためのプロパガンダとして、誰か描いて売り込んでみてはどうか。
あの話題作が、傑作が、企画段階では〇〇社でボツだった…という例が枚挙にいとまがないんだから(笑)

あの「いちえふ」が持ち込まれたのにボツ判断の編集者がいた? どうしてその判断…鈍いのか、逆にポリシーか - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150306/p3


とはいえ、「どこの編集部に持ち込んでも反応が良くなかった。そこで敢えてWEBで無料公開したところ!…やっぱり反響が無かった」というのが、たぶん大多数であることもまた事実だし、「ポンポさん」も、その出来栄えから見れば、そもそもなぜか最初から無料公開ルートを選んだだけで、クラシックな「編集部持ち込みルート」を選んでも「うむ、君は凄い才能だ!この原稿はお預かりしますね」と大抜擢を受けた可能性も相当に高い。


とはいえ、無数のIFはあれど、ネット無料公開漫画が半年たたずして、単行本化とアニメ企画進行中、なまでに至ったことは事実だ。
一方で、「てやんでい、それがどうしたんでえ。編集者はそんな例外があろうとなかろうと、作者を助けて一から作品づくりに関わっていくんでえ!」という職人気質の編集者がいまだに熱い想いをもって仕事をしているのも事実だろう。


バクマン。」や「重版出来!」のような見方もあるだろうが、ポンポさんの成功も見据えつつ、新しい視点で「編集部での作りこみvsいきなり投稿サイトなどで作品を公開」の対立概念(いやいや相互補完かも?)のいま、を論じたものを読んでみたい気がします。

(了)