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TKの素晴らしすぎるセコンド技術である。1分間のインターバルで、最初の30秒は「呼吸をしなさい」しか言わない。グレッグ・ジャクソンも、心拍数が一定に下がるまでは、興奮している選手には何を言っても通じないから、まずは呼吸をさせるのだと言っていた。
(略)
そして後半30秒で、はい30秒経過と伝えたあと、アドバイスを2つくらいのポイントにまとめて、端的に伝えていた。
(略)
UFCに出る日本人選手のセコンドって、かいがいしく汗を拭いたりはしているけど、どうしてほとんど何も言ってあげないんだろう、と不思議に思うことはこれまで何度かあった。TKのアドバイスの内容の善し悪しは、専門的すぎて僕にはわからないのだけれど、とにかくその仕事ぶりというか、身のこなしや喋り方やら言葉選びなど、素人目にもすこぶる機能的かつ合理的で、この人がついているといないとでは、大きな差が…
メルマが「格闘秘宝館」より
菊野 そうですねえ。UFCのスタッフの中でも高阪さんと顔見知りの方もけっこういらっしゃって、「ヘーイ!」って感じで挨拶してて。そういうのもあって、すごく心強かったですね。試合中も高阪さんの指示がすごく聞こえて、安心して対処できました。
──放送でもすごくよく聞こえてましたね。
菊野 UFCって面白いんですよね、チーフセコンドはマイク装着で、声を拾うんですよね。
──それにしても、言葉が分かるからかもしれないですが、相手陣営よりもよく聞こえていた気がします。インターバルも含めて、ずっと指示やアドバイスを飛ばしてましたね。
菊野 いつもは宮川博孝さんがセコンドに入ってくれるんですけど、今回はカットマンを含めて2人までということで、高阪さんとカットマンの2人だったんですよね。それで余計にということもあったと思いますね。
セコンドの指示といえば稲垣シュウさんがUFCで、けっこう即興で英語を訳してくれている…あれも良く考えれば、そもそもセコンドがマイクをつけているから拾えるのか。
あれを仮に稲垣さんがいなくても分かるぐらいには、英語ができるようになりたいと思ったりもする。bsfoxのほうは、そういうのないからね。
しかし、まあへんてこな想定だが、モバイルで生中継を聞いてる応援団が相手セコンドがさずける戦略を聞いて「おい相手はAで来るらしいぞ!」とかないのかしらね。ま、「セコンドのアドバイスはオープンだと思ってください。そういう規定なんです」ということに”決定”しちゃえば、それでいいのだろう。野球だってサインを盗むのは”なし”と決めただけであり、サイン盗みありだとすればそれが前提になるだけだ。
視聴者としては…これはセコンドのアドバイスを聞ける、というのはエンターテインメントとして実に面白い。このようにセコンドの技術比較、ランキングもできて「知将」の存在を意識することもできる。いいことづくめだ。
だが、日本で導入しようにも、お金がかかるだろうからな。会場に実況と解説を置くことも(予算の節約で??)減らして、スタジオで後からアテレコするポイズンな時代に、両陣営のセコンドにマイクを装着させて、その声を音声は拾ってくれ、なんて無理な要望に決まってるのでした。というかどの局に要望すりゃいいんだ(笑)
「30秒は呼吸を整えさせて、後半アドバイス」これはスタンダードか?
人間は、脈拍が上がるとしんどくなる。
これ真理。
自分はそのしんどいのを日々避け、おかげさまでしんどくはないが循環器機能や血管が日々衰えてるだろう。
あのチーム黒船が、試行錯誤の末に行き着いたのは「1分間に脈拍をXXXX回まで上げさせる練習」だそうだ。これはヘビー級でもライト級でも、たとえばダッシュで100mをX秒の人も、○秒の人も平等のしんどさ基準になる。
いやー、日々それを避けているけど、本当に脈があがると、まずそのしんどさ、つらさの前には「天皇陛下の命令だろうと、1億円積まれようと、まずは休ませろ!!」状態になるもんな。ラウンドごとに戻ってきた選手はその状態から、ゴングがなるとまた殴りあうわけだがらやっぱり怪物ランドのプリンスだい。
だがそんな怪物にも、やっぱり巧く伝えるために・・・前半30秒休ませる、というのはTKオリジナルなのかしら?けっこうスタンダードなのかしら?
試合中ずっと、セコンドが一貫して「呼吸して!呼吸して!!」とだけ言ってる、という光景は、XXX選手やXXXX選手の試合のときに覚えがあるですが(笑)。
そんなセコンドの技術や哲学、戦略の違いを知れる「セコンドマイク」はやっぱりうらやましい。だけど前述の理由で、ほしがりません。
しかたがないので、セコンド戦略は観客席からのトイカツアドバイスを会場で楽しむ程度で我慢するしかない。(セコンドじゃないだろ)