まず
を紹介したい。みなもと太郎「挑戦者たち」、もとは今昔物語。
- 作者:みなもと太郎
- 発売日: 2014/06/14
- メディア: コミック
妻ヲ具シテ丹波国ニ行ク男、大江山ニ於テ縛ラルル語 今昔物語集巻二九第二十三
http://japanese.hix05.com/Narrative/Konjaku/konjaku2/konjaku215.tuma.html
ということで、証明完了。最強の武道は弓道です。
この前なぎなたとか言ってなかったか、はまあおいとけ
というか「なぎなた最強伝説」根強いよな! 例の「MASTERグレープ」もその流れに…過去の例も再確認 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20170501/p1
そりゃそうで、ヒョードルもマイティマウスも、弓の一撃にはかなうまい。
ほんと、以前のテーゼ
■『最強論議』に結論⇒「社会的に携行可能な武器の使い手が最強」。〜では、今の日本では? - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150617/p1
で書いておりますが、日本の長弓はちと携行には物理的には不向きではあるが、それをもって出歩いても「まあ凛々しい若者だこと」「日本の伝統を守る、頼もしい若人よ」と思われるだけです。
それをいざ実戦となれば、隣の高校の喧嘩無敗を誇る番長に引き絞って矢を放てばよい。武は侠を制す。
そんな中。
川原泉6年ぶりの新刊コミックス! 彰英高校バレー部の真世と事務長の鷹彦、そして謎の火星人・ルルーニュの不思議な交流を描いた「バーナム効果であるあるがある」、そして弓道部に入部した新入生・凜さんを描く「これから私は武士になる」の2編を収録。
- 作者:川原泉
- 発売日: 2017/07/05
- メディア: コミック
2017年7月刊。
1960年うまれのカーラ君、御年57歳。
会社員の定年にもまだ時間のある中、あまり音沙汰を聞かないのは、すでに印税で悠々自適の生活モードなのか、はたまたこの前、「レナード現象には理由がある」がLGBTへの偏見があると批判されていたので、その関係で干されていたのか、それともご病気か怪我か…と少し気になっていたが、結論からいうと最後のが正解でした
手の骨を折っていたのでした。(といっても、昨年の骨折なので、ちょっと間が空いたなあ、って話はかわらない)
とまれ、6年ぶり最新刊という今回は、表題作&、今回紹介する「これから私は武士になる。」で、しかもこの作品は次の単行本へ続く、となっております。
えー、川原泉と「武道」?最強談議?、似合わねー…とたしかに思わないでもないが、実は!!川原氏は弓道の実践者、まさに一撃必殺の弓兵、前へ!なのだ!
ダ・ヴィンチのインタビューでかたってた。
弓道部は川原さんが中学時代に入っていた部活である。
「わたしは試合のとき緊張しすぎて、紫の幕を射抜きました。それが心の傷になって…(笑)スポーツや武道をリアルに描くのは難しいです。村上もとかさんの『六三四の剣』や村田雄介さんの「アイシールド21」とかすごいと思います」
というか川原氏の代表作はフィギュアスケートに野球と、やたらと熱血スポ根ものではないか。いや熱血かどうかはしらんが
- 作者:川原 泉
- メディア: コミック
そんな川原氏が、漫画家としても「川原泉スタイル」を確立させた中で、これまでのスポーツ漫画の経験も、実際の競技生活の経験も生かして、そのうえでマンガにする。それが今作品だ。
ちなみに重要な点を申し上げると、最近の作品は「彰英高校」という大きな枠組みがあって、そこの生徒や教師や理事長などの関係者につぎつぎと焦点を当てていく−という、一種の世界観統一オムニバスというか、そういう話だ。
それぞれは別々の話だが、同じ高校の物語。ありそうでなかったかも。
まあとにかく、
これぐらいの地位とスタイルを気づいた以上、展開に「川原スタイル」「川原節」となり、どこかで聞いたお馴染みの…となるのもいたしかたない。
がさつさと知的な観察眼と、動じない神経を持ち合わせた主人公女子が、ちょっと冷たく頑固な感じで、だけど悪人というわけではない男子と、軋轢ありながらもわかりあっていく…というような話になりそうではある。
ただ、格闘技脳、武道脳の自分は、弓道のあれやこれやのディテールを知るための、面白啓蒙漫画としてこれを評価した。
実は自分も弓道を、ある縁で「見る」ことがあり、立ったり座ったり、矢をつがえたりにすべて動きのルールがあることは知っていた。
たぶん、ああすることで、命中率が上がったり、楽に弦がひけるといった実際の効用がそれぞれの動きにあるんだろう。
その一方で、「矢は的に当てればいいのよ!そうじゃないとキミねぇ、ダンス弓道だよ!!」
みたいな、形式に流れた部分もたしかにあるんだろう。
弓道はあくまでも弓道という様式・スポーツで、実戦性だとか殺傷力とかは余計な話だというなかれ。
カーラ師匠も興味津々でそういう話に焦点を当ててるし(笑)
しかし、長弓ってことは百年戦争の英国軍と同じ装備だ(?)長弓は威力あるだろうが、モンゴル軍が使ってたという短く小さい弓矢はどうなのかね。あっちは動物の腱とか使った弓なのかな。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1291075622
元寇時の弓について
元寇時にモンゴル軍が使用していた騎馬戦用の短弓と鎌倉幕府軍が使用していた長弓の性能についての質問です。
歴史解説本で、「モンゴル軍の短弓の方が飛距離が長く威力があった」と記載されている本と「日本側の長弓は飛距離が長く地上戦においては有利であった」と記載されている本がありました。弓の形状が違うので単純な比較は無理かもしれませんが実際はどうだったのでしょうか。
ベストアンサーに選ばれた回答
basyou0919さん 2012/7/2310:20:04
ハンガリー弓と韓国弓(どちらも短弓)と和弓の飛距離を調べた人が居ます
結果は和弓が・・・・・・・・・・・(後略)
ただ、弓道のディティールをしってればこそ「実戦弓道はあり得るか」とか「路上で弓道使い、なぎなた使いと戦わば」という妄想もはかどる(笑)。
それはなくとも、市井の民の薀蓄、雑学としてでも、弓道にはどんな道具や服装が必要で、どんな所作があるかを知ることができる、啓蒙おもしろ雑学漫画としても悪くない。
ふつーの漫画家が、それをやると「説明をナレーションでやるな!、物語で語れ!」と言われるが、川原スタイル、川原節ならそれが許容されるのもまた事実だし(笑)
作品の中で、主人公が解説本を読んでいるという設定で薀蓄を語るのもギリギリだが、それが川原スタ(以下略)
ただ、ここの「考古学的に弓の起源を探ろうとしても、残っているのは矢じりだけなので、槍の穂先か弓矢か区別がつかない」という話は、何か歴史ロマンとして粛然とするものがあった。
んで、この巻では最後に「なぞの老人」が登場し、主人公をレベルアップにみちびくところで終わる。おー、ヒキが入った!それも武道漫画、格闘技漫画の王道「なぞの老師」だ!!
ただ…わしは未確認なのだけど、ダ・ヴィンチには本人の団として
「これから私は武士になる」をお休みしたままなので、まずそれをきちんと完結できるよう
中断してんのかよ!!
そんな中、別の「弓道マンガ」があった。どうも最近、1巻が出たっぽい「青武高校あおぞら弓道部」…と同時に弓道漫画、ほかにも多数
弓道部なら読んでおきたい!気持ち感じるおすすめ弓道漫画14選! https://kaumo.jp/topic/48145
十四作あればすげーよ!! 総合格闘技の漫画だって、これと同じぐらいか劣るか……
そしてすべての作品が、名前もきいたことないものばかり。少女漫画方面で、人気だったんだ…というか弓道自体が、競技人口ひょっとして女子のが多いかな…部活が中心なので、多分データある。
ああ、これとかいろいろ見たが、絶対数では男性がやや多いが、部活全体に占める割合は女子。 高校部活の競技人口では男子10位、女子7位(!)
http://www.ritsumeikan-kyudo.com/blank-4
すげーすげー
だったらなぜ、校内暴力が吹き荒れる中、「吉祥寺を仕切る山口の弓はヤバいぜ、7人張りだ」とか、そういう燃える展開は無かったのだろうか。そりゃないわ。
・・・・・・・・・えーーと本題
そんなわけで、弓道漫画はこんなに既にあるなんて、今の今までわからなかった(川原泉が、ものすごい新ジャンルに挑戦したかと思ってた)のだが、この前書店でけっこういいポジションに置かれて、大プッシュされてた弓道漫画があり。
舞台はスポーツの強豪・青武高校。
アメリカで弓道を覚え帰国した天草和馬は、道場も弓道部もないこの高校で、密かに弓道を続けている。
授業中は頭の中で空想し、休憩中は校舎の隅で型を繰り返す。
独りで自らの弓を追窮する彼を、ある教師との出会いが変えていく――。最終回のその後のヒーローを描いた『鋼鉄奇士シュヴァリオン』から2年。
気鋭・嵐田佐和子の新作は熱き弓道物語!
最終回のその後のヒーローを描いた『鋼鉄奇士シュヴァリオン』
ってのも、なんかわからんがムムッとアンテナにひっかかるな。
本日の #オススメ漫画
— はちみつ (@p26hachimitsu) 2017年7月29日
嵐田佐和子先生「青武高校あおぞら弓道部」
競技自体が地味な為、ほのぼの四コマや異世界、恋愛モノと絡められる事が多い弓道漫画に本格派がついに出た!
僕は弓道部だったのでとても嬉しい作品です。
流石ハルタ!
弓道を知らなくてもしっかり説明されているので大丈夫! pic.twitter.com/PxXnuG2sit
【青武高校あおぞら弓道部 1巻 (ハルタコミックス)/嵐田 佐和子】随分まっとうなスポーツ漫画。ヒロインが天然でありながら、天才っぽさも併せ持ってそこは珍しい。指導者、ヒロイン、ライバルの揃う1… → https://t.co/WyEa7sn5DX #bookmeter
— Ebi (@660_dot) 2017年7月29日
出たばっかりの弓道漫画、「青武高校あおぞら弓道部」読んでみた。
— Yuki Ueda (@xhgd_bxnl) 2017年7月23日
たぶん今までで一番弓道の事を細かくしっかり描かれていると思う。
合串とか礼射系とかの専門用語もちゃんと出てくるし、最後のおまけ漫画の射法八節の解説も簡潔にまとめられてる。
弓道やってた人にはお薦め pic.twitter.com/KfC6VW0IHC
ふーん、反響を見ると、とにかく「本格的だ」「リアルだ」という声があるね。
とすると、自分がこう待望している『ホーリーランド』的扱い…弓道の実戦性を路上で描く、とはならなそうだ、残念(笑)
しかし、少女漫画な以上、これまで「恋愛」と絡めて、はわかるけど「異世界」が何で絡んでくるんだ(笑)……でもまあ、「剣と魔法」の世界なら、偶然人間世界で弓道部なので弓が扱える、って設定はたしかに使い勝手がいいな。
てか、「自殺島」も、いきなり島流しのもやしっこが弓を作ったり打てたりするのはさすがに無理があるってんで、主人公は才能の有無はともかく弓道部で、しかも熱心な憧れの先輩に影響される形で、(上の川原漫画のように)弓の構造や歴史にまで興味を持っていた、って設定だっけ。
「あおぞら弓道部」だけどプッシュの書店には試し読みもあった。
授業でぐうぐう寝てるように見えるやる気ない学生だが、なぜか妙に隙がなかったり、姿勢がよかったりする。
彼は実は弓道部員で、実はぼーっとしているように見えて、イメージトレーニングとして何千回もの回数、脳内で矢を放つイメージを描いていた…あたりが最初のハッタリでした。