本日は二・二六事件の日ですね。
季節ねたとして、前に書いたコンテンツを紹介します。毎年夏に「かわいそうなぞう」とか、毎年クリスマスに「サンタはいます」という社説を掲げるというノリで。
「D坂の226事件−−乱歩を巡る昭和史幻想」
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050227#p1
エントリ内にも書いていますが、原作は浅羽通明氏。メールマガジン「流行神」に発表されたものです。
冒頭は、浅草のミルクホール。
二つのテーブルに、偶然二つの集団が居合わせる。ひとつは小林少年らを中心に、帝都に跳梁する貴金属・美術品泥棒・・・謎の怪人について議論する少年探偵団たち。
そして、もうひとつは・・・
「まず首相岡田啓介!蔵相高橋是清!」
「まだ足らぬ!まだ足らぬ!」
「内大臣斎藤実!鈴木貫太郎侍従長!」
「まだまだ足らぬ!!」
(略)
「いや、まだだ、内閣に巣食う奸賊は倒せても、それではまだ昭和維新に足らぬのだ・・・」
「では、いったい?」(略)
「畏しいことだ、あってはならぬことだ、考えてもならぬことだ。だが、それ以外に何が?」(略)
東京中野区桃園町−−その書斎にて哄笑する隻眼の男
すなわち、北一輝。
「勝利だよ勝利だよ ついに見つけたぞ 盲点を
幾千万の節孔を欺しおおせた大トリックも、完全犯罪ではなかったのだ
ひとつの国家にふたつの仮面を使い分けさせる一大トリック・・・(中略)
・・・おまえこそ天才なり、伊藤博文!!・・・・・・完全犯罪の
唯一のほころびを逆手に取った私の犯罪、いや待て国家を乗っ取る
犯罪が成立したとき、それを罰する国家などどこにある?・・・」
(略)
しかし、その魔王に、邸宅に単身忍び込んだ名探偵・明智小五郎が立ちふさがる。
「明治国家と天皇制のからくりというパズルを、あなたはみごと解き明かしてみせた
(中略)探偵気質 それは同じでも北さん 探偵の分際はそこまでなんです
己の頭脳がつくりあげたユートピアを実現して、世の善男善女まで幸せにしてやろう
なんて、探偵はそんなそらおそろしい自惚れを抱きはしませんよ」
<(後略、リンク先ではもう少し紹介してます)>
例の「列伝」スレより。
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1234164847/l50
299 :愛蔵版名無しさん:2009/02/26(木) 00:32:01
北一輝「フー・アー・ユー(きみは誰)?」北「ああ、陸軍の免官主計だったね
それなら裁判闘争では最低十年かかるから
その経歴を生かした実践的な行動を起こしたほうがいい」北「たとえば、欧米でいうクーデター!
この一突きで重臣どもは地獄にへおちる!」
陛下のご親政(皇族の政治へのコミット)を待望する声、世に満つ。いまこそ復古あるべし!・・・という小説
ことしの226は新コンテンツが加わりました。
ライトノベル「俺がお手紙をもらったので、もう一度親政をしなきゃならなくなった件」
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131126/p2
これが今受けそうだなあ、と思ったのは、この前殿下の誕生日のニュースにはてブで見た反応が、まさに「皇族が政治を導いてほしい!」という草莽、民草の熱き願いを感じるものだったからです。令旨を出してもいいレベル。
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.47news.jp/CN/201402/CN2014022201002334.html
自分の尊王精神はみなさまより足りないと反省しきり。
尊皇家・内田樹氏(@levinassien)のツイートに、こんな反応を、ちょうど2カ月前、昨年12月26日にしていたぐらいで。
内田樹@levinassien
https://twitter.com/levinassien/status/416104084228145153
@hirakawamaru ほんとだね。安倍首相にとって国内最大の政治的ハードルは天皇でしょう。首相の「愛国的ポーズ」に対する嫌悪感を天皇陛下はもう隠していませんから。gryphonjapan @gryphonjapan 12月26日
なら護憲派は「象徴たる天皇は、憲法に基づき選挙で選ばれた首相の政治方針に、好意も嫌悪も表明すべきでない!」と怒るべきなのでは?「偶然陛下が我々の思想と一致するのは嬉しい。だがこれは我々の問題だ」と。@levinassien @doba_anamaki @hirakawamaru