なんの拍子でこのリンクに飛んだんだっけかな?
理由は分からないが、とにかく面白い。
http://d.hatena.ne.jp/ragaraja/20100908/1283913960
…この本で最もおもしろいはなしが、真光。スピリチュアル・アフリカ―多様なる宗教的実践の世界 (龍谷大学仏教文化研究叢書)
- 作者: 落合雄彦
- 出版社/メーカー: 晃洋書房
- 発売日: 2009/10/01
- メディア: 単行本
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真光がブラックアフリカに進出して、かなり根を下ろしてるんです。その呪術力を買われて!
真光には「御み霊」という法具があるわけですが、あれの呪術力が凄く評判なのである!
イスラムの呪術者からも、キリスト教は呪力弱いが、真光は呪力が強くヤバイ!と警戒されたり、キリスト教からも恐れられているようで、真光信者監禁し、御み霊を取り上げて燃やすという事件があったそうで、つまりこれはキリスト教会すら御み霊の呪力を認め恐れて・・・
(中略)さらに事態は複雑で、真光と既存宗教が合体することもあるそうです。御み霊は呪力を買われてるわけで、既存宗教と同時に信仰する例もあるようなのだ。
イスラム教徒が「真光に出会ってコーランに書かれる神は光なりという意味が分かった。イスラムの信仰がさらに深まった」「アッラーとス神は同じもの」なんて言ってる話とか。
俺が叫んだ、というかtwitterでツイートしたのは
「これじゃ、『逆ガダラの豚』だ!!!」
と。
アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。彼の著書「呪術パワー・念で殺す」は超能力ブームにのってベストセラーになった。8年前に調査地の東アフリカで長女の志織が気球から落ちて死んで以来、大生部はアル中に。妻の逸美は神経を病み、奇跡が売りの新興宗教にのめり込む。大生部は奇術師のミラクルと共に逸美の奪還を企てるが…。超能力・占い・宗教。現代の闇を抉る物語。まじりけなしの大エンターテイメント。日本推理作家協会賞受賞作。
- 作者: 中島らも
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1996/05/17
- メディア: 文庫
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大生部一家はテレビ局の特番取材で再びアフリカへ旅立つ。研究助手の道満、スプーン曲げ青年の清川、大生部の長男納、テレビのスタッフ6名。一行はケニアとウガンダの国境沿いを北上してスワヒリ語で「13」という意味の不吉な村、クミナタトゥに着いた。村民に怖れられる大呪術師バキリの面会に成功した一行は最大の禁忌を犯す。バキリのキジーツの少女を攫ったのだ。危機一髪。ケニアを後にする。日本推理作家協会賞受賞作。
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カルト、呪い、神秘……こういうので話を引っ張るのはやっぱり今では単純なギミックでは通用しない。そのとき、よく分からないが「アフリカ奥地の呪術」だと、その細部も分からないことだからやっぱり面白こわい。そのことを十分に利用した傑作ホラーだったが…そうだよ、よく考えりゃあアフリカの人たちから見れば、日本からやってきたなぞの信仰集団が、見たこともない法具を使い、誰も知らない儀式によって「力」を練っていたら、とんでもなく神秘的でおそろしい、なぞの宗教なのだよ(笑)。
アフリカの作家が「日本のマヒカリのウィッチ・ドクターが、アフリカの子供を交霊のよりしろとして誘拐し…」というホラーを執筆していてもおかしくない。
しかし、これこそ確かに「クール・ジャパン」…いやいやいやいや。