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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

1.4UFC補遺/川尻、序盤の不調は? 菊野の「神秘」は続くか、清水の階級など

ついつい「あとで書こう」といいつつ書かないもんだけど、備忘録代わりに。

http://mmaplanet.jp/archives/1824142.html
――最初のテイクダウンを防がれ、続いて右ストレートを被弾。直後のテイクダウン狙いの距離が遠かった時……。

「ハハハ。ビックリしたでしょ。ど素人みたいで(苦笑)」

――思わず、これはダメだと口に出てしまったほどでした(笑)。

「もう、負けることしか頭になかったです。1年ぶりの試合で、UFC、海外で。本当にネガティブなことしか頭に浮かんでこなくて」
(略)
――テイクダウンを切られてヒザを被弾したときなど、このまま相手のペースに巻き込まれてギルバート・メレンデス戦が脳裏を掠めました。

UFCには悪魔が棲んでいると思っていたので、これがあの噂の『自分の実力が出せないってやつか……』って戦いながら思っていました。そんな風にそこでも冷静に、練習のように戦っていたんです」

――冷静にネガティブになる……。ただし、あそこからガムシャラに組み続けてテイクダウンを狙っていきました。

「下がっていると勝てないので。作戦的にも綺麗に勝とうなんて思っていなくて、テイクダウンを1度切られれば2回目を狙うし、10回切られれば11回行く、100回切られれば101回目を……

今回の勝利の喜びが増したのは、序盤の序盤に典型的な「負けパターン」を歩んでいたから、という部分は実に大きい。自分も、「川尻敗戦に際して」的な文章を考えはじめていたよ(笑)。
あと1カ月後に迫ったソチ五輪でも、要はトータルした実力がどんなに優れていようとも、かならずその日、その本番のときに力を出せない選手は出てくる。そしてそれが、その選手の「実力」だと、残酷にも評価される……
 
そういう点では、勝ったからいいともいう気にはなれんわ。あのまま、その序盤に持ってかれたかもしれないわけで、今回のような逆転劇は面白かったが、もうこの1回で十分とし、序盤から優勢をキープする”退屈”な試合を希望したいところ。

”東洋の神秘”菊野が鮮烈デビュー!その「神秘」はいつまで続く?

「あ…ふしぎなあの構えは何ですか?」
ニヤリ
「13種類の拳法、護身術を混ぜ合わせたものだが、その製法は秘密だよ。わたしのすべてが秘密であり、オリエンタル・ミステリー(東洋の神秘)なのだ」


てな感じで、完勝した菊野。リョート、堀口らに続きUFCを席巻すれば「KWO」(カラテ・ワールド・オーダー)の構築も見えてきた。

ただ、試合直後の自分のツイート

ただ今は菊野のあの…スタイル自体が「未知の強豪」だろうからな。
「相手は分からない、慣れてない」というアドバンテージは、これから無くなっていくだろう。菊池寛の「形」じゃないけど、相手から菊野スタイルへの不安が減った時はどうなるか。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/fles/4306_19830.html

菊池寛の「形」は自分がよく思い出す話で、イメージ、幻想が実際の結果も左右する…ということを分かりやすく描き、へたな解説よりも伝わりやすい。

逆に言えば菊野のあのスタイルがどんどん幻想を増し、この小説の「ああ猩々緋よ唐冠よ」というレベルにまでなれば、逆に実績につながっていく。それを期待したい。

しかし、結局どんなふうな技術なのか。「カラテ」より、さらに神秘のどを増すとき「その源流オキナワ」に行くというのは劇画のお約束なのだが…

http://mmaplanet.jp/archives/1823918.html
――今のMMAにあって、菊野選手の独特なスタイルがプロとしてセールス・ポイントになるという気持ちをもって戦いに臨みますか。

「そうですね、僕はそこを目的としてこの戦い方になったわけではなくて、勝つために空手スタイルを選びました。その結果、興味を持ってもらえることは嬉しいですし、良かったなって思います。これで勝てば、色々と開けて来るでしょうし」

――明日は明らかに大きくなっている相手に、地面を踏まず、腰を回さないパンチで倒す。私の格闘技に関する理解力では、まだまだ理解しきれない……本当に不思議な菊野選手のパンチが炸裂することを期待しています。

「ありがとうございます。僕もこの空手に出会うまでは分からなかった世界なので、この感動を少しでも皆さんと共有できたら凄く嬉しいです。近づいて、殴ります(笑)」

清水俊一、得意の回転体がパワーと体格に通じず。

http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20140104/1388843461
3R。パンチで出てきたギョンホにカウンターのタックル。タイミングよく入ってテイクダウン。しかしギョンホはまた金網まで移動するとすぐ立つ。払い腰でテイクダウン。インサイドの清水にヒジ&パウンド。どんどん削られていく。凌ぐので精一杯の清水。また強烈なパウンド。潜ろうとする清水だが防がれる。スタースイープを狙ったが上を取られてマウント。肩固め。タップアウト。

フィジカルの差が厳しかった。よく3Rまで凌いだ方。

清水の持ち味と言えば見ているほうもおいつけないぐらいめまぐるしいポジションどりとサブミッションだが、その基点となるテイクダウンを成功させても「ずりずり」と金網までいかれて、立たれちゃいかんともしがたい。
というかゴング前、グローブを合わせたとき「なんでこんなに体格がちがうの?」と驚いたものだった。

選手の適正階級というのは正直わからないもので、はたからいっても的をはずしていることがあるのだが…今回の体格差を見たらリンク先のように、清水選手がフライ級だったらまた違うのではないか…と思うのでありました。