【記録する者たち】
http://omasuki.blog122.fc2.com/blog-entry-1697.html
FightPassを、各選手のキャリアすべての試合を見ることが出来る場所にしたいんだ。もちろん、一夜にしてできることではない。コンテンツはあちこちに散らばっている…(略、アメフトのスター選手の学生時代からの映像が一箇所で見られたらすごいだろ、の話から)…われわれはそういうことをしたいんだよ。
ライブラリはあちこちにたくさんあることがわかったので、まずジョー・シウバと相談し、どのライブラリーに値打ちがあるか、加入者がどのライブラリーで喜んでくれるかを話し合った。で、ジョー・シウバが優先順位リストを作ってくれたんだ。…
(略)
買いに行ったものもある。正統なオーナーを捜し回ったものもある。交渉がトリッキーなケースもある、いずれにせよ、プロモーションが本物の格闘技ファンにコンテンツを見てほしいと思うなら、FightPassは素晴らしい場所だと思っている。ライブラリーの買収は難しい作業ではない。ただ、時間がかかる
原文はこちら。
http://www.ufc.com/news/UFC-FIGHT-PASS-Adds-Eight-Fight-Libraries-for-2015
現在ファイトパスで見られるUFCの他団体は
インヴィクタと
Cage Rage (UK)
Extreme Challenge MMA (US)
XFO (US)
UCMMA (UK)
Hook N Shoot (US)
TKO (Canada)
King of the Cage (US)
Pancrase (Japan)
だという。
今回のUFCの「ファイトパス秘話」を読んで、自分は感動を禁じ得なかった。ファイトパスライブラリーそのものより、その「志」に感動したのだ。MMA世界の勝者がUFC、ZUFFAであったことは良かったといえるかもしれない。勝つべくして勝った、は後知恵かもしれないが、勝者がよき勝者としてふるまってくれた。
あ、格闘技ファン以外で「ファイトパスってそもそも何?」な人は、以下のリンクを
格闘技はスカパー、ケーブルからネット中継に移るか…現状を断片的にまとめる。-http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140207/p1
「スマートTV」の”チャンネル”に、主要配信サイトが組み込まれる日…UFCファイトパスも-http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140207/p2
「UFCファイトパス」ついに日本でも視聴可能。まず「まちの声」を - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140306/p1
UFC、WWE、ノイタミナ、バンダイ…「ネットの見放題サービス」は、要は「自前の放送局」が低コストでスタートできる時代、ということ。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140328/p2
オンライン上のコンテンツ商売をめぐるあれこれ、まとめて。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140328/p3
川尻達也、アブダビ決戦直前! 日本語解説見ながら「UFCファイトパス」入会するか - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140409/p1
祝・UFCファイトパス大成功!!時代はCS、ケーブルTVの没落期へ…そして中小団体は? - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140612/p1
ある意味SF的な発想「JMMAファイトパス」を架空企画書的に書いてみる - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140623/p1
今後、映像コンテンツは「月XXX円でネットで見放題」が主流になるのだろうか? - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140803/p1
すべての「知」「情報」を一箇所に集める……すべての賢者、知者、覇者、権力者が夢見て、その膨大さゆえにかなわなかった。(その膨大さ自体は、美しく豊かなものだが)
しかしいわゆる「総合格闘技」は基本的に1993年をもって始まりとする。その前史を含めても、今なら相当の財力、組織力を持ってすれば不可能ではない!!!
そう気付き、実行しはじめた彼らには敬意しかない。
タイトルでなぞらえた、アレキサンドリア大図書館は伝説か史実かは分からないが、こういう言い伝えがある。
http://bulib.bukkyo-u.ac.jp/docs/libkoho/?p=107
ナイル川河口の都市アレクサンドリアはヘレニズム文明の中心都市となり、その文明の中心となったのがアレクサンドリア図書館でした。プトレマイオス2世の時代に完成したとされますが、遺跡は残っていません。古代では最大、最高の図書館として建設され、世界中の資料を収集することを目標にしていたそうです。どのようにして?
アレクサンドリアに寄港する船の積み荷や蔵書はすべて強制的に買い取られた、あるいは没収されたのです。没収とまではいかないにしろ、停泊期間中に借りて資料を書写し、原本は返さず、写しの方を返す、とか・・・
とにかくかなり強引な方法ではあったのですが、このようにして70万巻の蔵書をほこる古代世界最大の図書館はできあがったのです。
ここからはやや生臭い話
・ジョー・シルバが他団体ライブラリーの買収リストを作ったのなら、修斗を筆頭に挙げないわけがない(笑)。「UFCは修斗の買収に動いたが、権利関係が複雑すぎてどう管理を抑えればいいか分からなかったので手をつけることが出来なかった」という…いつごろだったかな?数年前の噂はやはり信憑性がある。
・そして数日前に書いた「パンクラスは権利が綺麗に管理され、一元化されていたからファイトパスに”加わることができた”」という話もたぶん事実だろう。戦国時代もそうだが、自分の配下をきちんとまとめて、整然と恭順するというのも、そうそうラクじゃないのだ。それもひとつの強みなのだ。
・日本だとDEEPは交渉中(したけどダメ?)、修斗はたぶんそんな感じ。リングスは前田日明が権利を持っている(少し前のBOX発売で判明)として「HERO'S」と「ケージフォース」の映像…はどうなのだろうか。ひょっとしたら修斗以上に複雑かもしれないし、案外簡単かもしれない。
また、これらの団体に債権者がいるとしたら、その債権のカタとしてきちんと映像の権利が債権者に移動し、それをZUFFAに売却する…という、そういう流れがあってほしいものだ。それは一種の、権利の新陳代謝であり、それが滞って「どこのだれに権利がどんな割合であるのか分からず、結局活用されない」というのはまったく文化的な罪である。